D2Cビジネスにおいて考えるべき「クッキーレス」とは

今D2Cというビジネスモデルが多くの企業から注目を集めていることでしょう。

D2CはDirect to Consumerの頭文字を取った略称であり、メーカーやブランドが自社内で企画し、生産した商品を、流通業者を介すことなく、自社ECサイトで直接消費者に商品を販売するビジネスモデルです。

D2Cは、ブランドサイトの立ち上げから顧客に対する情報発信、広告、マーケティング、購入までのすべてをデジタルで完結していることが特徴で、SNSやECサイト、もしくは直営店舗で消費者とコミュニケーションをとり、顧客の意見を反映させた商品を販売します。

D2Cビジネスなどを行っていると、最近「クッキーレス時代」「ポストクッキーに対応」という言葉を聞くようになったと感じる方も多いのではないでしょうか。

まだECビジネス初心者の方であれば、クッキーがそもそも何なのかクッキーが無くなりクッキーレスになるとどうなるのかポストクッキーでは何に対応する必要があるのか、という知識は非常に重要です。

そこで今回は、D2Cビジネスにおいて考えるべき「クッキーレス」について、詳しくお話させて頂きたいと思います。

今後D2Cビジネスにおいて、順調にビジネスを進めたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

クッキー(Cookie)とは

そもそもクッキーとは何か、ということを詳しく説明していきます。

クッキーとは、Webサイトへ訪れたユーザーの訪問した日時や回数、閲覧履歴、ID、パスワード、メールアドレス、IPアドレス、利用環境などのさまざまな情報を、一時的にブラウザ上に保存する仕組みです。

クッキーには「ファーストパーティクッキー」「サードパーティークッキー」の2種類のタイプがあります。

ファーストパーティクッキーは、自社ドメインとなる訪問したWebサイトから直接吐き出される情報であり、サードパーティクッキーは、外部サイトである他のドメインから発行されるものです。

上記の通り、取得することが出来る情報は非常に多いので、これらの情報を活用して、さまざまな広告を計測するための仕組み作りや、ユーザーのインターフェイス上の体験を設計するなどに活用されるのです。

特に広告を計測する際には、サードパーティクッキーの付加は欠かすことができません。

自社Webサイトのアクセス情報を可視化し、それをマーケティングに生かすためにはファーストパーティクッキーを活用していきます。

その理由は、外部のWebサイトからの流入を分析したり、ターゲティングをするために使われるので、たとえば特定のWebサイトを閲覧した後に、まったく違うWebサイトに訪れた場合、それまで見ていたWebサイトがディスプレイ広告やバナー広告として表示されることがありますよね。

このように、サードパーティクッキーを活用することで、Webサイトの横断によってユーザーの情報を連携させ、それぞれのユーザーに合わせた広告を配信することができるのです。

クッキーの問題点

クッキーは、インターネット上で長い間活用されてきたものの、最近ではこのクッキーが問題視され始めているのです。

なぜクッキーが問題視されているのか、それはここ数年インターネット上の個人情報の取り扱いを強化しなければならない、という動きが出てきているからです。

実際、インターネットを取り締まる法律がまだ明確化されていることが少なく、インターネット上での情報の所在はどのように管理すれば良いのか、ということが不明確でありました。

そこでアメリカでは、インターネット上にある自身の情報を削除したり修正したり、移動させるべきか、ということを決定することができる権利を付けました。

このような動きが徐々に各国に広がり、いずれはGoogleFacebookなどのメガプラットフォーマーを巻き込むかなり大きな課題に発展していくのです。

つまり、インターネット上の個人情報を特定することができるような情報は、個人情報として取り扱うような風潮に代わっていき、その中に「クッキー」も含まれるようになったのです。

クッキーの廃止

個人情報保護を強化するという視点からみると、どうしてもクッキーが悪いという考えになってしまっています。

特にSafari等においては、クッキーをそもそも無効にしてしまったりという動きがあり、ユーザー間でも問題視されるようになったので、Google Chromeでもクッキーが廃止され始めたのです。

Googleはネット広告のほとんどを独占していますので、影響力が非常に大きく、Googleがどう対応するのか、ということが必然的に注目されているのです。

まとめ

以上、D2Cビジネスにおいて考えるべき「クッキーレス」についてお話させていただきました。

基本的にD2Cビジネスは、インターネット上で完結させるビジネスモデルであるからこそ、このような流れは絶対に知っておくべき知識なのです。

クッキーにはもちろん大きなメリットがありますが、それが廃止された後は何をどのように対応するべきなのか、ということを知っておくことで、常に最先端のビジネスを行うことができるでしょう。

D2Cビジネスにおいては非常に重要な知識ですので、ぜひこの機会にクッキーレスについて考えてみてくださいね。