注目のリスティング広告をうまく運用するには?
リスティング広告は、他の広告と比べ費用をかけずに手軽に始められるとして注目を集めている広告手法です。
しかし、最近では競合他社の増加により広告費が高騰し、費用対効果が悪くなっている向きもあり、手軽に始めたリスティング広告の運用に悩んでいる通販企業も多く見られます。
ではどうすれば、このリスティング広告をうまく運用していくことができるのでしょうか?
そこで今回の記事では、リスティング広告をうまく運用するためのポイントについて説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
リスティング広告とは、検索連動型広告とも呼ばれる広告で、インターネット上でユーザーがキーワード検索を行った際に、そのキーワードに応じて表示される広告のことを指します。
このユーザーはキーワードに関する情報を欲しがっているわけですから、そこにキーワードに関連した広告があれば、ユーザーの目に留まり、興味を引く確率が高くなるわけです。
そして、そのユーザーの何割かを購買客として獲得することができるのがリスティング広告と言うことです。
この広告は、キーワード単位で広告を出すことができますので、ユーザーの関心の高いキーワードをもとに詳細にターゲットを絞ることが可能です。
このリスティング広告は、主に検索エンジンGoogleのGoogle広告、Yahoo!のYahoo!プロモーション広告の2つの媒体がメインとなりますが、この審査を通過すれば比較的早い期間で効果を出すことができるというメリットがあります。
さらに、広告をクリックするごとに課金されるPPC(Pay Per Click)という大きな特徴を持っており、掲載した広告がクリックされない限り広告費がかからないため、予算に合わせて行うことも可能です。
また、このクリックするごとに課金されるCPC、クリック単価が明確であるため、費用対効果も見えやすいのもこの広告のメリットです。
しかし、リスティング広告にはデメリットもあります。
リスティング広告は比較的少額からでも行えるため、手軽に始める方も多い手法ですが、キーワードの入札単価や広告の品質によって順位付けされて表示されるため、予算が限られている場合、広告運用の幅も限定されてしまいます。
さらに、競合他社が多い商品を取り扱う場合は、クリック単価が高騰していることから、予算が限られた広告は表示すらされないという可能性もありますので、ある程度、予算が大きいほうが運用の幅を広げることができます。
リスティング広告は少額から始められるのが利点ですから、費用をできる限り抑えて運用したいと考える広告主も多いと思います。
そこで重要となってくるのが、広告の費用対効果CPA(獲得単価)の引き下げです。
このCPAを引き下げる方法としましては、CPC(クリック単価)を抑え、入札単価を引き下げるという方法がありますが、この方法ですと広告の掲載順位が下がり、表示されなくなる恐れがあります。
では、入札単価を引き下げずに、CPAを引き下げるにはどうしたら良いのかと言うと、最も有効なのがリスティング広告にLTVの概念を取り入れることです。
LTVとは、ライフタイムバリューの略称であり、顧客生涯価値、つまり顧客から生涯にわたって得られる利益の総数のことを指します。
このLTVから逆算して、リスティング広告にかけるべき広告費を算出すると、新規の顧客獲得のための広告費を引き上げることができるのです。
つまり、初回の取引だけで考えるのではなく、リピート購入などを踏まえた長期間のスパンで利益を考える、さらに単品購入だけに限定せず、関連商品に関する利益も考えると言うことです。
このように長期間で徐々に積みあがっていく利益を総合して考え広告費用を算出すると、広告費の上限を引き上げることができますので、入札単価を引き下げずに、CPAを引き下げることが可能になります。
簡単に言うと、リスティング広告の予算を大きくすることで、新規顧客獲得率が高くなり、さらにリピート購入や複数商品を購入してもらうことで売り上げアップに繋がるということになります。
広告費用は安易に抑えれば費用対効果が高くなるものではありません。
LTVの考え方を取り入れ、多くの広告費用を投入することで、売り上げの増加につなげることが可能になるのです。
以上のように、リスティング広告は、費用を抑え手軽に始められるのがメリットではありますが、このメリットは、費用を抑えることで入札単価が下がり、広告の表示順位が下がるというデメリットを生んでしまうこともあります。
そこで、費用を抑えながら高い効果を得るという考えを改め、リピート購入や商品のラインナップの見直しと言った長期スパンの利益を見るというLTVの考え方を取り入れることが重要となります。
これによって、CPAを引き下げることができ、売り上げの大幅な増加も可能となるのです。