2000年代後半頃より、徐々に注目をあつめてきたD2Cビジネスモデル。
今、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、非常に拡大し、需要が伸びているビジネスモデルです。
D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略語であり、ブランドやメーカー、企業が自社内で企画や製造した商品を直接消費者の元へ届ける仕組みです。
従来までのように流通業者などを介すことがありませんので、高品質な商品を低価格で販売することができることこそ、D2Cの特徴でしょう。
D2Cビジネスと切っても切れない関係であるものが「物流」ですよね。
D2Cビジネスにおいて、ブランディングやCRM、商品開発などにリソースの比重を置きたい場合、物流関係をアウトソースするという判断も、時には重要な選択肢のひとつでしょう。
ですが、いざ物流をアウトソースしようと考えても、あまり馴染みがなかったりどのように物流の委託を検討すれば良いのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、D2Cビジネスで物流倉庫のアウトソースを成功させるポイントについて、詳しくお話させていただきたいと思います。
今後D2Cビジネスで物流倉庫をアウトソースにしようと考えられている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
それぞれの物流会社には、当然のことながら得意不得意があります。
だからこそ、自社がどのような業務を委託したいのか、その業務は委託可能であるのかを知らなければなりません。
委託後に「それは出来ません」と言われてしまうと、ビジネス自体に支障が出てしまう場合があるのです。
たとえばオペレーションすり合わせ段階では、「注文データを取り扱う業務は誰が行うのか」「事業者自身で行い、委託先には物流作業のみを委託するのか」「出荷指示処理も委託するのか」「そもそも委託可能であるのか」ということを確認しておくと支障が出にくいでしょう。
また、発送手段として、ゆうパケット3cmを使うことができれば最適解と考えられていますので、委託先はゆうパケットに対応しているか、ということも考慮すべきでしょう。
物流業務を完全委託する場合であっても、どのようにしてその業務が行われるのかを確認せずに丸投げしてはいけません。
定期的に、もしくはトラブル発生時に事業者自らがその場に足を運び、確認できるほうが良いでしょう。
だからこそ、委託先はどこなのか、業務はどこで行われるのか、その場所へ行きやすいか、ということを確認しておく必要があるでしょう。
また、委託先物流会社の担当者や作業担当者と円滑にやり取りができるか、コミュニケーションをスムーズに取ることができるか、ということも、委託先を見極める上で重要なポイントになるでしょう。
物流に問わず、何事も委託する際には見積を取るでしょう。
物流業者が見積を行う際、まずD2C事業者について知っておかなければならない項目があり、その項目を明確化しなければ適切な見積を出すことは出来ません。
その必要な項目とは「商品の詳細」「事業規模」「委託内容」です。
これらがもし不明確である場合、物流業者が業務を始めてからその後、当初想定していた業務と実際の業務に差が発生してしまい、赤字になってしまう場合があるのです。
「商品の詳細」に関しては、商品のサイズや重さ、特性を正しく伝え、さらに取り扱いに許可がいる際にはそれも正確に伝えなければなりません。
そして「事業規模」に関しては、月にどれくらいの発送があるのかを正しく伝えましょう。
例えば、ひと月に10,000件と100件とでは、1件あたりのコストは圧倒的に100件のほうが高くなりますよね。
これが曖昧であったり、信頼性に欠ける場合、高い見積になってしまう可能性があります。
そして「委託内容」に関しては、どのような不随業務を委託するのか、ということを適切に伝える必要があります。
たとえば、複雑なラッピングや複雑な梱包の組み立てなどは、どうしても作業が複雑化してしまいますので、自社の希望とは違う仕上がりになってくる場合がありますよね。
これをなくすためにも、委託内容は適切に伝える必要があるのです。
以上、D2Cビジネスで物流倉庫のアウトソースを成功させるポイントについてお話させていただきました。
アウトソースを成功させるか失敗してしまうか、ということは、もうすでにその計画段階から決まっていることをお分かりいただけましたでしょうか。
適切な物流倉庫へ委託するには、自社業務を正確に洗い出し、そしてその情報をアウトソースを検討している物流業者へ正確に伝えなければなりません。
ぜひこのポイントを参考に、D2Cビジネスで物流倉庫のアウトソースを成功させてくださいね。