D2Cにクリエイティブが求められる理由

D2Cはここ数年で急激に成長し多くのブランドが誕生したために、現在ではブランド間の競争が激しくなっています。

新規の顧客を獲得することも難しい状況となっていますが、それよりもさらに困難となっているのが顧客を定着させることです。

似たようなブランドが多く存在するため、一旦顧客を獲得することができたとしても離脱されてしまうケースが増えているのです。

そのような状況の中でD2Cブランドに求められるのがクリエイティブであることなのです。

そこで今回の記事では、D2Cにクリエイティブが求められる理由について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2Cに求められるクリエイティブとは何か?

D2C市場が成長しブランドが増えるのは消費者にとっては良いこととも考えられますが、ブランド側にとっては顧客を獲得することが難しくなってしまいます。

さらに、D2C市場が現在も成長を続けている事から、この競争は日に日に激しくなっているのです。

しかしブランドビジネスを行っていく上で顧客の獲得は必須であり、その顧客を定着させることは収益性を高めるために非常に重要なのです。

そのため、各ブランドはそれぞれ趣向を凝らし様々な施策を試しています。

しかしこの中で新規に顧客を獲得するには、他のブランドとは一味違う施策が必要であり、クリエイティブであることが強く求められるのです。

このクリエイティブという言葉は、一般的には創造的である、独創的であるという意味で使用されています。

この言葉の語源はラテン語で「産み出す」という意味を持つことから、創造するという意味には神が創り出したというニュアンスが含まれています。

それ故に人間が創り出したものであっても、これまでになかったモノが創り出されるというニュアンスが含まれることがあるのです。

そして、D2Cに求められるクリエイティブもこのニュアンスが含まれており、つまりこれまでになかった独創性が求められているのです。

D2Cにクリエイティブが求められる理由

D2Cにおいてこのクリエイティブが求められるようになったのには、消費者が企業が発する情報を信用しなくなっていることが背景にあります

とある調査によると、消費者の61%が広告というものを信用しておらず、71%がSNS上の広告を信用していないとされています。

またこの調査では、消費者の55%が以前のように商品を販売する企業を信用しておらず、65%が企業のプレスリリースを信用していないという結果が出ています。

つまり企業の信用度は低下しており、いくら広告を打っても関心を引くことができないということなのです。

D2Cの場合従来のような広告を出すことはなく、主軸となるのはSNSとなりますが、このSNSにおいても企業が出す広告は信用されないということになるのです。

D2Cは基本的には、SNSを広告宣伝に利用しないことになっています。

スポンサー広告をSNSに出すといったマーケティングではなく、SNSを顧客とのコミュニケーションに利用することがD2Cの基本なのです。

しかしD2Cというビジネスモデルが広く普及し、多くのブランドが誕生していくにつれこの基本を理解していないブランドも多くなってきているのです。

それらのブランドはSNSを商品の宣伝の場と考え、数々の施策を行っているのです。

しかし、前述のようにD2Cに限らず消費者は広告を信用しなくなっているのです。

そして、その中で求められるようになったのがクリエイティブなのです。

D2Cブランドの中には、実際にクリエイティブなマーケティングを実施し、成功を収めているケースが多くあります。

その代表的なケースが、動画を利用したマーケティング手法の実施です。

動画を通して自社の商品がどのようなプロセスで誕生したか、どれだけ消費者の日常に役に立つかという、商品のストーリーや魅力を伝えているのです。

この動画マーケティングは数年前より多くのブランドで実施されていますが、現在においてもこの手法によって大きな成果を得ることができています。

日常的に動画を視聴する消費者は年々増加しており、動画の重要性はここ数年で急速に高まっているのです。

動画というクリエイティブは、ブランドのストーリーを伝えるのに非常に有効なツールであり、多くの顧客を惹きつけることができるのです。

また、ECサイトを顧客が使いやすいように設計するというのも、クリエイティブな手法の一つです。

サイトが使いにくいというだけで、顧客は簡単に離脱してしまいますし、反対に使いやすいというだけで顧客を集めることも可能となるのです。

D2CはECのみで販売を行うため、顧客が商品を購入できるのはECだけです。

そのため、顧客が商品を購入するためにストレスを感じるようなサイトでは、顧客を逃がしてしまうことになるのです。

成功しているD2Cブランドは、そのほとんどが利便性の高いサイト設計をしています。

そしてこれらのブランドの特筆すべき点は、このサイト設計に顧客データを活用しているということです。

顧客のデータを基に顧客のニーズに合った最適なサイトを創り出しているのです。

この最適なサイト設計というのは、十分にクリエイティブな手法といえるのです。

まとめ

現在D2Cと言うビジネスモデルがあらゆるジャンルに広く普及し、新たなブランドが続々と誕生しています。

今後もさらにブランドが増えていくと考えられていますが、それに伴い競争もさらに激しくなっていくのです。

そのような状況の中で生き抜いていくためには、これまでにない独創性や創造性が必要となります。

それが、今回説明したクリエイティブであり、これからのD2Cブランドには欠かせないモノなのです。