D2CビジネスにESG経営が求められる理由

D2Cビジネスとは、卸業者を仲介せず、自社ECやSNSアカウントなど、さまざまなチャネルから、商品や情報を消費者に対し直接届けるビジネスモデルです。

従来までのビジネスモデルであれば、卸や小売などの中間業者を介して、消費者の元へ商品が届けられるという形が一般的であったのですが、D2Cビジネスモデルにより、インターネット上で自社Webサイトから、直接顧客へ商品を販売することで、中間業者を介すという手間を省いた新しいビジネスモデルが確立されたのです。

D2Cビジネスを行う上で、「ESC経営」という言葉を耳にする機会があるでしょう。

ESG経営という、環境や社会、管理体制を意識した経営が今注目されており、話題となっており、D2CビジネスでもESG経営が必要だと言われているのです。

そこで今回は、D2CビジネスにESG経営が求められる理由について、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後D2Cビジネスを展開し、効率よくビジネスを進めていきたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

ESG経営とは

ESG経営は、Environment(環境)Social(社会)Governance(管理体制)の3つの頭文字から成るもので、環境汚染や社会的規範、コーポレートガバナンスを最重視した経営のことを言います。

2006年、国連により責任投資原則が発表され、その条文で用いられ、2008年のリーマンショックによる影響から、企業を長期的に存続させるための指標として、投資家が注目をし始め、その後世界的な基準として浸透するようになりました。

近年では、CO2削減に向けたカーボンニュートラルなどの環境問題、労働者の待遇改善などが、ESG経営の一環として重視されています。

さまざまな技術革新や、大量生産、大量消費が可能になり、先進諸国をはじめ、人々は「豊かさ」を手に入れましたが、豊かな社会を実現する一方で、地球環境や人類社会を破壊し、負の影響をもたらしていることも事実です。

ESG経営では、経済発展だけを主軸にした企業経営のあり方を改めようとする社会の動きによって生まれたものであり、企業と社会がともに発展することを目的としています。

D2CビジネスにESG経営が求められる理由

・企業の成長

顧客ニーズや労働者の価値観が多様性が増している中で、情報社会の爆発的な推進により、ESGのような世界共通の指標は、誰でも認知することができる状況であるからこそ、消費者やスタッフは、この企業は自社だけの利益のためではなく、社会にも貢献しようとしていると思ってもらうことができれば、企業価値が向上するでしょう。

・投資家からの評価向上

常に企業は資本市場でありますので、企業の運営に対する資金を提供する人々から評価を受けています。

高度経済成長期では目に見える財務情報で評価されていたのですが、リーマンショック当時の投資は「今見える財務情報」を基準にしたため、多くの投資家が頭を抱えました。

ESG経営に注力している企業の中でも特にGovernance(管理体制)を重視している企業は、経営資源を活かし、成長することができる見込みがあると評価されやすくなりますので、経営のための資金を集めやすい状態になるのです。

・新規ビジネスの創出

ESG経営を行うことで、ビジネスチャンスに繋がる可能性は大きく広がります。

たとえば、環境や社会の課題を解決するための商品やサービスなど、ESG経営の観点に沿ったビジネスのニーズは非常に高いので、ESG経営を行っていない企業と比較すると、成功する可能性が非常に高いと言えるでしょう。

また、投資資金も呼び込みやすいので、信頼することが出来る企業として、取引の機械も拡大しますので、企業の新しい可能性に繋がるのです。

SDGsとの違い

ESGと聞くと、近い意味を持つものでSDGsというものがあります。

SDGsは、Sustainable Development Goalの略称であり、持続可能な開発目標という意味を持っています。

同じ意味のように思えますが、ESGは企業や団体が目指す中長期的な目標であることにたいし、SDGsは国家や個人が解決したい課題であり、そもそもの成り立ちが異なっています。

ですが、これら2つの目標や項目は関連しているものもありますので、互いの活動が影響を及ぼすことがあるでしょう。

まとめ

以上、D2CビジネスにESG経営が求められる理由についてお話させていただきました。

D2C市場が拡大していき、今流行のビジネスモデルだと言われていますので、世界的に関心が高まっているESG経営に関する知識は欠かすことができません。

今後もさらにESGへの取り組みは活発化することが予想されていますし、D2Cビジネスにも非常に良い影響を与えますので、ぜひ自社D2CビジネスにESG経営を取り入れてくださいね。