時代の変化に応じて、ライフスタイルが大幅に変わっている今、ビジネスのあり方も大きく変化しています。
小売店のビジネス分野では、数多くの小売店が閉店に追い込まれていますが、このような中でオンラインビジネスは確実に売り上げを伸ばしており、オンラインビジネスの中でも特にD2Cビジネスが注目を集めていることでしょう。
D2Cは、ブランドやメーカーが従来までのように卸売業者や小売店を介すことなく消費者に直接商品を販売するビジネスモデルです。
ここ数年、アメリカでのD2Cビジネス成功事例が非常に多くなったことで、日本でも導入する企業が多くなっているのでしょう。
D2Cビジネス拡大と共に、耳にする機会が増えた言葉と言えば「クラウドファンディング」ではないでしょうか。
クラウドファンディングと聞くと、新商品や新サービス開発のため、プラットフォームを通じて不特定多数の人から支援を募る「資金集め」として捉えている方が多いかと思いますが、実はクラウドファンディングには資金集めだけではない活用方法があることをご存知でしょうか。
そこで今回は、D2Cビジネスに必要なクラウドファンディングの知識について、詳しくお話させていただきたいと思います。
今後D2Cビジネスを行う上で、クラウドファンディングの知識を深めたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
クラウドファンディングとは、群衆や大衆を意味する「Crowd(クラウド)」と、資金調達を意味する「Funding(ファンディング)」を合わせた造語です。
ビジネスを立ち上げる事業者は、クラウドファンディングのプラットフォームにビジネス案を持ち込み、ビジネスをスタートさせ、サポーターや応援者などの支援者を募ります。
そしてそのビジネス案を見た人々が、共感したり、そのブランドを応援したいという気持ちが湧くと、支援してもらうことができ、資金が集まるという仕組みです。
基本的にクラウドファンディングへの支援のお返しとしては、自社の商品やサービスを提供することです。
そして、お返しの対象となるものは、モノだけではありません。
たとえば、「〇時間マンツーマンでのコンサルティング」など、原価が生じないノウハウやスキルがお返しの対象となる場合もあります。
クラウドファンディングでは、ビジネスへの想いに実際に触れることで共感が生まれ、支援に繋がりますので、ファンが集まりやすい傾向にあるのです。
クラウドファンディングの主な流れは、「プロジェクトシートの作成」「プラットフォーマーとの面談」「ページ作成・メールやSNSでの連絡と推敲」「審査」「公開に向けての事前告知」です。
スムーズにこの流れを進めることができれば、大体2.3週間ほどで終わり、1ヵ月ほどで公開をすることができます。
そしていざ、クラウドファンディングのプロジェクトがスタートした後の主な流れは、「クラウドファンディング掲載中の告知活動」「プロジェクト終了月末締めや翌月未払いに合わせた支援金の入金」「クラウドファンディング終了後のリターン返送」です。
クラウドファンディングの募集期間や最大で約80日ですが、募集期間が長ければ長いほど支援が集まるというわけではありませんし、期間が長ければ中だるみしてしまう場合もありますので、45~60日と短めに設定している場合が多いのです。
また、プラットフォームにプロジェクト内容を掲載するだけでは支援が集まることはありませんので、募集期間中は自らプロジェクトを多く拡散し、より多くの人に知ってもらい、興味を持ってもらわなければなりませんので、SNSを活用し、プレスリリースや告知活動を行うことが重要です。
クラウドファンディングの中には、購入型のクラウドファンディングがあり、その中でも「All or Nothing方式」と「All In 方式」の2つの方法があります。
All or Nothing方式は、目標額を達成することができなければ1円も支援額を得ることができない、というものであり、All In 方式は集まった支援額分の金額を得ることができる、というものです。
事業者はどちらの方法を選択することもできるのですが、今多くのD2Cブランドは「All In 方式」を行っています。
目標金額を達成できなくても、集まった分だけでビジネスをスタートさせる、もしくは自己資金を足すことができるのであれば、All In 方式を選定することをおすすめします。
クラウドファンディングによって、自社商品やサービスが話題になり、メディアに取り上げられることも多くなり、広報や宣伝に繋がり、結果的にファンの増加とブランドの信頼度の強化に繋がります。
ですが、購入型クラウドファンディングの場合は、誰でも簡単に成功する、というわけではないことを覚えておかなければなりません。
以上、D2Cビジネスに必要なクラウドファンディングの知識についてお話させていただきました。
スタートアップ企業が多いD2Cビジネスだからこそ、クラウドファンディングの知識をしっかり付けたいと思われる方も多いことでしょう。
クラウドファンディングを成功させることができれば、新規事業でも効率良くD2Cビジネスを進めることができますので、ぜひこの機会にしっかり知識を得てくださいね。