「こんな商品やサービスがあれば良いな」というアイデアから、ひとつのブランドを立ち上げる企業家が多くなってきています。
企業やブランド自らが、商品を企画、製造し、販売までを一貫して行うD2Cビジネスモデルが今、小規模事業者や大手企業からも注目を集めていますよね。
このD2Cビジネスモデルはアメリカで拡大が始まり、今では主流のビジネスモデルではあるものの、日本ではまだ新しいビジネスモデルでありますので、導入事例もそれほど多くはないことが現状です。
ですが、D2Cビジネスをスタートし成長させていくためには、D2Cビジネスそのものの理解を深めることが重要なのです。
その理解のためには、まずターゲットとなる世代を把握しておかなければなりませんよね。
D2Cビジネスにおいては、1980年代後半から1995年頃に生まれたミレニアル世代、そしてそれよりも若いZ世代が重要なターゲットとなるのですが、それより上の世代をまったく無視して良いのかというと、そうではありません。
何事も対比があって初めて理解することができることがありますよね。
そこで今回は、D2Cビジネスにおいて知っておくべき「X世代」について、詳しくお話させていただきたいと思います。
今後D2Cビジネスを成長させ、各世代への理解を深めるためにも、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
X世代とは一般的に1960年代後半から1980年代前半に生まれた層であり、ミレニアル世代やZ世代よりすこし年齢の幅が大きいことが特徴です。
D2Cビジネスに携わる者としてこのX世代を見た場合、
でしょう。
1960年代後半、白黒テレビの普及がピークを迎え、その後カラーテレビが爆発的に普及したのです。
つまり、X世代に関しては、テレビや雑誌などの旧来メディアが主な情報源となっており、エンターテインメントだったのです。
ミレニアル世代は、幼少期からの成長過程において、一般家庭へのインターネットの普及が大きく影響を受けています。
だからこそ、ミレニアル世代もデジタルネイティブと言われることもありまずが、ネイティブはやはりZ世代の特徴であり、Z世代こそ真のデジタルネイティブと言えるでしょう。
ですが、ミレニアル世代とZ世代はどちらとも、若い時期にインターネットの一般普及を経験しています。
そして一方でX世代は、インターネットとのファーストコンタクトは、十分に大人になってからですよね。
このように、自身が誕生した跡でインターネットの一般普及を経験している人たちを「デジタルイミグラント」と呼びます。
イミグラントとは日本語では「移民」という言葉を意味するものであり、まさにインターネットがある新しい別世界に映りこんだような感覚を想像できますよね。
これこそ、ミレニアル世代とZ世代との大きな違いになっていることでしょう。
D2Cビジネスは基本的に若い世代がターゲットとなっていることには間違いないのですが、だからといってZ世代とミレニアル世代のみがターゲットとなるわけではありません。
D2Cビジネスとしてブランドの成長を考えると、その成長がある程度のところまで上昇すると、D2Cならではのアプローチのみでは限界が見えてくるでしょう。
つまり若い世代だけでは対象人数が狭まってしまい、オンラインショッピングモールへの出店や、オフラインとしての百貨店などへの出店といった、旧来チャネルを無視できなくなってしまうでしょう。
もちろんD2Cビジネスをスタートさせた当初であれば、ある一定の規模に達するまでミレニアル世代とZ世代を対象とした新しく今の時代にあったアプローチ方法をするべきなのですが、その後は必ずX世代に向けた旧来型のアプローチを合わせる視点が重要になってくるのです。
D2Cビジネスは、インターネットを通じてマーケティングやブランディングを行う、インターネットドリブンともいえるビジネスモデルですが、最近増えている多くのD2Cブランドは、オンラインのみで完結するのではなく、オフラインの施策に積極的に取り組んでいます。
だからこそ、X世代に向けた旧来型のアプローチはD2Cビジネスにおいて、無視できないものとなっているのです。
以上、D2Cビジネスにおいて知っておくべき「X世代」について、詳しくお話させていただきました。
D2Cビジネスを行う際、ついミレニアル世代とZ世代だけに目を向けてしまいがちですよね。
もちろんそれは決して間違いではないのですが、D2Cビジネスをより大きく成長させようと思うのであれば、将来的にもX世代へのアプローチ方法を考えることは必須になってくるのです。
D2Cビジネスのターゲット層を広げるためにも、ぜひこの機会にX世代の理解を深めてくださいね。