中国で越境D2Cビジネスを行うときに知っておくべきこと

ここ数年で、D2Cというビジネスモデルが大きな盛り上がりを見せています。

D2Cとは、Direct to Consumerの略称であり、消費者が直接的に消費者と取り引きを行うという意味を持っています。

D2Cの特徴はここにあり、ブランドや企業、メーカーが自社ECサイトを用いて直接消費者に商品を販売しますので、販売業者を介さない、ということでしょう。

2000年後半頃より、このD2Cビジネスを採用する企業が多くなり、今後もさらに市場規模が拡大することが予想されているのです。

だからこそ、このD2Cビジネスで求められていることは「越境」だということをお分かりでしょうか。

特に中国では、年間100兆円を超えるほどの世界最大のEC市場を持っており、日本から中国へ商品を販売する、越境ECは今多くの日本のD2Cブランドが取り組もうとしているのではないでしょうか。

将来性は非常に大きな一方で、実際に中国進出を果たした日本企業の成功事例が非常に見えにくく、中国に向けた越境D2Cビジネスでの成功する手段が見えにくいと思うこともあるでしょう。

そこで今回は、中国で越境D2Cビジネスを行うときに知っておくべきことをお教えしたいと思います。

今後、越境D2Cビジネス市場への参入を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

中国ネットユーザーの最新の動向

中国でのインターネット利用者は、8億人をはるかに上回り、全人口に占めるインターネットの普及率も60%を超えており、その中でモバイル端末によりインターネットを利用している人口は98%というデータがあります。

中国での膨大なインターネットの利用人口と、インターネットの普及率から見ると、今後もさらにインターネット市場は伸びていくことが予想されます。

中国におけるSNSも非常に普及率が高くなっており、「WeChat」は、LINEと同様にメッセージのやり取りに加え、少額の送金や公共料金の支払いなどにも活用でき、消費者の生活のインフラとして浸透していますので、企業のマーケティングとしても欠かせないプラットフォームだと考えられているのです。

また「Weibo」や「Tik Tok」も若年層を中心に流行していますので、これらをプロモーションとして活用する企業も非常に多くなっているのです。

キーワードは「ニューリテール」

中国EC市場の近年のトレンドのキーワードは、小売の概念として考えられている「ニューリテール」です。

ニューリテールは、テクノロジーとデータを駆使し、オフラインとオンラインを融合させた小売ビジネスを行うことで、より魅力的でより優れた顧客体験を提供することに繋がり、それと同時に小売事業者のビジネスの課題も解決することに繋がるのです。

アプリやQRコードを用いた販売が、中国でどんどん広がっているのです。

中国EC市場で戦うポイント

中国EC市場で日本のD2Cブランドが勝ち抜くためには、口コミを発生させる「ロイヤルカスタマー」を増やすことが重要です。

中国ではEC市場がかなり膨大であるからこそ、中途半端なコストで広告に頼るようなマーケティングやプロモーションでは成功しにくいと考えられています。

魅力的な顧客体験を通じて、本当の意味でのブランドのファンになってもらうことこそ重要ですので、第三者に推奨してくれるようなロイヤルカスタマーをいかにして増やすか、ということを考えていきましょう。

中国の消費者が何を考え、どのようなモノを求めているのか、ということをしっかり明確に把握した上で、消費者自身でも気付けていないようなインサイトを掘り起こしていきます。

そしてそれに響くようなブランディングやキャンペーンを起こすことが必要なのです。

中国D2Cビジネスおけるマーケティング方法

中国の消費者のインサイトを把握するためには、グループインタビューやテストマーケティングといった、地道な施策はもちろん、中国で日常的に利用されているニュースアプリにバナーを掲載するなど、さまざまな方法があります。

日本のD2Cブランドが、中国EC市場に参入する場合のマーケティング方法としては、「WeChat」をCRMに活用し、ファンを集めることが一番イメージしやすいのではないでしょうか。

中国では企業がWeChatの公式アカウントを開設し、そこれコンテンツマーケティングを実施することも多く、WeChatとTMallの会員譲歩うを統合させることで、非常に効果的になるでしょう。

WeChatで獲得したファンに対し、TMallで利用することができるポイントを負よすることで、TMall利用者にも直接販促を行うことができます。

日本の企業でも顧客との接点を想定し、カスタマージャーニーマップを作成して施策を考えるなどの取り組みが必要とされていますが、中国の消費者は特に賢いと言われていますので、広告のキャッチコピーなどには簡単に騙されることはありませんので、本当に顧客にとって価値のある情報を提供することが重要です。

まとめ

以上、中国で越境D2Cビジネスを行うときに知っておくべきことについて、お話させていただきました。

今、日本でどんどん拡大しているD2Cビジネスだからこそ、中国でのビジネス拡大に挑戦したいと考えるD2C事業主の方は多いでしょう。

もちろん成功する可能性は非常に高く、中国EC市場はまだより一層伸び続けると考えられていますので、ぜひこの記事を参考に、越境D2Cビジネスの知識を増やしてくださいね。