仲介業者を挟まず、製造から販売までを一貫して行う、D2Cビジネスが今多くの企業から注目を集めているでしょう。
D2Cビジネスは、商品の製造や顧客への販売、ブランディングなどすべてを自社内で行いますので、
顧客に「このブランドだから」という理由で選んでもらい、特別感を演出することができるのです。
企業がD2Cビジネスを展開することで、仲介手数料がかからず、自由なブランディングができ、さらに利益率が高くなることがメリットとなりますので、今続々とD2Cビジネスを展開する企業が多くなってきているのです。
アメリカで広がったビジネスモデルであり、今日本でも導入事例が多くなっていますが、まだまだ参考になる事例が少ないことが現状です。
D2Cビジネス自体への理解が不十分では、そのビジネスモデルの本質的なものが見えてきませんよね。
そしてD2Cビジネスを語る上では、アドテクの進化も欠かすことができません。
そこで今回は、D2Cの成長の背景にあるアドテクの進化についてお話させていただきたいと思います。
これからD2Cビジネスの展開を考えられている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
世間の風潮が変わったり、新しい文化が台頭する際には、その背景にはいくつもの複雑な要素が絡み合っていると言われており、それはD2Cビジネスにおいても例外ではありません。
D2Cビジネスが注目されるまず1つ目の変化と言うと、「ユーザーの変化」が挙げられるでしょう。
ここ数年でスマートフォンとインターネットが普及し、SNSが爆発的に盛り上がりを見せています。
さらにユーザーが感じる価値自体も大きく変わってきていますよね。
今ほとんどの若者はスマートフォンを持っており、生活の中での多くの時間をスマートフォンと共に過ごし、常にインターネット環境に触れています。
企業からすると、若者がインターネットを使えば使うほど、情報を多く得ることができるようになり、D2Cならではのデータドリブンなアプローチを行うことができるのです。
さらに、人は現実的な場ではなく、オンラインでSNSを通じて人と繋がることができるようになり、SNSで膨大な時間を過ごすようになりました。
だからこそ、企業とユーザーもSNSを通じて直接コミュニケーションを取ることができるようになっていますよね。
このSNSがユーザーの価値観に変化をもたらし、誰かが訪れた場所、食べ物をSNSで知り、自分も体験したいと思う人が増え、従来までとは違う「体験価値」を求めるようになったのです。
D2Cにおいて最重要であることは「体験」であるからこそ、
これらの要素は間違いなくD2Cビジネスの成長の後押しをしているでしょう。
企業からの視点で見てみると、従来までは大手ECショッピングモールに自社ショップを出店することが一般的であったのですが、今は自社ECチャネルを設けて販売することが多くなってきました。
数年前までは、企業やメーカー独自に集客手段がなかったのですが、若者のインターネット利用率の増加に伴い、その過程の中で必然的にアドテクが進化したのです。
その結果、企業独自が集客手段を得ることができるようになったのです。
ECショッピングモールであればさまざまな制限がかかっていたり、取得することができるデータにも限りがありますが、自社ECチャネルの場合はあらゆるデータを収集し、蓄積することができますよね。
さらにそのデータを活かして、D2Cならではのデータドリブンなマーケティングを行うことができるようになったことも、D2Cビジネスの成長に大きく影響しているでしょう。
D2Cビジネスにおけるアドテクと進化とは、顧客のセグメントの細分化と、施策の最適化が自動的に行うことが出来るようになったことを意味しています。
たとえば、集客のためFacebook広告を用いたとしても、「35歳 経営者」などの細かい顧客のセグメントに対し、自動的に広告を最適化して出稿することができるようになっているので、機械的にも成果を上げることができるようになっているのです。
このようにアドテクの進化が伴っているからこそ、D2Cビジネスは、独自のオリジナリティ溢れるニッチな商品を開発しても、集客し、販売することができているのです。
以上、D2Cの成長の背景にある、アドテクの進化についてお話させていただきました。
今回説明した通り、D2Cビジネスはユーザーの変化と企業の変化、そして何よりアドテクの進化によって大きく後押しされ、成長を続けていることをおわかりいただけましたでしょうか。
アドテクの進化こそ、D2Cビジネスには外せない要素として存在しているのです。
今後もアドテクの進化に伴い、さらにD2C市場が拡大することが予想されますので、ご興味がある方はぜひさっそくこのような背景を理解して、D2Cビジネスに取り組んでくださいね。