単品リピート通販のコールセンターを自社で構えるデメリット

コールセンターを自社でも持とうと考える経営者って結構多いのですが、自社でコールセンターを持つデメリットについて今回は書いていきたいと思います。

この記事では、コールセンターで働く上でのデメリットを大きく2つに分けて「なぜデメリットになるのか」を

コールセンターの業務形態

コールセンターの給料事情

などの具体的な理由を合わせてご紹介したいと思います。

結論から先に述べると、コールセンターで働く上での大きなデメリットの2つとは

精神疾患に掛かりやすくなってしまう

給料が上がることはほとんどない

の2つです。

コールセンターと言えば「給料が良い・自由な働き方が出来る・服装も自由…etc」と思われがちなので、特に女性に人気の職業です。

しかし、良い面があるということは必ず悪い面(デメリット)もあるものです。

ですので、今回は元コールセンター従業員が「コールセンターで働く上で生じるデメリット」を実経験を元にまとめてみました。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

精神疾患に掛かりやすくなってしまう

まず一つ目のデメリットは、「精神疾患に掛かりやすくなってしまう」というデメリットです。

なぜ精神疾患に掛かりやすくなってしまうかというと、コールセンターで働く以上「クレーム対応」は必ずしなければならない会社がほとんどだからです。

いくら仕事とは言え、

・自分が悪くないのに謝り続けなければならない

・電話越しの対応になるためお客様の罵声や誹謗中傷が酷い

と言ったケースがほとんどです。

自分の働いている会社の商品を購入したお客様がクレームの電話を掛けて来た時、お客様の心理状態としては、

・思った以上に効果を得ることが出来なかった

・期待していた味や好みとは違った

という商品に対しての不満を電話で言われるケースが多いです。

ですので、決してコールセンターで働いている従業員に対してクレームを言っているわけではありません。

しかし、コールセンターの一従業員として働いている以上、お客様からしたら「効果のなかった商品を売っている会社の従業員」という認識なのです。

ですので、お客様の声を直に聴くコールセンター従業員がお客様の不満に対するクレームのはけ口になってしまうため、精神疾患に掛かりやすくなってしまう傾向があります。

働き始めの頃は、「クレームなんて仕事なんだし割り切れば大丈夫」と思うかもしれません。

しかし、本当に理不尽なクレームもたくさん掛かってきますし、1日に何回もクレームを取ってしまっていると自分も気が付かないうちに情緒不安定になります。

また、仕事に行くと体調が悪くなってしまうような鬱病の症状が出ることもあり、コールセンター従業員は意外と精神科に通っているスタッフが多いんです。

ですので、コールセンターで働こうと考えている方は、クレーム対応は自分の想像以上に精神的に追い詰められるものだと覚悟しておいた方が、気持ちの持ち方も変わります。

逆に、完全に仕事だからと言って割り切れてオンとオフがしっかりと出来る方は心配ないかもしれません。

給料が上がることがほとんどない

アルバイトやパートで働いていると、勤続年数や頑張り次第で時給や給料が上がることはあると思います。

しかし、実は意外と知られていないのがコールセンターはアルバイトやパートではなく、契約社員として働くことが多いです。

契約社員ということは、会社側と3ヶ月や半年毎に契約を更新していく形を取っているケースが多いですが、契約を更新していく毎に給料も上がるということはほとんどありません。

なぜなら、契約社員は「働く期間を更新する契約」をするのであって、「昇給するための契約」ではないからです。

更に言えば、コールセンターのスタッフはデメリット1でご紹介した「精神疾患にかかりやすい」ことから、どうしてもスタッフの入れ替わりが激しいんです。

スタッフの入れ替わりが激しいということは、勤続期間が短くても新人スタッフがどんどん入社してきますので、自分がやらなければいけない業務は増えていく一方です。

しかし、業務が増えて負担も多くなってきてしまうにも関わらず、給料は働き始めた頃と同じだと働き損だと思いませんか?

ですので、コールセンターで働くと勤続年数が長くなればなるほど割に合わなくなるため、不満を持っているスタッフは少なくありません。

一方、契約社員で働いている場合、通算して5年以上勤務している従業員に関しては「有期雇用から無期雇用」に出来る、いわゆる「5年ルール」というものが2013年から適応されるように法律で定められています。

しかし、この「無期雇用」というのは雇用期間のみ労働条件が変更されるだけで、「基本給・交通費・福利厚生」などは以前の有期契約の時と何も変わりません。

つまり、無期雇用となったからと言って「昇給することはない特別手当(ボーナス)が付くようになるわけではない」ということです。

ですので、コールセンターで働く上で昇給したいと思うなら有期雇用契約社員→無期雇用契約社員で働くのではなく、有期雇用契約社員→正社員で働くようにした方が、待遇も手当もそれこそ昇給やボーナスも増えます。

ただ、コールセンターの正社員も決して楽ではないので、もしコールセンターに腰を据えて働こうと考えている方は、それなりの覚悟をしておいた方が良いと思います。