D2Cが若い世代に受け入れられるために必要な方法

D2Cビジネスは、デジタルを最大限に活用し、消費者に直接商品を販売する仕組みのビジネスモデルです。

ターゲットとなるのは、必然的にデジタルに親和性の高い、若い世代となります。

そのため、この若い世代に受け入れられることが重要であり、その方法を多くのブランドが模索しているのです。

そこで今回の記事では、D2Cが若い世代に受け入れられるために必要な方法について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2Cがターゲットとするのは？

D2Cは、商品の企画から販売に至るまでの工程を自社で一貫して行い、消費者に直接販売をするビジネスモデルです。

基本的には、実店舗は持たず、自社ECで販売を行い、SNSなどのデジタルを活用してマーケティングを行いますが、現在では、実店舗を持つブランドも増えてきています。

このビジネスの大きな特徴は、このデジタルを活用する点だけと思われがちですが、それよりも特徴的であるのが、デジタルを通じて消費者とコミュニケーションをとることを重要と考えている点です。

また、これまでのブランドビジネスよりも、さらにブランドの世界観を構築することが求められる点も、このビジネスの大きな特徴です。

ブランドビジネスでは、世界観やイメージは、もともと重要と考えられてきましたが、D2Cでは、さらに徹底して世界観を追求し、それを消費者に強く訴求していきます。

その理由は、D2Cがターゲットとする世代を取り込むために、それらが最も効果的であると考えられているからです。

D2Cのターゲットは、現在消費の中心となっている世代となりつつある世代です。

この前者の世代は、ミレニアル世代と呼ばれ、後者の世代はZ世代と呼ばれています。

これらの世代は、デジタルネイティブと呼ばれる、デジタルに精通した世代であり、これまでの世代とは、大きく異なる意識や嗜好を持っています。

そのため、これらの世代を取り込むためには、これまでのビジネスで行われていた方法では効果がなく、これらの世代に合わせた方法を行わなくてはなりません。

そして、その方法と言うのが、前述のD2Cが行っている方法なのです。

しかし、D2Cビジネスは、創成期のことから比べると変化しています。

D2C市場は、ここ数年の間に大きく成長しました。

D2Cブランドの数は増え続けており、それに伴い、ブランド間の競争も激しくなっているため、デジタルに限らず、様々な方法が試されているのです。

これまでは、多くのD2Cブランドが、前述のように、世界観を構築し、SNSを通じて消費者とコミュニケーションをとることに注力していましたが、現在は、それよりも、まず、消費者を集めることが重要とされているのです。

しかし、現在多くのD2Cブランドが行っている手法は、従来のマーケティング手法と変わりがなく、D2Cのターゲットなる世代に効果があるとは考えられません。

消費者の意識やニーズが大きく変化していることから、D2Cのようなビジネスが求められるようになったのにもかかわらず、現在のD2Cは、また元のビジネスに戻ろうとしているのです。

これは、D2Cブランドの多くが、ターゲットを正しく理解していないことが要因と思われます。

消費者の関心を引きたいのであれば、自社のターゲットを正しく理解し、それに適したマーケティング手法をとることが必要なのです。

ターゲットを理解することが重要！

D2Cのターゲットとなる若い世代の意識の変化として、まず、挙げられるのが、何を買うかと言うことよりも、なぜ買うのかを重要視するという点です。

これまでは、商品そのものに惹かれ購入するのが一般的な感覚でしたが、現代では、商品そのものよりも、そのブランドの理念やストーリー、世界観などに共感できるかどうかが重要と考えられているのです。

次に挙げられるのが、広告や宣伝に関心がないという点です。

従来では、マーケティング手法として、テレビのコマーシャルや新聞広告などが一般的でした。

しかし、現代の若い世代は、これらに対し、関心を持たないどころか、避ける傾向があります。

従来の一方的に押し付けられる広告は、彼らにとっては必要のない情報であり、有益な情報ではないと判断しているのです。

次に挙げられるのが、商品そのものよりも体験を求めている点です。

現代の若い世代にとって、商品の品質や機能は、既にある程度優れているものです。

そのため、機能の高さを求めるのではなく、それを使用することで得られる体験に関心を持つのです。

次に挙げられるのが、自身の嗜好や関心を何よりも優先させる点です。

これまでは、人とは異なる嗜好や関心を持っていても、それを表に出すことはありませんでした。

しかし、現代は、一人一人嗜好や関心が異なるのは当然の事であり、それを主張するのも当然のことと捉えられているのです。

次に挙げられるのは、モノを所有するよりも必要な時に利用することを求める点です。

これまでは、モノは購入し、所有するのが当たり前でしたが、現代は、既に、モノは利用するものと言う考えが一般的になりつつあります。

次に挙げられるのが、何かを経験したら、それを誰かと共有したいと考える点です。

彼らは、その商品が欲しいからと言う理由ではなく、誰かと共有したいがために、何かを購入したり、サービスを利用したりすることも多いのです。

まとめ

このように、現代の若い世代は、これまでとは大きく異なる考え方を持っています。

D2Cビジネスにおいて、この世代をターゲットとするのであれば、まず、この世代の考え方を正しく理解する必要があります。

そして、その上で、最も適したマーケティング手法を選択し、それを実践していくことが重要となるのです。