単品リピート通販のマーケティング戦略は具体的な事例から学べ!

企業が活動するうえで、マーケティングは不可欠な要素であり、そのマーケティングを成果に繋げるには戦略が必要です。

戦略を立てずに、マーケティングを行ったとして、最大限の効果を得ることはできないのです。

そこで、今回の記事では具体例から学ぶマーケティング戦略について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

マーケティング戦略とは?

マーケティング戦略とは、基本的には誰に、何を、どのようにして売っていくのかを定めることです。

具体的には、市場を調査、分析、細分化したうえで、ターゲットを定め、自社の市場におけるポジションを確認し、マーケティングミックスを決定し、施策を実行していきます。

この中で、ポイントとなるのがSTPです。

STPとは、S・セグメンテーション、T・ターゲティング、P・ポジショニングの頭文字をとった言葉であり、この3つがマーケティング戦略に最も重要な要素となります。

STPとは?

セグメンテーションとは、市場の細分化のことを指し、市場を共通するニーズごとに分割することを表しています。

このセグメンテーションが重要とされるのは、現在の市場において、消費者のニーズが多様化し、消費者のすべてに満足してもらうためには、ニーズに合わせた適切な商品やサービスを提供していくことが必要となってきているからです。

そのため、市場を一つではなく、複数のグループの集合体としてとらえ、そのそれぞれに対し、ニーズに合わせた商品やサービスを提供していくことが重要となるのです。

ターゲティングとは、市場を細分化し、そのそれぞれのグループを評価したうえで、適切なターゲットを定めていくことです。

このターゲティングには、無差別型、差別型、集中型があり、適切なものを選択していきます。

無差別型は、ターゲットを特定せず、不特定多数の消費者に対し、商品やサービスをアピールします。

多くの消費者に訴求できると言うメリットがありますが、ニーズが多様化している現状では、この方法はあまり適していないと考えられています。

差別型は、分割した複数のグループをターゲットとし、それぞれのニーズに合わせた商品やサービスをアピールします。

現在の市場において最も適した方法ではありますが、グループごとにマーケティング戦略を変えていかなくてはならず、コストが増大してしまうと言うデメリットがあります。

幅広く訴求できると言うメリットもありますが、実行できるのは財源の豊富な企業に限定されます。

集中型は、1~3グループ程度をターゲットとし、そのニーズに合った商品やサービスをアピールしていきます。

グループを限定するため、広い範囲に訴求できないと言うデメリットがありますが、特定のグループで高いシェアを獲得できる可能性が高くなります。

差別型ほどコストがかからないため、財源が限られている場合でも実行が可能です。

ポジショニングとは、消費者の心の中に、自社の商品やブランドをどのように位置づけするかを定めていくことです。

セグメンテーションで市場を細分化し、ターゲティングでターゲットとなるグループを設定したら、そのグループ内で、自社の商品やブランドをどのような位置に置くのかということを明確にする必要があるのです。

商品やブランドの位置づけと言うのは、消費者によって自然と形成されると考えられがちですが、その場合、思惑とは違う方向に進むことが多いため、企業側が誘導することがほとんどです。

自社の思い通りの位置取りをしたいのであれば、まず、事前にどの位置に置くべきかを明確にする必要があるのです。

STPの具体例

このように、マーケティング戦略を立てるには、まずSTPを設定することが重要です。

このSTPの分かりやすい例としてスターバックスの分析例を挙げると、まずスターバックスでは、詳細なセグメンテーション分析で、顧客の社会的な地位や経済的な地位に焦点を当てています。

つまり都市部の収入の高い層をターゲットとして設定し、ターゲットに即したコンセプトを提供することで、他のコーヒーチェーンと明確に差別化を図り、独自のポジションを獲得しているのです。

スターバックスには、コーヒーにこだわると言うだけでなく、高級感がありおしゃれと言ったイメージが強く、この消費者の多くが抱くイメージがブランドの強みになっており、ポジショニングに大きく影響しているのです。

スターバックスは、このようなSTPの設定により一度は成功を収めています。

しかし、市場と言うのは常に変化していくものであり、消費者のニーズも変化していきます。

さらに、競合他社も研究、分析を重ね、そのポジションを狙っています。

そのため、近年ではこのスターバックスの路線は苦戦を強いられており、STP分析にも変化がみられるようです。

STPのような分析と言うのは、一度で終わらせるものではなく、常に研究、分析を継続し、市場や消費者、競合他社の変化に対応していかなくてはならないのです。

まとめ

マーケティングは、企業活動には不可欠ではありますが、ただ行えば良いというものではありません。

マーケティングにおいて、効率よく最大限に効果を得るためには、戦略を立てることが重要なのです。

そして、そのマーケティング戦略の要となるのが、今回説明したSTPです。

このSTP分析を軸として商品やサービスの差別化などの具体的な戦略を立てていくことが大切なのです。