近年、デジタル化の加速により、EC市場は大きく成長し、それに伴いD2Cビジネスも順調に成長を続けています。
そして、そのEC市場で、現在注目を集めているのがCGMなのです。
このCGMとは、いわゆる消費者がWEBサイトに投稿する口コミやレビュー、コメントのことを指しており、現代ではこのCGMが、消費者の行動を左右すると言われているのです。
そこで今回の記事では、D2Cビジネスに重要なCGMについて説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
CGMとは、ConsumerGeneratedMedia(コンシューマー ジェネレイテッド メディア)の略称で、消費者生成メディアと訳されます。
通常のメディアでは、専門の記者やライターがコンテンツを作成していましたが、インターネットが広く普及したことにより、一般の消費者であっても、コンテンツやメディアを作成することが可能となりました。
このような、消費者が作成したメディアがCGMと呼ばれているのです。
このCGMは、そもそもは、一般の消費者が投稿するブログの記事を指していましたが、現在では、インターネットユーザーが、WEBサイト上に書き込むレビューや口コミのことを総称してCGMと呼ぶことが増えています。
例えば、書き込みや投稿の多い掲示板やSNSなど、メディアと同等の影響力を持つものがCGMと呼ばれているのです。
このCGMは、一般の消費者が、メディアを作成していると言う意識を持たず、どこからも影響を受けていない状況で表現をするため、現実的な意見が集まると考えられています。
そのため、多くのECサイトが、売り上げを上げるために、このCGMを上手く利用しているのです。
これは、ECサイトを販売の軸とするD2Cビジネスにおいても同様です。
特に、D2Cビジネスでは、SNSをマーケティングに活用するため、このCGMの扱いが重要となるのです。
CGMが、D2Cマーケティングにおいて重要とされるのは、現代の消費者が、企業やブランドの宣伝やアプローチよりも、実際に商品を購入したユーザーの口コミやレビューを信頼するからです。
消費者は商品を購入するかどうかを迷った場合、その商品の広告や宣伝を参考にすることはほとんどありません。
まず、商品レビューがあれば、それを参考にし、商品レビューが多いか、レビューの評価が高いかを見るのです。
人気の高いECサイトであれば、商品レビューが数多く投稿されています。
例えば100件の商品レビューがあれば、消費者はその商品が人気があると判断できますし、その評価が高ければ、信頼できる商品であると判断できるのです。
さらに、100件もレビューがあれば、その消費者が参考にできるレビューが必ずあるはずですし、消費者が知りたい情報を得られる可能性が高いのです。
ここで得た情報によって、多くの消費者は商品を購入するかどうかを判断しているのです。
また、商品レビューがない場合でも、SNSを活用している場合、そのコメント欄がその代わりとなります。
SNSの投稿に対するコメントは、一般ユーザーでも自由に投稿することができます。
そのコメントの中には、商品レビューと同様に、これから商品を購入しようと考えている消費者に必要な情報が得られる可能性が高いのです。
さらに、SNSの場合、このコメント欄を通じて、ユーザー同士が繋がることも可能です。
実際に、商品を購入し、コメント欄に書き込みをするような一般ユーザーは、商品の感想などを自身のSNSに投稿することが多くあり、この個人の投稿も、購入を決断するための参考とされるのです。
このように、CGMはD2Cブランドの売り上げに大きく影響します。
そのため、多くのブランドがCGMに注目しているのです。
では、このCGMを成功させるために、何をすれば良いのかと言うと、それは案外簡単なことなのです。
その1つ目が、消費者が満足するような良い商品を提供する事です。
これは、どのようなビジネスでも当然のことですが、消費者からの支持を得るためには、良い商品が必要です。
どれほど、マーケティングに注力しても、商品自体に魅力がなければ、消費者を集めることはできませんし、良い口コミやレビューが集まることもないのです。
中には、さくらを用いて、口コミやレビューを投稿させるケースもあるようですが、消費者と言うのはそういったものに敏感であり、簡単に見抜かれてしまいます。
自然に良い口コミやレビューを集めるためには、まず、魅力的な良い商品を作り出すことが大切なのです。
2つ目に重要となるのが、口コミやレビュー、コメントを投稿したくなる仕組みを作る事です。
どんなに売れている商品であっても、口コミやレビュー、コメントを投稿してくれるのは、ほんの一部の消費者に過ぎません。
そのため、良い口コミやレビュー、コメントを集めたいのであれば、消費者に積極的に働きかけ、投稿したくなる仕組みを作ることが必要なのです。
例えば、口コミやレビューの投稿者には、ポイントの付与やプレゼントなどの特典を与える、SNSでコメントをくれたユーザーに対して、必ず返信をすると言ったような仕組みが必要なのです。
3つ目に重要となるのが、良い口コミの投稿例を示し、そのような投稿を促すことです。
口コミやレビューと言うのは、ただ投稿してもらえば良いと言うわけではありません。
ただ、良い商品でした、満足しましたと言うような口コミやレビューでは、購入を迷っている消費者の役に立たないのです。
そのため、投稿欄には、良い口コミの投稿例を示すことが必要なのです。
これがあることにより、この投稿例を参考にユーザーは口コミやレビューを投稿してくれる可能性が高くなるのです。
現代は、デジタル化が進んだことにより、消費者の消費活動も大きく変化しています。
従来では、商品を購入する際には、消費者が自身の目で見て確かめることができました。
しかし、ECサイトでは、与えられた情報を参考に判断するしかないのです。
その中で、消費者が最も信頼しているのが、同じ消費者が投稿する口コミやレビュー、コメントなのです。
それ故に、多くの企業やブランドが、今回説明したCGMに注目しているのです。