ここ数年で、D2Cというビジネスモデルを目にする機会が多くなってきました。
D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、ブランドや代理店が小売店を介すことなく、商品の製造や販売、そして商品販売後のフォローまでを一貫して消費者と直接取引を行うビジネスモデルです。
D2Cビジネスでのブランドは、実店舗にとどまることなく、SNSやECサイトなど、幅広いチャネルにて消費者と直接コミュニケーションを取りながら、自社ブランドの商品を販売しています。
新型コロナウイルスの影響で、巣ごもり消費が伸びていること、そして章っ飛車の購入トレンドも大きく変わっているため、D2Cビジネスに挑戦する企業も非常に多くなってきています。
自社ECサイトを用いて、独自のブランドの世界観やコンセプトなどを表現したい、もしくは独自のリピート施策を行いたい、SNS屋メールマガジン、LINEなどで消費者と繋がり、ファンを増やしたい、モノを売るだけでなくパーソナライズされたサービスなど「コト」も提供したい、と考える企業は、ぜひD2Cビジネスに挑戦すべきでしょう。
非常に利点が多いと考えられるD2Cビジネスですが、実際には行ってみなければ分からない「盲点」もあるのです。
そこで今回は、D2Cビジネスにおける、注意すべき盲点について、詳しくお話させていただきたいと思います。
今後D2Cビジネス市場への参入を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
D2Cビジネスに参入するためには、9つのステップを踏まなければなりません。
まず1つ目は市場規模とシェアの算定、そして2つ目はKPIと撤退基準の設定、3つ目はビジネスとチャネルの選定とWebサイト構築、4つ目はリピートモデル作り、5つ目は集客施策選定、6つ目はCRM施策、7つ目は追加の新規顧客獲得のためのプロモーション、8つ目は他チャネルの展開とバックたーどの改善、9つ目が実店舗や海外への展開です。
事業主が本気でD2Cビジネスに挑戦したいと考えている場合であれば、1つ目の市場規模とシェアの選定は絶対的に不可欠になるでしょう。
自社が取り扱おうと思っている商材は、実際のEC市場でどれくらいになるのか、シェアはどれくらいを取ることで、どれほどの売上高になるのか、ということを調べ、KPIと撤退基準を定めてから、カートを選定していきます。
その中で、そのブランドの入口となる集客商品を定めて、リピートモデルの商品を作っていきましょう。
ビジネスにおいては、このように段階的にステップを踏むことが、非常に重要なのです。
企業やブランドがD2Cビジネスを行う上で重要なことが、自社ECサイトを構築するためのECプラットフォームの選定でしょう。
ECプラットフォームにもさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがありますので、これらを利用し始めてから思いがけないリスクに気付く、ということも少なくはありません。
ECプラットフォームの選定におけるまず最初の注意点としては、システム企業から見た、ショップ向けのサポート体制でしょう。
通常であればこのサポート体制は、あまり気にならないものかもしれませんが、ECビジネスの運営にはトラブルは付き物だと考えるべきであり、いざという時には重要なポイントになるでしょう。
時に、エンドユーザーから「クーポン適用金額が間違っている」「消費税計算が間違っている」というクレームが寄せられることもあるでしょう。
このような深刻なクレームは、すぐに解決すべきであるため、電話問い合わせが理想なのですが、問い合わせ窓口がない場合、もしくは営業時間外である場合はどうしても対応が遅くなってしまうでしょう。
このような状況もしっかり予想して、ECシステムの選定を行わなければならないのです。
また、ECプラットフォームの中には、第三者が開発したアプリやプラグインを使って機能を追加するものもありますが、それにもし不具合が生じたとしても、システム提供企業では対応してもらえない可能性もありますので、注意が必要です。
この場合は余計な手間と修正費用が必要になってしまいます。
以上、D2Cビジネスにおける、注意すべき盲点についてお話させていただきました。
このようなことは、実際にD2Cビジネスをスタートさせ、ECシステムを利用しなければ気付くことができませんし、気付いた時にはもう遅い、という状況にもなります。
このような状況を未然に防ぐためにも、ぜひこれらの予想できる事例もしっかり考え、スムーズにビジネスを進めるためにも、D2Cビジネスにおける盲点を見逃すことなく、この記事を参考に改めて考え直してみてくださいね。