D2Cがますます成長している理由

D2Cビジネスは、ここ数年と言う短い間に急速に成長したビジネスモデルです。

現在もその成長は続いており、市場には、多くのD2Cブランドが誕生し続けています。

そして、この成長は、今後も続いていくと言われており、それにはいくつかの大きな理由があるのです。

そこで今回の記事では、D2Cが今後も成長し続ける理由について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2Cが急成長した理由

D2Cビジネスは、ここ数年の間に急速に成長し、市場を拡大し、ブランドの数を大幅に増やしてきました。

その背景には、いくつかの理由がありますが、その中でも大きいのがスマートフォンが広く普及し、デジタルを通じて企業が消費者と接点を持つことが容易となったことです。

これまでのビジネスは、売り切り型と呼ばれ、企業が消費者と直接かかわることはほとんどありませんでした。

企業が市場に流通させている商品を消費者が購入すると言う、ただそれだけの関係であったのです。

しかしスマートフォンが普及し、SNSを利用することが日常的となったことで、企業と消費者はSNSを通じて直接関わることができるようになったのです。

そして、この変化を巧みに利用したのがD2Cビジネスなのです。

D2Cは、従来のような、大掛かりな広告や宣伝活動は基本的に行いません。

SNSなどのデジタルをマーケティングの軸とし、消費者と直接コミュニケーションをとり、関係性を構築することにより、消費者を取り込んでいくのです。

このSNSを効果的に利用する方法が功を奏し、D2Cは急速に成長することができたのです。

D2Cが、このようにSNSを重用するのは、D2Cの主なターゲットとなるのが、デジタルに親和性の高いデジタルネイティブと呼ばれる世代であるからです。

これらの世代は、成長段階からスマートフォンが普及し、インターネットが身近にあったために、デジタルに精通しています。

それ故に、SNSで世界中の人々と繋がることや、インターネットを利用して消費活動を行うことにも全く抵抗を持たないのです。

そして、この傾向は、現在消費の中心となっている世代よりも、年代が下がるほど顕著となります。

D2Cでは、これらの若い世代を取り込むために、SNSを有効に活用し、成長を続けているのです。

今後もD2Cの成長が続く理由

このD2Cは、今後ますます成長し、市場を拡大していくと考えられています。

その背景には、近年の小売業界の低迷があります。

小売業や卸売業の販売額は、以前より年々下がり続けており、店舗の閉鎖など事業を大幅に縮小するケースが増えていました。

それが、昨今の新型コロナウイルスの流行により、さらに厳しい状況へと追い込まれ、事業を縮小するどころか、倒産する企業も増えてきているのです。

この流れは、今後も続き、小売業界はさらに縮小していくことが予想されています。

そして、それに代わり台頭していくと考えられているのが、D2Cを始めとする新しい感覚のビジネスなのです

また、消費者の意識が、年々変化していることも、D2C躍進の大きな理由です。

これまで、消費者は、企業やメーカーが提供している情報を頼りに商品を購入していました。

しかし、時代は変わり、インターネットの普及によって、一般の消費者でも簡単に多くの情報を入手できるようになりました。

そして、消費者はその膨大な情報の中から自身に必要な情報だけを抜き出し、活用するようになったのです。

例えば、大掛かりな広告や宣伝よりも、消費者による多くの商品レビューを読んで購入を決断する、また、D2Cブランドであれば、SNSやECサイトでブランドのストーリーや世界観に触れ、それに共感して商品を購入する、と言ったように、インターネト上にある膨大な情報から自身が信頼できる情報だけを引き出し、それをもとに商品を選択、購入しているのです。

特に、現代の若い世代は、従来のような、不特定多数の消費者に向けて大量生産された商品や、安さだけを追求した価格重視の商品に関心を持たなくなっていると言われています。

これらの世代は、自身の価値観や趣味、嗜好を何よりも優先し、それに合ったブランドや商品、企業を選択するようになっているのです。

この傾向は、今後ますます顕著となり、さらに消費者の目は厳しくなっていくと考えられています。

これに対応するためには、企業は消費者と信頼関係を築くことが必要でありD2Cが実践しているような消費者との密なコミュケーションが重要となるのです。

まとめ

現代は、消費者のニーズが多様化し、消費者それぞれが、個々の嗜好や関心を優先させるようになってきています。

これにより、不特定多数に向けて大量の商品を生産すると言った従来型のビジネスは衰退し、この多様化する消費者のニーズに合ったビジネスが強く求められるようになったのです。

そして、その消費者のニーズに合ったビジネスと言うのが、D2Cのような新しい感覚を持ったビジネスであり、この流れは今後ますます加速していくと考えられているのです。