単品リピート通販においてシニアマーケティングはシニアを深く理解することが大切!

現在の高齢化社会において、これからのマーケティングを考えた場合、シニア層はターゲット層として非常に重要です。

しかし、一口にシニアと言っても、個人差が大きく、包括して考えるのは問題があります。

シニアと言っても人それぞれであり、特に加齢が進むほどそのニーズは多様化すると言われているのです。

シニアマーケティングに注力している企業の中には、この点を理解せず、シニアを一括りにとらえているケースが多くみられます。

そこで今回の記事では、シニアマーケティングについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

シニアとは何か?

現在の日本は少子高齢化が進み、65歳以上の高齢者が人口の3割近くを占めています。

そして、この高齢化は一時的なものではなく、今後さらに加速し、2040年には4割近くまで達すると予測されています。

そのような状況の中で、マーケティングにおいてもこの高齢者は高い注目を集めているのです。

しかし、高齢者と言っても、その中での年齢差は大きく、一括りに考えるのは問題があります。

まず、一般的に高齢者が何歳からと言う明確な定義がないというのも問題の一つです。

前述の高齢者と言うのは65歳以上のことを指していますが、50代後半から高齢者とする場合もありますので、その場合、さらに高齢者の中の年齢差は広がるわけです。

そして、この50代後半からの高齢者と、後期高齢者と呼ばれる75歳以上の高齢者では、ライフスタイル、関心・嗜好など全てにおいて大きく異なります。

高齢者に必要な情報やモノと言うのは、加齢に伴って大きく変化していくものなのです。

そのため、高齢者に向けてマーケティングを行うのであれば、まず、その中で分類することが必要になってくるのです。

また、高齢者は、現在ではシニアと呼ばれることが多くなっており、マーケティングを行う場合は、シニアマーケティングと称されます。

シニアは分類することが大切!

シニアマーケティングを行う上で重要となるのが、シニアの中のどの年代をターゲットとするのかということです。

前述のように、シニアと言っても年齢差があるため、一括りにシニアと捉えることは難しいのです。

実際に、60歳以上のシニアに対し行った調査の結果では、年代によって関心を持つ情報が大きく異なっています。

シニアと言えば、健康に関する商品の情報を提供すればよいというような風潮もありますが、サプリメントなどの健康食品や健康関連の商品に関心が高いのは、比較的、健康に自信のある60歳前後から70歳くらいまでなのです。

それ以降は健康に支障をきたすことが多くなり、健康よりも病気や介護と言ったことに関心が高くなります。

また、趣味やスポーツ、旅行などに関心が高いのも、同様に健康に自信のある年代です。

一般的に、75歳前後は健康に支障をきたす人が増える年齢であり、そのために健康保険制度は、75歳を境として前期高齢者と後期高齢者を分けているのです。

さらに、加齢が進み80歳代になると、全てにおいて関心が低くなっていきます。

これは、高齢心理学で言うところの老年的超越が関係していると考えられます。

シニアが好む媒体とは?

また、シニアマーケティングでは、一般的なマーケティングとは活用できる媒体が異なります。

シニアが日常的に情報収集に利用しているのは、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌の、いわゆる4マスと呼ばれるマスメディアが中心となっています。

現在のマーケティング市場で主流となっているのは、インターネットを利用した活動ですが、シニアの場合、インターネットから情報を得ているのは、シニアの中でも若く、年金以外の収入があるごく一部のシニアです。

このシニア層は、アクティブシニアと呼ばれ、行動的で購買意欲も高いのが特徴であり、シニアマーケティングにおいて非常に重要なターゲット層です。

ただし、購買意欲が高く、インターネットで情報収集を行うからと言って、通常のマーケティングでは効果が見られないと言うのも特徴の一つです。

アクティブシニアと言っても、シニアはシニアであり、インターネットよりも、4マスから受ける影響のほうが強いのです。

人は、年を重ねるごとに、体の全てにおいて衰えが見え始めます。

体力ももちろんですが、視力や記憶力なども衰えていくのです。

さらに、新しいことを習得する、理解するということも難しくなってくるのです。

インターネットは便利なツールではありますが、視力の衰えがある場合、長時間閲覧することは難しいですし、自身のペースで情報を理解するには使いにくい面が多々あります。

一方で、新聞や雑誌のような紙媒体は、好きな時に、好きな場所で読むことが可能であり、読み返すことも容易に行うことができ、自身のペースでゆっくりと深く理解することができるのです。

また、新聞は年齢が上がるほど定期購読していることが多く、シニアにとって最も信頼が高い媒体と言えます。

これらのことから考えると、シニアに訴求したい場合、インターネットよりも、4マス、特に新聞の活用が効果的であるのです。

しかし、アクティブシニア層を中心として、インターネットを利用しているシニアも一定数存在していますので、インターネットをおろそかにするわけにもいきません。

インターネットを軸としながら、ターゲット層のニーズに合わせ4マスを活用していくというのが、シニアマーケティングには最も有効と考えられます。

まとめ

シニアは、一括りに考えられがちですが、55歳からがシニアと考えた場合、シニアの中での年齢差は大きく広がります。

後期高齢者となる75歳とでは20歳もの開きがあるのです。

これは、20歳の若年層と40歳の中年層を一括りにしているようなものであり、非常に乱暴な分類となってしまいます。

20歳と40歳では訴求ポイントが全く異なりますので、55歳と75歳の訴求ポイントも違ってくるのは当然なのです。

シニアマーケティングを行うのであれば、この点に注意し、シニアを正しく理解することが大切なのです。