D2CビジネスにおけるDX推進の課題と傾向

D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、ブランドやメーカーが消費者に直接商品を販売するという仕組みです。

SNSが普及している今、オンライン上で集客し、販売することが容易になっている今、無名メーカーでも急速に伸びて注目を集めることが多くなっています。

過度に広告に頼らなくても、また実店舗を持っていなくても商品が売れることがD2Cビジネスの特徴です。

D2C市場の拡大と共に、近年AIやloT、ブロックチェーンなどの新しい技術が台頭し、「守りのIT」から「攻めのIT」へと変化しています。

だからこそ、D2Cビジネスを行う上で、DXとは何か詳しく理解したい、DX人材が欲しいと思われている方も多いことでしょう。

そこで今回は、D2CビジネスにおけるDX推進の課題と傾向について、詳しくお話させて頂きたいと思います。

今後D2Cビジネスをより効率よく行いたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

DXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、企業がビジネスでの激しい環境の変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、商品やサービス、ビジネスモデルを変革し、業務そのものや組織、そしてプロセスや企業文化、風土を変革し、競争上の優位性を確立すること、と定義されています。

以前までであれば、DXの目的は企業内の業務効率化やコスト削減を目的として活用されていたのですが、最近ではAIやloTなどの技術を活用したビジネスモデルの変革、そして新しいサービスの開発が必要不可欠になっている上、新型コロナウイルスの影響により、人々の行動や生活がデジタル化しているため、よりDXがニューノーマルに変化しているのです。

DX推進の課題の傾向

DXに着手する前の企業では、何から始めてどのように取り組むべきなのかが分からない、という課題を抱える企業が多いかと思います。

また、企業内にデジタル人材がいなかったり、クラウド化やデータ蓄積に関しても未着手である場合、自社DXはどれくらい遅れてしまっているのか、ということを把握していない、という状況が課題にもなるでしょう。

DXを推進する人材は、従来のIT人材とは異なりますので、適切な情報を収集することができず、目的が不明確のままいつまでも着手できないということが多いのです。

DX推進では、専門の人材の確保が最初の難関になり、最初のアプローチ方法として自社のDX推進現状や人材状況を把握し、進めていきましょう。

大手企業の場合であれば、計画的に進めることを好む傾向にあるのですが、この計画に重きを置きすぎてしまうと、なかなかスピード感を持って進めることができなくなってしまいます。

計画ももちろん重要なのですが、不確実性に対応した素早い改善サイクルを構築することも重要なのです。

DX推進を成功させるためには、計画から実行までをいかにスピーディに行うことができるか、またそこから得ることができる結果を、そのまま改善へと繋げるサイクルを重視しているか、という社内体制が求められます。

また、アウトソーシングをする場合には、最適なパートナーを選択し、連携体制を構築し、企業内にもノウハウを蓄積していくことが重要です。

DX推進が成功する企業の特徴

DX推進を成功させる企業に共通して言えることは、経営層が学ぶ姿勢を持っていること、そして若手にも裁量を与えようとする姿勢を持っていることです。

デジタル技術は日々発展していくので、自社内でトレンドをキャッチすることは難しく、時にプロフェッショナル人材の力に頼りながら情報を収集し、そして新しい技術の知見を吸収することができる若い人材が主体的に進めていかなければならないのです。

また企業全体としても失敗を恐れずに挑戦し続ける姿勢が大切です。

多くの企業では、ITでの成功体験が絶対にあるとは限りませんので、企業内では失敗を許容し、経営層の理解と現場の努力で回すことが大切なのです。

DX推進のためには、仮説や可能性の棚卸を行っていきましょう。

この際、トップダウンよりもボトムアップとして、若手の意見が出やすい形式で仮説を集めると、その後は若手が中心となってリードしていくことができます。

まとめ

以上、D2CビジネスにおけるDX推進の課題と傾向についてお話させて頂きました。

DXはテクノロジーを活用して競争優位性を作ることですので、まずは自社の競争優位性は何か、課題は何か、ということを明確にしなければなりません。

これらをしっかり把握した上で、テクノロジーをどのように活用していくか、ということを検討することこそ、テクノロジーを活用してD2Cビジネスを成功させることができるのです。

今後さらに拡大するであろうD2C市場で勝ち抜いていくためにも、ぜひこの機会にDXの知識を深めてくださいね。