2000年代後半ごろ、アメリカで登場したD2Cビジネスモデルは、近年日本でもアパレル業界や美容品業界で頻繁に採用され、注目を集めています。
Webでのデータを活用することで、商品の販売方法や消費者との関係性に大きな変化をもたらしています。
D2Cは、Direct to Consumerの略称であり、従来までのように問屋や小売業者を介すことなく、製造者が消費者とダイレクトに取引をする販売方法です。
自社内で企画や生産を一貫して行うことが特徴で、インターネットの普及による生活のデジタル化や消費者行動の変化、世間の価値観の変化が、D2Cビジネスが注目を集める要因となっていることでしょう。
そして今、国際社会における緊張や、収束が予想されないコロナウイルス感染症などにより、将来への不安が高まってきており、ビジネスの不確実性も高まっています。
将来のビジネスの予測が難しくなっていく中で、企業はどのようにD2Cビジネスを成長させていけば良いのでしょうか。
そのひとつの有効なアプローチ方法として、アジリティに注目が集められていることをご存知でしょうか。
そこで今回は、D2Cビジネスで重要視される「アジリティ」について、詳しくお話させて頂きたいと思います。
より時代に合ったD2Cビジネスを行うためにも、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Contents
アジリティとは、俊敏性や機敏さ、素早さという意味を持ち、近年企業経営の分野においても用いられるようになっています。
アジリティと似た言葉で「スピード」も使われることがあり、どちらもビジネス経営でのキーワードなのですが、示す意味はそれぞれ異なっており、スピードは、明確なゴールにどれだけ短い時間で辿り着くことができるか、達成することができるか、ということですが、アジリティは明確なゴール設定が出来ない状況において柔軟に対応することです。
「計画に従うよりも変化への対応を」という考え方のもと生まれたものでありますので、さまざまな環境の変化に対応することが重要です。
企業を取り巻く環境では、社会情勢やテクノロジー、マーケティングなどがありますが、その中でも特に「顧客との関連性」が重要です。
企業にとってのアジリティは、顧客とのコミュニケーションを欠かさず、顧客の要望や環境の変化に対応し、それを継続することで、順応度合いを高め、素早く対応する力を生み出す源になるので、着実にD2Cビジネスを継続させるための重要な要素になるのです。
今後のさまざまなビジネスに、必要不可欠な考え方と言われていますので、覚えておかなければなりません。
現在のビジネスを取り巻く環境は日々変化しており、さらに予測ができない要素も多く、将来性が不透明であると言われています。
だからこそ十分な市場分析を行い、たくさん時間をかけてビジネス全体の計画や戦略を描いていくというようでは、市場変化の変化に遅れてしまったり、顧客の変化に対応できないことが考えられるのです。
もちろん、中長期的な目標は必要なのですが、当初想定していたことが途中で変化することは十分に考えられますし、現在継続中のビジネスであっても、環境の変化に合わせた柔軟な対応が必要なのです。
このようなさまざまな変化に対して有効なのが、アジリティの実践であり、仮説をもとにプロジェクトを立ち上げ、何度も繰り返しトライしながら素早く対応していくことで、顧客満足度を高め、結果的にビジネスの成長を促すことができます。
アジリティの実践では「小さく素早く動く」ということが非常に重要なのです。
プロジェクトの規模が小さいからこそ、小さく素早く動くことで、ビジネスの優先順位を明確にすることができます。
ビジネスの優先順位が明確になると、迅速な判断をすることができるようになり、ビジネスチャンスも逃すことがすくなくなりますし、顧客の要望や市場の変化に応じた対応もしやすくなるでしょう。
スピード感を持ってビジネスを展開し、急な変化や要望にも的確に対応することこそ、顧客満足度を高め、ビジネス継続に繋がり、結果的に企業としての成功に繋がるのです。
以上、D2Cビジネスに重要視される「アジリティ」についてお話させて頂きました。
D2Cビジネスにアジリティを取り入れることで、要望や意見をしっかり反映しながら商品の開発を行うことができますので、よりスムーズにビジネスを進めることができるでしょう。
アジリティを高めることで、小売業であってもさまざまな社会情勢から受ける影響を最小限に抑え、業績の維持に貢献します。
今後さらにアジリティの重要性が高まってくることが考えられますので、ぜひこの機会にアジリティに関する情報と知識をしっかり得て、D2Cビジネスの役に立ててくださいね。