D2Cビジネスとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、ブランドやメーカーが消費者に対し直接商品を販売することを言います。
仲介業者を介すことなく、主にECサイトを通じて商品を販売することが多いです。
今の時代は、Instagramを中心として、TwitterやLINE、FacebookなどのSNSやブログ、YouTubeなどのオンライン上での集客から販売するまでを容易に行うことができるようになっていますので、無名であったブランドやメーカーでも急速にビジネスを成長させ、注目を集めやすくなっています。
D2Cビジネスの普及と共に、カスタマーサクセスという言葉も大きく広がっており、耳にする機会が多くなってきました。
D2Cビジネスを行う企業は、ただ売り切るというだけではなく、いかに継続的に利用し、収益を最大化することができるか、ということが重要になってきます。
今D2Cビジネスを行う企業では、カスタマーサクセスを取り入れる事例が多くなっており、今後もさらにカスタマーサクセスの重要性が言われることでしょう。
そこで今回は、D2Cビジネスに重要な、カスタマーサクセス部門の立ち上げ方について、詳しくお話させて頂きたいと思います。
今後D2Cビジネスを行おうと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Contents
カスタマーサクセスは、営業周りの組織の一つとして成り立ちますので、フィールドセールスやインサイドセールス、マーケティング、カスタマーサポートなどの他部署と、しっかり役割分担や連携について決めておかなければなりません。
たとえばカスタマーサクセスの役割は、活用支援や契約継続、母数は契約数とし、成功率は契約更新率で判断し、目標は継続契約数とする。
そしてマーケティングの役割は、潜在顧客の獲得、母数は来訪数とし、成功率は獲得率で判断し、目標は見込み顧客数とする。
インサイドセールスの役割は、見込み顧客のナーチャリング、母数は見込み顧客数とし、成功率は商談設定率で判断し、目標も商談設定数とする。
フィールドセールスの役割は、商談管理から成約、母数は案件数とし、成功率や成約率で判断し、目標は成約数とする、というように、それぞれの役割と、数値化しなければならない指標を挙げていきましょう。
さらに、カスタマーサクセスは、顧客と接する時間が一番長い部署であり、顧客からの要望を汲み取る窓口となります。
サービスを向上させるための定期的なマーケティングを設けなくても、些細なことでも相談できるような環境を作るためには、オフィスのレイアウトから考えなければなりません。
カスタマーサクセスの役割を簡単に言うと、より多くの顧客に、継続的に頻繁にサービスを利用してもらうことです。
この目的のためには、「継続率」「解約率」「アップセル率/クロスセル率」を見なければなりません。
継続率は、新規顧客のうち、リピーターになる顧客の割合のことであり、継続的な売上には非常に重要な指標だと考えられています。
継続率が上がるということは、サービスに対する満足度の高さを象徴していますので、アップセルやクロスセルの期待も上がります。
解約率は、成約済みの顧客全体のうち、どれだけの顧客が解約したのか、ということを表す割合であり、低ければ低いほど良いとされています。
もし、解約率が上がってきた際には、サービスのどこに不満があるのか、他の類似サービスに乗り換えられているのか、コスパが悪いのか、という理由をしっかり聞き取り、解約率をそれ以上上げないように改善活動に繋げることが大切です。
アップセル率とクロスセル率は、成約済みの顧客全体のうち、アップセルもしくはクロスセルが成功した数の割合のことであり、この数値が高いということは、カスタマーサクセスからの提案内容が受け入れられているという結果ですので、パフォーマンス評価としても非常に重要な指標になります。
これらの指標を測定する上では、組織全体で、どのタイミングでどのようなアプローチをしたのか、などのノウハウを蓄積し、共有する仕組みを作ることで、時間と共に強く頑丈なカスタマーサクセスが作られるのです。
この際の注意点としては、自社サービスに合った指標を決めることです。
自社に合った指標を決めることで、効果を判定しやすく、そしてPDCAも回しやすいので、カスタマーサクセスチームが行う業務範囲、そして効果が出る内容で設定するようにしましょう。
以上、D2Cビジネスに重要な、カスタマーサクセス部門の立ち上げ方についてお話させて頂きました。
インターネットやクラウドを利用した商品やサービスが増え、D2Cブランドがどんどん多くなっているため、ビジネスとしての精度を高めるためには、日頃からより多く顧客と接し、そして商品やサービス改善に携わるカスタマーサクセスは、今後さらに重要度を増していくでしょう。
自社D2Cビジネスにカスタマーサクセスの必要性を感じられている方は、ぜひこの記事を参考に、カスタマーサクセス部門を立ち上げてくださいね。