D2Cビジネス成功のためのエンゲージメント向上への取り組み

D2Cとは、Direct to Consumerの略であり、仲介業者を介すことなく、消費者に直接自社商品を販売するビジネスモデルです。

2000年代後半より注目を集めており、特にアパレル業界や化粧品業界を中心に採用されています。

従来までのビジネスモデルでは、消費者の手に商品が届くまで、いくつかの仲介業者を介すことが主流でしたが、D2Cビジネスでは商品の企画や製造、販売までを一貫して自社内で対応しますので、消費者との関係を構築しやすいというメリットが生まれています。

今後もさらにD2C市場が拡大することが予想されていますので、興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。

仕事や企業に対する、従業員の心理状態を意味する概念にひとつである「エンゲージメント」に注目してみましょう。

そこで今回は、D2Cビジネス成功のためのエンゲージメント向上への取り組みについて、詳しくお話させて頂きたいと思います。

D2Cビジネスをより良くするためにも、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

エンゲージメント

エンゲージメントは、繋がりや関係性を意味しており、ビジネスにおいては、企業と顧客の関係性、そして人事領域では従業員が組織に抱く心理状態のことを意味します。

従業員エンゲージメントやワークエンゲージメントに分けられることもあり、それに近い概念である「従業員満足」とも区別されています。

従業員エンゲージメントは、従業員の仕事や組織への自発的貢献意欲であり、ワークエンゲージメントは従業員の仕事に対する活力や熱意、没頭のことであり、従業員満足は従業員の仕事や組織に対する満足のことです。

従来までは、従業員満足が着目され、満足度調査や改善施策が行われていたのですが、少しずつエンゲージメントへ焦点が移行してきました。

その理由としては、1990年代にエンゲージメントが提唱され、生産性の向上やや離職の防止に非常に効果的であると考えられるようになったからでしょう。

エンゲージメント向上のための取り組み

自社のエンゲージメントの定義

エンゲージメントの向上は、従業員が仕事や組織に対してより意欲的に取り組むことができる状態にすることであり、そのための取り組みとしては、まず自社にとってのエンゲージメントの定義を設けましょう。

単一の除隊で指し示されるものではなく、複数の状態を総合した上で、エンゲージメントが高いのか、それとも低いのか、ということを判断します。

この定義づけが疎かになってしまうと、その後の取り組みが的外れになってしまうことがありますので、人事部門だけでなく、経営層や管理職などの主要な関係者と協議し、出来る限り納得できる定義とすることが望ましいでしょう。

現状の把握

定義づけができれば、次に自社の現状の把握をしていきます。

エンゲージメントサーベイは、自社の今現状を網羅的に調べ、そして対処すべき課題の優先順位をつけるためにも非常に有効です。

エンゲージメントサーベイだけでは、質問項目の妥当性の判断や結果の分析から何かを見出す意味付けが無図7香椎ので、現場の従業員にヒアリングを行いましょう。

対処する課題の特定と向上施策の協議・実行

エンゲージメントサーベイの結果を分析し、自社の課題を特定し、その課題を解決するための解決策を検討し、企業内へ結果をフィードバックして今後の対応を考えていきます。

そして管理職や人事、企業全体として実施すべきことを決定すれば、そこからエンゲージメント向上のための施策の実行へ移りましょう。

定期的に現状の把握を行っていると、施策の振り返りをすることができますので、継続的にエンゲージメントを向上させるためにも、このサイクルを回していきましょう。

エンゲージメント向上施策での注意点

エンゲージメント向上のための施策を行っていると、現場の従業員や管理職では、本当に意味があるのか、と思ってしまい、非協力的になってしまうことや、人事部が施策に対し懐疑的になってしまい、空回りしてしまうことがよくあります。

これは、人事部が現場の部署としっかり話し合わずにエンゲージメントサーベイを始めてしまったり、従業員の声がまったく分からない上に、エンゲージメントサーベイも行わずに施策を実施してしまったり、エンゲージメントサーベイの結果のフィードバックが伝達のみで終わってしまうことが大きな要因として挙げられます。

このような要因をなくすためにも、管理職が中心となり、効果的に関与して、人事部は管理職ができない領域を支援する、という認識を持つことが重要です。

まとめ

以上、D2Cビジネス成功のためのエンゲージメント向上への取り組みについてお話させて頂きました。

最近は技術が進歩しているので、無償のツールなどを活用することで、自社エンゲージメントを測定することもできるようになっていますので、多くの企業で現状の把握と効果測定をすることができるようになっています。

エンゲージメント向上には、経営層や管理職からの理解と積極的な関与は欠かすことができませんので、D2Cビジネスをよりスムーズに進めるためにもぜひこの有意義な施策に取り組んでくださいね。