日本ならではのD2Cの特徴とは

ECビジネスにご興味を持たれているみなさま。

今EC業界は中国や米国、日本をはじめ、世界的に飛躍を続けている業界でしょう。

もう既に今の時代のECは、世界のビジネスに直接影響を与えるほどの大きな影響力を持っているのです。

そんな中で今注目を集めているビジネスモデルは、「D2C(Direct to consumer)」ですよね。

D2Cは企業が顧客の商品やサービスを販売する上で、仲介業者を挟むことなく企業が独自に製造から販売までの全ての過程を一貫して行うビジネスモデルのことです。

実店舗を持つことなく自社ECサイトを中心にオンラインで、顧客に商品を販売することこそ、D2Cの特徴ですね。

日本国内でのD2Cビジネスの成功事例を見てみると、ターゲット層を明確にし、製造から販売まですべてを一貫して自社内で行い、アフターサービスもかなり充実していることが分かります。

このように全過程を自社内で行うことで、一貫したブランディングをすることができますよね。

そうなると消費者からは「この会社だから」「このブランドだから」という理由で選んでもらうことができるようになるのです。

そこで今回は、日本ならではのD2Cビジネスの特徴について、詳しくお話ししていきたいと思います。

ぜひこれらの特徴をしっかり理解してみてくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2Cビジネスのメリット

D2Cビジネスを行う上での最大のメリットは、中間マージンや手数料などのコストを節約することができることでしょう。

商品の企画や製造、販売までにかかる中間コストを削減することができるということは、非常に大きなメリットですよね。

もしECショッピングモールにネットショップを出店することを考えると、登録料や出店料、販売手数料だけでなく、クレジットカード決済料やアフィリエイト手数料なども支払わなければなりませんが、D2Cでは不要です。

そのほかにも、顧客データや商品に対するフィードバックを直接得ることができることもメリットですよね。

従来よりも顧客の詳細で確度の高いパーソナルデータを直接得ることができますので、それを元により密度の高いデータ分析を駆使してマーケティングメソッドを生み出すこともできるのです。

また、より高度な顧客との信頼関係を構築することができることも、メリットですね。

D2Cビジネスは、従来のモデルよりも消費者との距離が近いことが特徴ですので、SNSなどを駆使することで、より密なコミュニケーションを実現することができます。

直接的なコミュニケーションを取ることで、企業は消費者の好みにぴったりと合った商品を提供し、消費者ニーズを十分に満たすことができるような商品開発をすることができるでしょう。

日本D2Cビジネスの特徴

小規模な形でも成り立つ

アメリカのD2Cビジネスの場合は最先端のジャンルに特化して、熱狂的な共感を生み、多くの人に受け入れられることによってビジネスが成立しています。

「最先端」「流行」をキーワードに、多くの投資を受けて大規模なビジネスをすることがアメリカD2Cの特徴でしょう。

一方日本には昔から多くの伝統工芸があり、それぞれ「ファン」との強い結びつきにより成立していますよね。

D2Cビジネスもこの形に似ている部分が多く、日本人にとっては馴染み深い物であるかと思います。

「こだわり」「作り手の想い」「伝統」などを大切にし打ち出すことで、大きく宣伝しなくても十分に利益を得られることができる傾向にあるのです。

日本D2Cビジネスは少し規模が小さいように感じることがあるかもしれませんが、日本人ならではの真摯な姿勢で丁寧な物作りをすることこそ、多くの日本人に受け入れられやすい文化であることも事実なのです。

高くても質が良いものが売れる

アメリカでは、「値段が安くて質が良いもの」が出回っていることが少なく、安くて質が良いものが売れやすい傾向にあります。

ですが、日本のD2Cビジネスの2つ目の特徴は、値段が少し高くても質が良ければ売れるということです。

このように聞くと「安くて質が良いものこそ売れるのではないか」と思われる方も多いかもしれませんが、日本には安くて質が良いようなコスパの良い商品は溢れています。

ユニクロなどがその例であり、日本ではD2Cが参入する前から、実利的価値の高い商品が溢れているのです。

まとめ

以上、日本ならではのD2Cビジネスの特徴についてお話しさせていただきました。

D2Cというビジネスモデルは、世界中で拡大しており、自社内で商品の開発から販売までを一貫して行うということは全世界共通の認識です。

ですが、それぞれの国によって、その定義を元にした特徴があり、日本のD2Cでも同じように知っておくべき特徴があることをお分かりいただけましたでしょうか。

日本人向けのD2Cビジネスを行う場合には、ぜひこれらの特徴をしっかり理解した上で展開していってくださいね。