D2Cビジネスにおいて「コールセンター」を外注する際の選び方

2010年頃、アメリカで登場したビジネスモデル「D2C」が今、日本で多くの注目を集めています。

特にアパレル業界や美容業界からの注目度が高く、自社もD2Cの導入を、と検討されている方も多いのではないでしょうか。

D2Cとは、Direct to Consumerの略称であり、メーカーやブランド、企業自らが商品を企画、製造した商品を、流通業者を介すことなく顧客に直接販売するというビジネスモデルです。

IT業界においては、このようなビジネスモデルは直販型としてすでに一般的に採用されていたのですが、D2Cはファッションアイテムや生活用品など、実体のある商品を取り扱うメーカーやブランドのビジネスモデルであるからこそ、新奇性があると考えられているのです。

D2Cビジネスが上手く軌道に乗ると、多くの顧客対応の強化を図るべく、コールセンターを外注するかと思います。

ですが、初めてビジネスに挑戦する場合やコールセンターの外注するための知識がない場合、どのようにしてコールセンターを選定すれば良いのか分からないという方も多いかと思います。

そこで今回は、D2Cビジネスにおいて「コールセンター」を外注する際の選び方について、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後D2Cビジネスでコールセンターの委託を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

コールセンターを選定する基準

価格

コールセンターを選定する際の基準としては、まず「価格」が挙げられるでしょう。

価格に関しては、そのままコストになってしまいますので、見積を取る際に重視してしまいますよね。

ですが、実際にはその見積の項目に関しては、コールセンターへ委託する業務内容によって大きく異なってきます。

基本的には1コール単価のコールセンターに関しては、「月額固定費」「1コール単価」「SV管理費」「電話番号維持費」「通話料実費」などです。

コールセンターによっては「1コール単価」の中にユーザー情報の変更処理などが含まれていない場合があり、その場合はさらに「受注処理費」がかかってきてしまいます。

例を挙げてみると「A:1コール500円(受注処理込み)」と「B:1コール400円(受注処理1件200円)」とすると、もしすべての問い合わせで受注処理が発生した場合、1コールあたり実質600円になります。

EC利用ユーザーからの電話問い合わせの場合、定期購入解約や住所や支払い方法の変更といった、ユーザー情報の変更に場合、一見「B」のほうが安いと感じますが、最終的のコストを考えてみると「A」のほうが安くなります。

ですので、コールセンターへ委託する際は、数社からの見積を取り、各項目に含まれる業務はどのようなものなのか、そして自社との運営体制と合っているか、ということを確認し、事業計画上の会員数や実際必要になる総合的なコストを算出することで、大きなコストオーバーは避けることができるでしょう。

品質

コールセンターの品質に関しても、コールセンターの選定には重要なポイントです。

品質と一言で言っても、その幅は非常に広いのですが、「問い合わせのを受ける体制の品質」が非常に重要なのです。

もちろん、自社商品と相性が良い、専門性が高いオペレータがいるか、ということも重要なのですが、まずはそれ以前の問題です。

なにより重要なコールセンターの品質とは、ユーザーから問い合わせがあった際、スムーズに対応することができる体制が整っているか、ということなのです。

これをどう判断すれば良いのか、それには各コールセンターの「オペレーター数」と「回線数」を見てみましょう。

オペレーター数に関しては、自社ユーザーからの問い合わせに対し、何人のオペレーターが待機しているのか、ということです。

例えば1日に50件問い合わせがあるとしても、5人のオペレーターしかいないのであれば、当然のことながら電話に出ることが出来ず、対応することができません。

だからこそ、見積を得る際に、あらかじめ想定される入電数を伝え、コールセンターにオペレーターの確保をしてもらうことで、このトラブルを避けることができるでしょう。

そして回線数に関しては、同時に何件の通話をすることができるのか、ということです。

例えば5人のオペレーターが待機しているとき、同時に5件の入電があったとしましょう。

その際、回線数が3回線しかなければ、もし5人のオペレーターが待機していたとしても2件の問い合わせに応答できなくなってしまいますよね。

この場合、もしオペレーター数が十分であったとしても、応答率が悪いという状態になってしまいますし、ショップ側から確認しなければ、基本的にはコールセンター側に自動的に設定されてしまいます。

ですのでコールセンター選定時に回線数を確認しておくことが大切です。

まとめ

以上、D2Cビジネスにおいて「コールセンター」を外注する際の選び方についてお話させていただきました。

「金額が安いから」などの理由だけでなく、上記のことをしっかり確認し、しっかりとした方針を持ってコールセンターを選定することで不要なトラブルや失敗を防ぐことができ、自社にとって相性の良いコールセンターを選定しやすくなるでしょう。