単品リピート通販においてサイレント離脱を防ぐには?顧客とのコミュニケーションが大切!

実店舗を持たない通信販売では、顧客と顔を合わせることが無いため、顧客とコミュニケーションをとる機会が少なくなります。

最小限のコミュニケーションであっても、商品を購入してくれる顧客もいますが、そのような関係性の顧客は、何かあった場合にも、顧客側からコミュニケーションをとることはほとんどなく、クレームや不満を言わない代わりに利用してくれることもなくなるのです。

こういった顧客の行動は、サイレント離脱と呼ばれ、通販にとって大きな問題となっています。

そこで今回の記事では、サイレント離脱について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

サイレント離脱とは?

一般的に良く知られている言葉にサイレントマジョリティと言う言葉があります。

これは、アメリカのニクソン大統領が演説に引用したことで有名になった政治的な用語であり、声を上げて政権を批判する者は少数派であるという意を込めて語られた言葉です。

つまり、積極的に発言することはない多数派のことを指しており、日本語では、物言わぬ多数派、物言わぬ大衆などと訳されます。

これは、自身の意見や主義を持ってはいても、それを強く主張することはしない人たちのことであり、それらの人々は案外多数存在しているということを表しています。

これは、通販においても重要な言葉であり、通販の場合には、企業や商品に意見や不満があったとしても、それを伝えてくることはなく、その後利用することもない顧客のことを指します。

この何も言わずに利用しなくなる顧客の行為は、静かに離脱する様から、サイレント離脱と呼ばれることもあります。

サイレント離脱の問題点

サイレント離脱が、通販にとって問題となるのは、サイトを利用しなくなる理由がはっきりと分からないことです。

商品に満足できない、サイトが使いにくい、顧客対応が悪いなど、顧客が離脱するのには様々な理由が考えられます。

しかし、このような不満を、直接サイト側に伝えてくる顧客は、一般的に考えられているよりも少ないのです。

現在では、このような不満や意見はクレームと呼ばれ、何度も繰り返しクレームを付けたり、理不尽な要求をする消費者はクレーマーと呼ばれます。

この悪質なクレーマーが話題になることが増えているため、クレームを伝えてくる顧客も多いと考えられがちですが、そうとも言えないのです。

ほとんどの顧客は、多少の不満であれば、黙ってそれを飲み込み、今後そのショップを利用しないことで自己解決してしまうのです。

その理由は、不満を伝えることが面倒であったり、時間がないと言ったことが考えられ、クレームを言わない代わりに、二度と利用してくれることはなくなります。

このような行動をする顧客は案外多く、その数が増えれば増えるほど、将来的に売り上げに大きな影響を与えます。

そのため、企業やサイト側では、これを防ぐことが必要となるのです。

サイレント離脱を防ぐには?

前述のように、サイレント離脱をする顧客は、不満を直接伝えてくることがありません。

これは言い換えれば、クレームを伝えてくる顧客は、その不満が解消されれば離脱することはないということです。

実際に、クレームを伝えてくる顧客は対応に納得できれば、その後リピート購入する可能性が高いという調査結果もあるのです。

すなわち、何も言わずに離脱されてしまうよりは、クレームであっても直接伝えてくれたほうが良いということなのです。

クレームと言えども、顧客とのコミュニケーションということには、変わりありません。

そして、顧客とコミュニケーションをしっかりとることができていれば、顧客は簡単に離れてはいかないのです。

単なる問い合わせであっても、クレームであっても、顧客の声や意見を聞く体制が整っていれば、顧客は不満を感じた場合に、それをため込むのではなく、すぐに伝えてくれるのです。

そして、その不満を企業やサイト側がすぐに救い上げ、適切な対応をとることで、サイレント離脱を防ぐことができるのです。

サイレント離脱を防ぐためには、顧客とのコミュニケーションが大切となりますが、具体的に注意しなければならないのは、メールでの応対です。

通販やECサイトでは、顧客とやり取りをする際には、メールを活用することがほとんどです。

しかし、顧客と直接会話をする場合や電話で会話をする場合に比べ、メールでは顧客の心理状態が分かりにくく、企業やサイト側の真意も伝わりにくい面があります。

そのため、メールの対応には十分注意を払う必要があるのです。

特に注意すべきなのが、顧客からのメールの返信に時間をかけないということです。

クレームをしてくる顧客は、不満や怒りを抱えているわけですから、できる限り早くそれを鎮静化する必要があります。

また、返信が遅いと言うだけで怒りが増幅してしまうことも考えられます。

そのため、まず一度メールを送信し、クレームを受け付けたことを伝えることが重要です。

そして、その後顧客の不満や怒りを解決できるように対応を行っていくのです。

顧客は、自身の不満や怒りに対し、即座に何らかのアクションをとってくれることで、それを収めることができるのです。

このように、顔の見えない通販やECサイトでは、顧客からのアクションに対し、とにかく素早く対応することが重要なのです。

そのようなコミュニケーションを積み重ねていくことで、顧客からの信頼を得ることができ、不満な点があった場合にも、すぐに伝えてくれるような関係性を築くことができるのです。

そして、それが結果として、サイレント離脱を防ぐことに繋がっていくのです。

まとめ

サイレント離脱は、通販やECサイトにとって大きな問題です。

何が不満だったのかも分からないまま離脱されてしまうよりは、クレームであっても伝えてくれたほうが有難いのです。

しかし、実際に、クレームを伝えてくれる顧客はそれほど多くありません。

そのため、通販やECサイトでは、今回説明したように、顧客とコミュニケーションをとることを重視し、顧客がクレームを伝えやすい体制を整えることが必要となるのです。