D2Cビジネスにインサイドセールスを導入するポイント

ここ最近、D2Cというビジネスモデルをよく聞かれるようになったことでしょう。

D2Cは、2000年代後半から登場したビジネスモデルであり、日常生活へのITテクノロジーの浸透や、スマートフォンとSNSの利用の普及を背景に、市場規模がどんどん拡大しています。

D2Cは中間コストを削減し、顧客と直接やり取りを行うことができますので、顧客データを蓄積しやすいことが特徴で、アパレルブランドやコスメブランドがD2C市場に多く参入していることでしょう。

従来までは、外勤型の営業であるフィールドセールスに対し、今は電話やメールなどのオンラインコミュニケーションを活用した内勤型の営業活動であるインサイドセールスの導入が進んでおり、インサイドセールスが今のスタンダードな営業スタイルとして確立しつつあります。

ですが、自社D2Cビジネスにインサイドセールスを導入しようと思った場合でも、新しいスタイルであるからこそ、上手くいかずに途中で断念してしまう、ということがあることも事実なのです。

そこで今回は、D2Cビジネスにインサイドセールスを導入するポイントについて、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後D2Cビジネスにインサイドセールスの導入を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

インサイドセールスの役割明確化

企業によってインサイドセールスの役割が異なりますが、だからこそ起こりやすい問題としては、どの範囲までが役割なのか、ということが不明確であるからこそ抜け漏れが起きてしまったり、はたまた同じ業務を行ってしまっていた、ということがあります。

そんな時に理解しておかなければならないことが、チーム全体として行うべきことと、メンバー個々の役割を明確化することなのです。

たとえば、「マーケティングチーム」の役割は、広告やWebサイト、メールなどのマーケティング施策を通して、リード獲得を行い、個人情報のリストを収集します。

そして、「インサイドセールス」の役割は、自社商材に興味や関心を示した見込み企業をリスト抽出し、高確度のリードを選別することで、フィールドセールスの担当者に渡します。

この他はターゲットリストに加え、電話やメールなどの内勤営業手法にてアプローチをし、時間をかけて必要な情報を提供し、それらを育成することで、案件の創出に繋げます。

そして、「フィールドセールス」の役割は、そのリードを受け取ったフィールドセールスは、訪問や商談、受注、納品、フォローなどの一連の営業活動を行いますので、継続してフォローを行うことで、クロスセルやアップセルを狙うことができるのです。

このインサイドセールスから訪問営業までの全ての活動履歴をデータとして残すことで、データの分析や売上の予想に活かすことができるようになります。

インサイドセールスのシナリオ作成

インサイドセールスの業務は、顧客との電話やメールなどによるコミュニケーションが主軸になりますので、特別なルールなどを設けなければ、個々の担当者の能力に依拠することになってしない、トラブルのもとになってしまうのです。

業務の平準化をすることができるよう、あらかじめシナリオを準備しておくことをおすすめします。

たとえば、顧客からこのような反応があればこのように反応する、というパターンをあらかじめ想定し、それぞれのシナリオごとにマニュアル化した対応を行うことで、差がない対応をすることができるでしょう。

定量的な目標設定

新しくビジネスをスタートさせる際には、組織の目標と評価方法が必要ですので、売上の目標を達成するために、それぞれの業務にKPIを設定し、それを評価する体制を作りましょう。

たとえが、目標の売上金額を達成するためには、何件の受注が必要であり、その受注のためには何件の商談が必要なのか、目標とする商談件数を実行するためには何件の顧客をフィールドセールスに渡すべきなのか、そのためには1ヵ月のうちに何件架電し、何件メールすれば良いのか、という定量的な目標設定を行うことが重要です。

またこの際、インサイドセールスを行う上では、顧客とのやり取りの上で得た情報を、正確に記録することが重要であり、これを行うためにSFAやCRMツールを導入することが良いでしょう。

最低限としても営業活動から得ることができた情報を、顧客ごとのデータベースに残す作業は必要です。

SFAやCRMツールを選ぶ際には、入力した顧客情報が検索しやすいこと、過去のセールス活動でのアクション時期や内容、その次のアクションの時期と内容が時系列に分かりやすく表示されるか、ということが重要です。

まとめ

以上、D2Cビジネスにインサイドセールスを導入するポイントについてお話させていただきました。

今の日本のビジネスでは、IT化やデジタル化の推進が急務でありますので、この流れに追いついていくためには、セールス活動のデジタル化を進めることが非常に重要です。

その中でもインサイドセールスは、自社の営業効率を大幅に向上させる可能性を秘めていると言われていますので、ぜひこの機会にD2Cでのインサイドセールスを導入してみてはいかがでしょうか。