ネットショップの運営は今、非常に人気の高いビジネスであるからこそ、自身も新たなビジネスとしてネットショップを開業し、効率良くビジネスを行っていきたい、と考える方も多いかと思います。
ですが今ネットショップ商戦と言われている時代であるからこそ、開業したからと言って必ずしも商品が売れるわけではありませんし、赤字が続き「閉店」を考える運営者の方もきっと多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ネットショップビジネスのブームが来ているため、ネットショップの開業方法や運用ノウハウについての情報はかなり豊富にあるのですが、「辞めるタイミング」「閉店の為の考え方」については、あまり触れられることはありませんよね。
それはもちろん、ネットショップビジネス成功を促している情報元は、「成功する」として情報発信しているからこそ、閉店や失敗を連想させる言葉を発することはありません。
ですが実際には、成功するネットショップよりもはるかに多くの閉店するネットショップが多いという現状を知っておかなければなりません。
そこで今回は、「ネットショップを閉店したい」と思ったときの考え方について、詳しくお話ししていきたいと思います。
今ネットショップビジネスを行われている方で、「辞めたいな」と思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
まず「ネットショップを閉店したい」と思った場合、もしくは続けようか辞めようか悩んでいる場合には、運営期間を考えてみてください。
しっかり努力した上で、目安の期間としては、6ヶ月から1年くらいが妥当だと言われています。
ですので、基本的なノウハウを学び、集客活動を行い、基本的な運営方法をきちんと守ってネットショップを1年運営しても、注文が入る様子もないし、アクセス数も伸びないなど、なかなか良い兆しさえ見えない場合がありますし、今後の売り上げも見込むことが出来ない場合がありますよね。
このような場合には潔く辞めてしまうことも重要です。
人間心理としては、閉店してしまうと今までの1年間の努力が無駄になってしまいますので、とても惜しく悔しい気持ちになり、「あと少しでアクセス数が増えるかも、注文が入るし、注文も増えるかも」と考えますが、その心理は果たして本当に正しい心理なのか、ということを考えましょう。
今の状況で続けても光がない、だらだら運営していると考えられる場合は、辞め時でしょう。
損切りとは、株式の1日で売買を行うデイトレードや長期投資などに使われている言葉です。
得た値段よりも値段が下がってしまい、これ以上値段が上がることはない、と判断した場合には、損を確定した上で取引を終了させるという手法です。
これは、ネットショップビジネスの運営者の心理でも同じことが言え、「もう少し待てば」「損をしたくない」という心理が働いてしまいますよね。
この心理は株式売買だけでなく、ギャンブルなどでも同じことが言えるので、どの人間にもある心理であると言えるでしょう。
ネットショップの運営者だからこそ、ビジネスに未練が残ってしまうのですが、その未練を潔く切れる人こそ、今後のビジネスを上手く行うことができる人材なのです。
サンクコスト効果もまた、人間の心理の一つです。
サンクコストとは、今まで投資してきたコストのことを言い、そのコストがあるからこそ「せっかく1年間も運営してきたのに」「せっかく開業したのにもったいない」という心理が働き、この心理が経済学で言われるサンクコスト効果なのです。
今のネットショップビジネスに対して成功の見込みが無いにも関わらず、判断を誤ってはいけません。
ネットショップの運営を続けるか辞めるか、迷っている方は「これだけのコストを投資したのだから、今さらやめるなんて・・・」というサンクコストに引かれて、そのまま運営を行いより大きな損失を生んでしまうことがあるのです。
上記のように説明した人間の心理が起きるのは、やはり「コスト」が関係しているからでしょう。
商品の売れ行きが悪いのに、毎月固定費がかかってしまうからこそ、運営を続けるべきなのか迷ってしまうのです。
そしてネットショップを閉店してしまうと、「何も残らない」という状態に不安に感じてしまい、それが悩みとなっている場合がありますよね。
ですがもし、1年間の時間をかけて作り上げてきたネットショップ、そしてコンテンツ自体の維持費が「0円」なのであれば、閉店という考えは過らないのではないでしょうか。
そして、ネットショップを数店舗開業し、いろいろなアイデアを形にして、多く数を打っていくという考え方ではいかがでしょうか。
ネットショップビジネスは、0円で十分運営をすることができます。
一店舗だけで勝負しようと考えずに、何店舗でも立ち上げて良いのですから、その中で利益を得ることができるネットショップを残し、そして利益が上がらないネットショップは閉店させていく、という考え方を持ってみてください。
世の中に存在するチェーン店は、これと同じことを行っていますよね。
個人事業であっても、この手法を用いてビジネスチャレンジを逃さないようにすることがポイントなのです。
以上、「ネットショップを閉店したい」と思ったときの考え方についてお話しさせていただきました。
ネットショップは誰でも簡単に始めることができるビジネスだからこそ、気軽に考えてしまいその結果「閉店」を考える運営者も多くいらっしゃるかと思います。
ですがその場合は、辞めるタイミング、人間の心理、さらに新たな考え方を持つことで、今後のビジネスの進め方も大きく変わってくるのではないでしょうか。
「閉店」を考えている方は、ぜひこれらの考え方を参考にしてみてくださいね。