最近、ブランドビジネスの間で大きな話題となっているのが、ブランドの透明性と言う問題です。
世界的に有名なブランドの中では、既に、このブランドの透明性を高めるために様々な施策が行われており、大きな流れとなりつつあります。
そして、この流れは、もちろんD2Cビジネスにも及んでおり、多くのD2Cブランドが透明性を高めることに注力しているのです。
そこで今回の記事では、D2Cブランドの透明性を高めるために必要なことについて説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
現代では、どのようなビジネスにおいても、透明性と言うものが求められるようになっています。
この透明性と言う言葉は、ビジネスだけでなく、政治やメディア、行政などあらゆることに対して使用されていますが、特に、近年では企業に対し強く求められるようになってきているのです。
これは、新しいビジネスであるD2Cビジネスにおいても同様です。
現代の消費者は、D2Cのようなブランドに対しても透明性を求めるようになっており、その上で、自身が納得できるブランドを選ぶようになっています。
これまでのブランドビジネスでは、ブランド側が、消費者に持ってほしいと考えるイメージをブランディングによって作り出していくのが一般的でした。
そして、テレビコマーシャルなどの宣伝によって伝えられるブランドのイメージに影響を受け、多くの消費者がそのブランドに興味を持ち、商品を購入していたのです。
しかし、デジタル化が進んだ現代は、インターネットによってあらゆる情報を簡単に手に入れることができる情報過多社会となっており、そして、既に消費者はそれらの情報の取捨選択が上手くなっています。
企業やブランドに関しても多くの情報を容易に入手し、その情報を元に判断を下すようになっているのです。
例えば、消費者がある商品を欲しいと思った際には、その商品はどこのブランドのものか、そのブランドはどのようなブランドか、そのブランドはどのような活動をしているかなど、その商品に関するあらゆる情報をインターネットを利用して積極的に入手します。
そして、入手したそれらの情報を吟味し、その商品やブランドに納得できた場合にのみ、商品を購入するのです。
このような状況においては、これまでのようにブランドが作り上げた、上辺だけのブランドイメージだけでは消費者の関心を引くことなどできません。
そのため、多くのブランドが透明性を高めることで、消費者の支持を得ようとしているのです。
では、ブランドの透明性を高めるため何をしたら良いのかと言うと、まず必要となるのが、ブランドが提供する価値を定義すると言うことです。
これは、そのブランドが、顧客や社会に対し何を与えることができるか、どのような価値を与えることができるかということです。
透明性を高めるためには、顧客だけでなく社会的に信頼されることが欠かせません。
そのためには、自社の信念や、どのような活動をしているか、これからどのような活動をするのかを明確にする必要があります。
また、その信念をヴィジュアルにおいて伝えることも欠かせないことです。
例えば、これまでブランドイメージを表していたロゴを控える、製品パッケージにおいても過剰な表現を控え、透明性の高さを連想させるデザインを採用することにより、顧客にメッセージを伝えることができるのです。
そして、最も重要となるのが、ブランドが社会的にどのような活動をしているのかを、積極的に行動によって示し、それをブランドストーリーとして伝えていくことです。
いくら、ブランドの価値を言葉で説明しても、それだけで顧客の信頼を得ることはできません。
ブランドが実際に行動しているということを伝えていかなければ、本当の意味で信頼を得ることなどできないのです。
そして、これらのストーリーを、InstagramやYouTubeなどのSNSを通じて顧客に伝えていきます。
SNSを利用するのは、このようなブランドの活動に対し共感してもらうことができれば、顧客はこれをすぐに広く拡散してくれる可能性が高いからです。
これにより、さらにブランドの共感者を増やしていくことができるのです。
これまでは、企業やブランドが、消費者と直接接することはほとんどなく、消費者は、一方的に提供されるイメージや商品を受け入れてきました。
しかし、時代は流れ、現代の消費者にはそれはもはや通用しなくなっています。
デジタルが進化し、インターネットが広く普及した現代では、あらゆる情報が容易に入手できるようになっており、企業やブランドに都合の悪い情報も消費者の元に届いてしまうのです。
その中で、これからブランドが行っていくべきであるのは、今回説明したように、現代の消費者が求める透明性を追求していくことであり、消費者や社会から信頼されるブランドになることなのです。