D2Cにおける共創マーケティングが求められる理由

現在、マーケティングの界隈で話題となっている手法に、共創マーケティングという手法があります。

この手法は従来のような、企業が消費者に一方的に行うマーケティングではなく、共創の言葉の通り

消費者と企業が共に創り上げていくというものです。

D2Cビジネスでは、既にこの手法が取り入れられており、多くの企業が関心を持っているのです。

そこで今回の記事では、D2Cにおける共創マーケティングについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

共創マーケティングとは何か?

共創マーケティングとは、企業と消費者が一緒になって、企業のマーケティングを行う新しい形のマーケティング手法です。

商品の企画や開発の段階から消費者の意見を聞き、企業と消費者が共に商品を創り出していくのです

現在は、あらゆるビジネスにおいて、この共創マーケティングが高い注目を集めています。

D2Cビジネスは、この共創マーケティングを基本としてマーケティングを行っています。

商品の企画段階、もしくはブランドを立ち上げる段階から、SNSを活用して消費者とコミュニケーションをとり、ブランドや商品を共に作り上げていくのです。

このようなマーケティングが求められるようになったのは、従来のマーケティングではモノが売れなくなったことがあります。

市場が成熟し、モノが溢れかえるように存在する中で、消費者はモノを買うことに積極的ではなくなってしまったのです。

このような状況の中では、新しい商品やサービスは生まれにくくなりさらにモノが売れない状況となってしまっているのです。

共創マーケティングが求められる理由

従来では、新しい商品やサービスを創り出すために、企業は消費者の行動を予測すると言う方法を行ってきました。

このような商品があれば消費者の悩みは解消できるのではないか、このサービスならば消費者の生活は楽になるのではないかと言うような、企業の予測を基に新たな商品やサービスは誕生していたのです。

もちろん、その際には、消費者に対するアンケート調査なども実施されていましたが、調査と言うのは、あくまでも調査であり、消費者の本当の意見でありません。

消費者の多くは、調査となると無意識に身構えてしまうものですし、本当のニーズと言うのは、消費者自身も気付いていないことが多いのです。

本当のニーズは、消費者の心の奥にあり、それを引き出すのは、調査と言う形式では困難なのです

実際に、消費者に対し、事前に入念な調査を行ったにもかかわらず、消費者のニーズをつかみきれていない商品やサービスはいくつも存在しています。

また、大ヒットと呼ばれるような商品やサービスの中には、事前の調査では把握できなかったターゲット層にヒットした商品なども多くあり、このような商品は、調査によって得られた情報から生まれたものではなく、偶然に負うところが大きいとも言われているのです。

このような事から、多くの企業が、消費者の行動を予測する従来のマーケティング方法に限界を感じているのです。

これからのビジネスで求められているのは、消費者の本当のニーズを引き出すことです。

そして、そのためには、消費者一人一人と向き合い、深くかかわっていくことで、その悩みや抱えている問題などを聞き出すことが重要となるのです

従来のように、商品の売り買いや、市場調査だけの浅い関係ではなく、目の前にいる一人の消費者と深く関わっていくことが必要なのです。

先ほども述べたように、D2Cでは、消費者との関係を深めるために、SNSを活用し、積極的にコミュニケーションをとっています。

商品を創り出す前から、消費者と密にコミュニケーションをとり、それによって得られた情報を商品の開発やサービスの改善に役立てているのです。

そして、その情報を基に商品やサービスが作りだされ、消費者の高い支持を得ることに成功しているのです。

消費者と言うのは、企業が自身の意見を真剣に聞いてくれ、それが商品の開発に役立っていると言うことに、喜びを感じるものです。

不特定多数の消費者の一人ではなく、商品やブランドを作り上げていく仲間として扱われることで、消費者はその企業に対し強い愛着を持ち、ファンとなるのです

そして、ファンとなった消費者は、その後も企業との関係を継続し、ブランドを支えてくれるようになります。

これが、D2Cが行うマーケティングであり、商品を消費者と共に創り出す共創マーケティングなのです

このマーケティングの考えは、D2Cに限らず今後のビジネスには欠かせないものであり、多くの企業が求めているものなのです。

まとめ

共創マーケティングは、D2Cビジネスに限らず、あらゆるビジネスにおいて、重要となってきている手法です。

これまで企業は、消費者との関係性を重要視してきませんでしたが、消費者の意識は大きく変化しており、既にそれでは通用しなくなっているのです。

企業が一方的に消費者にマーケティングを行うのではなく、共創マーケティングによって、企業と消費者が繋がりを持ち、共に新しい価値を創り出していくことが、これからのビジネスに強く求められていることなのです。