D2Cは、従来のような広告などは活用せず、SNSを活用するビジネスと捉えられています。
しかし、SNSしか利用してはいけないわけではありませんし、多くのD2CブランドがSNS以外にも様々な手法を取り入れています。
その中には、従来のビジネスのように、広告を多用するブランドもありますし、実際に、それらの施策により成功しているブランドもあるのです。
そこで今回の記事では、D2Cのマーケティング手法について説明したいと思います。
D2Cでは、SNSを中心としたデジタルマーケティングが主流となっていますが、それだけに限られているわけではありません。
他の手法を取り入れ、複数の手法を使い分けているブランドも多いのです。
しかし、従来のように、大掛かりな広告を打つ手法はあまり使われていません。
これは、D2Cが、ただ商品が売れれば良いと言うビジネスではないからです。
D2Cでは、ブランドの世界観やイメージを何よりも大切にします。
そして、それに共感してもらい、消費者にブランドのファンとなってもらうことが重要と考えるのです。
そのため、コストをかけて大掛かりな広告を打ち、一時的に売り上げを上げても、あまり意味がないのです。
ブランドを広く認知してもらうためには、そのような広告を打つこともも有効ではありますが、D2Cのように、ブランドの世界観やイメージを大切にするビジネスでは、あえて広告を打たないと言うのも戦略の一つなのです。
上記のように、D2Cでは、ブランドの世界観やイメージを大切にするため、広告を打たないブランドが多くなっています。
しかし、中には、この広告をうまく活用しているブランドもあるのです。
その代表的な事例が、完全食のD2Cブランド「BASEFOOD」です。
このブランドは、1日に必要な栄養素を含んだ完全食を提供する、食領域のD2Cブランドです。
この完全食と言うのは、このブランドが誕生した時点では、消費者に全く認知されていない状況にありました。
完全食と言う言葉自体が知られていなかったため、幅広く認知してもらうためにWEB広告を多用したのです。
このBASEFOODのWEB広告は、facebookなどのSNS広告だけでなく、Amazonのスポンサープロダクト広告やディスプレイ広告などWEB上のあらゆる媒体で表示され話題となり、幅広い認知を獲得することに成功したのです。
しかし、このブランドが行ったマーケティングはそれだけではありません。
D2Cの基本とも言うべき、SNSを巧く活用し、消費者の関心を惹きつけることにも成功しているのです。
このブランドは、SNSにおいて一般的な投稿を積極的に行い、一般のユーザーに口コミを広め、身近な人も購入していると言うイメージを強く植え付けていったのです。
この施策が功を奏し、SNSユーザーの間に、このブランドが広く認知されたのです。
そして、この施策は、あくまでも一般的な投稿であるため、宣伝費がかからないのです。
このように、このブランドは、デジタル広告を多用しながら、広告以外の施策も徹底することで、圧倒的な人気を得ることに成功したのです。
また、WEB上の広告だけではなく、従来のようにテレビCMや新聞広告などを活用しているD2Cブランドもあります。
そのブランドと言うのが基礎化粧品のブランド「ドモホルンリンクル」です。
このブランドは、現在のD2Cビジネスが普及する以前から存在する老舗ブランドですが、その形態は現在のD2Cブランドと同様に、全ての工程を自社で内製すると言うものです。
そのため、現在ではD2Cブランドとして認識されていますが、古くからある企業であるため、テレビCMや新聞広告などWEB以外でのマーケティングを得意としています。
現在では、SNSも活用し始めていますが、他のD2Cブランドと比べると、そのフォロワーは少なめです。
しかし、時代に合わせてSNSをうまく活用して、顧客とさらに深いコミュニケーションがとれるように努力を続けているのです。
この姿勢が多くの顧客から愛される所以であり、このブランドの強みであると言えます。
ただし、この手法は、既にリピート顧客を多く抱える老舗のブランドであるからこそできるものです。
スタートアップ企業の多いD2Cブランドが簡単にまねできるものではありませんが、広告を活用しながら、SNSも巧みに使いこなす手法は、参考にすべき事例と言えるのです。
このように、SNSを活用するイメージが強いD2Cにおいても、広告を活用して成功しているブランドは存在しています。
さらに、現在は、D2Cブランドが急激に増えているために、広告を活用するブランドも増えてきているのです。
しかし、広告を打ったからと言って成功するわけではありませんし、様々な手法を取り入れれば良いと言うわけでもないのです。
実際に、中にはSNSの活用だけで、顧客を集めているブランドもあるのです。
大切なのは、そのブランドに合った施策を取り入れる事であり、その施策をうまく活用していくことが重要なのです。