単品リピート通販においてユーザーのニーズを満たすには?ユーザビリティテストの実施が大切!

現在のマーケティングでは、ユーザー重視の考えが重要とされており、その概念として注目されているのが、ユーザビリティです。

ユーザビリティは、言葉の通りユーザーの使いやすさを表す言葉であり、これを高めることでユーザーのニーズを満たすことができるのです。

しかし、ユーザビリティはあくまでユーザー側から見るものであり、サイト側から判断する場合には、ユーザビリティを客観的に判断するテストを行う必要があります。

そこで今回の記事では、ユーザビリティテストについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

ユーザビリティとは?

ユーザビリティは、使いやすさと言う意味のある言葉であり、マーケティングにおいては、ISO(国際標準化機構)が定義する、「特定の利用状況、ユーザーによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の有効さ、効率、ユーザーの満足度合い」が一般的となっています。

この定義では、特定の利用状況において、特定のユーザーが、指定された目標にたどり着くことを重視しており、この特定のユーザーと言うのが、マーケティングにおけるターゲットとなるユーザーとなります。

このターゲットユーザーを正しく理解し、そのニーズを満たし、目的を達成することができるサイトがユーザビリティの高いサイトとなるわけです。

一方で、ユーザビリティが低いサイトとは、満足度が低いサイトであるため、離脱されてしまうことが多く、目的が達成されることはないと言うことになります。

具体的には、読んでいる途中であっても購入ページに誘導される、ページが変わるたびにトップページに戻る、と言うような、ユーザーに不快感や不安感を抱かさせるようなケースが、ユーザビリティが低いと判断できます。

このユーザビリティが重要視されるようになった背景には、スマートフォンやタブレット端末などが幅広く普及し、インターネットユーザーが増加し、日常的に利用する機会が増えたということが挙げられます。

従来であれば、サイトの運営において、PCユーザーのみを対象としていたものが、マルチデバイスでの閲覧状態や、操作性を考えなくてはならなくなったのです。

また、インターネットがこれほど普及する以前は、ユーザーはテレビや新聞と言ったメディアを利用していました。

これらは、利用する際のユーザーの行動が、テレビ画面の前に座る、新聞紙を広げると言ったものに限定されます。

つまり、すでに用意されたコンテンツを、受動的に利用するものであるため、利便性が良くないという問題は生じにくいのです。

一方で、インターネットの場合、ユーザーは目的を持って能動的に利用することが多いのです。

つまり、ユーザーの操作性が高く、自身の目的のためにWEB上を動き回ることから、利便性が低いとすぐに見られなくなり、ユーザーは目的を達成することができなくなってしまうのです。

このような理由から、サイトのユーザビリティが重要視されるようになったのです。

ユーザビリティテストとは何か?

ユーザビリティと言うのは、あくまでもサイトの使いやすさをユーザー側から見たものであるため、サイト側から確認することは困難です。

現在では、ユーザーの視点に立って、設計を行っているサイトも多くなっていますが、そもそもサイト上では、ユーザーと直接接する機会は少なく、実際のユーザーの声を聞くことはほとんどないと言えます。

さらに、サイトを見慣れている担当者や制作者は固定観念が強く、ユーザーの視点に立っているつもりでも、実際にはずれが生じているケースが多いのです。

このような状態では、ユーザビリティの高いサイトを作るというのは難しくなってしまうのです。

そこで、用いられるのが、ユーザビリティを客観的に判断することができる、ユーザビリティテストです。

このテストでは、テストしたいサイトをユーザーに実際に利用してもらいます。

そして、その様子を観察、ヒアリングすることにより、改善点、問題点を見つけていきます。

効果的に行うためには、ただサイトを操作するのではなく、目標を設定することが必要となります。

このテストを行うことにより、ユーザーがどんなことに関心があるのか、どんな点に不満を持つのか、どのようなニーズがあるかと言った、より具体的なユーザー心理を把握することができます。

そして、ユーザー心理を深く理解することにより、サイトの具体的な改善点も見えてくるのです。

ユーザビリティテストの手順

実際のテストの流れは、、まず目的を設定することから始め、仮設の設定、タスクの設計、質問の作成、事前準備、リハーサル及び本番テスト、結果の分析となります。

まず目的の設定では、テストを行う詳細な目的を設定します。

このテストはユーザーにとっての利便性を測るテストではありますが、詳細な目的を設定することで、課題点を見えやすくすることができます。

例えば、ユーザの操作に間違いや迷いは無いかと言ったような目的を設定します。

仮説の設定では、ユーザーがどのような動きをするかの仮説を立てていきます。

サイト側で予測した行動と、実際のユーザーの行動を比べることで、サイト側がどのような視点に立ってみているのかを確認することができます。

タスクの設計では、仮説の検証のためのに、ユーザーに行ってもらうタスクを設計します。

具体的には、ログインする、指定した機能を使うなどと言うことです。

質問の作成では、上記のタスクから、ユーザーへの質問を作成していきます。

これは、問題を深く掘り下げる目的があるため、複数の質問を作成する必要があります。

ただし、回答を選択させる質問は、ユーザーを誘導してしまう可能性があるため避け、ユーザーが自由に回答できる質問を用意することが大切です。

事前準備から本番テストでは、実行するテストに応じて、準備を行い、リハーサルおよび本番テストを実施します。

結果の分析では、テスト結果から結果を分析していきます。

この時に基準となるのが、ISOによる評価指標の定義であり、ここから有効さ、効率、満足度を見ていきます。

テストは、上記のような流れで行われますが、社内で行うケースや友人、家族などで手軽に行うこともあります。

この場合、適切なターゲティングはできませんが、幅広く行えば有益なデータを収集することが可能ですので、簡易的なテストとしては有効です。

まとめ

現在のマーケティングにおいて、ユーザビリティは重要視しなければいけない要素ではありますが、ユーザーの視点を理解するというのはなかなか難しいことです。

それを正しく理解するために必要となるのが、今回説明したテストであり、これを実施することで、ユーザーの心理を深く理解することが可能となるのです。

ユーザビリティの概念は、今後さらに重要となってくることが予想されますので、このテストの需要も高まっていくと考えられます。