D2CビジネスでDXが上手くいかない理由とは

Direct to Consumerの略称であるD2Cは、メーカーやブランドなどの製造者が直接消費者と販売取引を行うビジネスモデルです。

流通や卸売り、小売などの仲介業者を介さないので、コストを削減することができるだけでなく、消費者と直接関係を持つことができますので、顧客データを蓄積しやすいというメリットがあるのです。

最近ではインターネットの普及やEC市場、SNSの拡大と共に、アパレルや化粧品など、実体のあるモノを取り扱う企業でD2Cビジネスを行う事例が多くなっているのです。

商品の企画や製造、販売や顧客に対するアフターフォローなど、全ての工程を自社内で行いますので、コストを削減することができ、顧客データを蓄積しやすいというメリットがあるのです。

D2Cビジネスのように、全ての産業において、デジタル技術が組み込まれる今の時代、生き残るためには、もはやDX化は避けて通ることができません。

さまざまな企業がDXに取り組んでいるのですが、すぐに成功することは難しいのです。

ですが、失敗する理由をしっかり理解し、予め対策を行うことで、成功率を高めることができます。

そこで今回は、D2CビジネスでDXが上手くいかない理由について、詳しくお話させて頂きたいと思います。

今後D2CビジネスにDXを導入しようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

日本企業のDXの今の現状

今、DXを推進している企業は、デジタル技術を活用したビジネスモデルへのトランスフォーメーションや、企業そのものの変革に取り組んでいます。

その中で、十分な成果が出ていると捉える企業は非常に少なく、何らかの成果が出ていると評価する回答者が半数以上存在する一方で、成果が芳しくないと捉える企業は全体の約30%です。

この結果から見ると、日本企業の多くはDXに成功しているとは言えないでしょう。

DXが上手くいかない理由

・経営者がDXを理解していない

経営者自身がDXとは何か、DXによって何をどう変えていくのか、ということを十分に理解しないまま進めてしまう、という場合があります。

明確な目的を持たず、目標のための期日も設けないとなると、DX推進のためのチームは丸投げされてしまい、闇雲に時間とコストを費やしてしまい、最終的にDXプロジェクトを中止せざるを得ない状況になってしまうのです。

だからこそ、DXを推進させる際は、経営者自身がDXの知識を十分に得て、どのような目標を達成するためにどのような手段を選択し、そしてそれをいつまでにどれくらいの予算を費やして実行するのか、ということを明確にしなければならないのです。

・DXを進めるリーダーがいない

日本の企業にDXを推進することができる人材が少ないということも、DXが上手くいかない理由の一つでしょう。

実際にDXを推進する上での課題は「人材不足」が挙げられます。

リーダーとして十分な知識を持ち、DXを進めることができる人材が居れば良いのですが、そもそもリーダーが何を目的としているのかを理解せずに、全てアウトソースに丸投げしてしまい、莫大な金額を支払っても、それを使いこなすことができずに終わってしまう、という最悪な場合もあるのです。

・組織の理解を得ることができない

DXプロジェクトは、新規事業と同じと考えるべきですので、本来は全社的な取り組みになるべきなのです。

ですが、DXは単体として見られてしまいがちであり、組織全体がDXに向けて団結することができていなければ、人的リソースの協力や、PoCの協力が上手くいかず、さらには成果もないのに時間とコストを無駄に費やしてしまうことに対し、反発する人も現れるでしょう。

DXプロジェクトに対し、組織全体が協力する姿勢でなければ、プロジェクトの当事者たちはモチベーションが下がってしまい、徐々にプロジェクトの進むスピードが失速してしまいます。

こうなってしまわないためにも、経営者が従業員に対し、DXが重要なプロジェクトであることを名言することが大切なのです。

まとめ

以上、D2CビジネスでDXが上手くいかない理由についてお話させていただきました。

DXを成功させるためには、経営層が中心となり、全部署が協力し、課題の具体化や目指すべき状態を明確にしなければなりません。

もちろん、ビジネスにおいても挑戦に失敗はつきものですので、失敗が悪であるわけではありませんが、このようなよくある失敗要因や他社の取り組みによる失敗から学ぶことができることは多いでしょう。

これをしっかり踏まえてDXに挑戦することで、成功確率を上げることができますので、これからDXに取り組もうと思われている方は、ぜひこれらの上手くいかない理由をしっかり理解し、今後のD2Cビジネスに活かしてくださいね。