D2Cビジネスでオープンイノベーションが注目されている理由

企業や個人が商品の企画や製造、販売までを一貫して行う「D2C」というビジネスモデルが大きな注目を集めています。

D2CはECサイトを中心とした通信販売のビジネスであり、自社内で企画し、製造した商品を、自社チャネルを通して消費者に直接商品を販売することが特徴です。

企業がD2Cビジネスを行うことで、利益率が向上し、マーケティング施策の幅が広いこと、顧客データを収集することができることがメリットとして得ることができます。

D2Cビジネスをはじめ、多くの業種で市場の成熟化した商品のコモディティ化が進むにつれ、自社ビジネスを成長させていくためには、新たなイノベーションは欠かすことができません。

特に今、新規D2Cビジネスを成功させるためには、効率よく、そして素早くイノベーションを進めなければ、競合他社に先を越されてしまうリスクが大きくなります。

そしてこのイノベーションをスピーディーに進める施策として今、特に注目をあつめているのが「オープンイノベーション」なのです。

そこで今回は、D2Cビジネスでオープンイノベーションが注目されている理由について、詳しくお話させて頂きたいと思います。

今後D2Cビジネスの展開を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

従来までのイノベーションの課題

なぜオープンイノベーションが注目を集めるようになったのか、その要因のひとつとして従来までのイノベーションの手法に限界があることが挙げられるでしょう。

従来までのイノベーションは、クローズドイノベーションとも呼ばれており、自社内のみで新しい商品やサービスの開発を行います。

クローズドイノベーションの課題は、基本的に自社内ですべてを完結させなければなりませんので、研究費や開発費、人件費などのすべてのコストを負担しなければなりませんので、多大なコストがかかること、そして今現在多くの業種で市場の成熟化や商品のコモディティ化が進んでいるので、以前よりも商品のライフサイクルが非常に短くなっており、より早く市場に商品を出して先行者利益を得たいところなのですが、クローズドイノベーションでは商品やサービスの開発スピードが遅くなってしまうことです。

オープンイノベーションを実現させるメリット

自社の強みと弱みを改めて見直すことができる

クローズドイノベーションの場合は、どうしても主観的な視点を持ってしまいますので、自社の強みや弱みを明確に判断することが出来ないことが多いのですが、オープンイノベーションは、外部の視点を取り入れるので客観的に自社を見ることができるようになりますので、自社の強みや弱みを明確にすることができます。

自社の強みや弱みを明確にすることで、強みをしっかり伸ばし、弱みを改善していくことができるので、企業としての成長に期待することができます。

新しいアイデアを得ることができる

オープンイノベーションは、自社内では実現することができない技術やアイデアを得ることができるようになります。

外部からの視点が入ることで、自社内では気付くことができなかったアイデアを得ることができたり、今の課題を明確にすることができます。

革新的な商品やサービスを開発するためには、さまざまな技術やアイデアが必須なのですが、そのような技術やアイデアを持った人材を雇用したり育成するには多くのコストがかかってしまいます。

オープンイノベーションにてもう既にそのような技術やアイデアを持った企業と手を組むことで、それらのコストを大幅に削減することができるでしょう。

開発スピードが向上する

オープンイノベーションは、その分野が得意な自社以外の企業と強力し、革新的な商品やサービスを開発しますので、商品開発のスピードがより速くなります。

これも競合他社よりも先に商品やサービスを世に出すための、非常に大きなメリットでしょう。

オープンイノベーション実現の課題

オープンイノベーションを実現し、成功させるためには解決しておかなければならない課題があります。

その課題とは、情報漏洩のリスクがあること、コミュニケーションコストが増えてしまうこと、そして自社開発能力の衰退です。

協業とは言っても、必要以上の情報を外部に漏らさないようにし、Webでのコミュニケーションツールを積極的に活用したり、コミュニケーションを取る環境をより効率的にするために整備したり、時には双方の橋渡しとなる人材を配置すると良いでしょう。

そしてあまり外部に頼り過ぎてしまうと、自社での開発能力が衰退してしまうので、明確にそれぞれの領域を分けることが大切です。

まとめ

以上、D2Cビジネスでオープンイノベーションが注目されている理由について、詳しくお話させて頂きました。

オープンイノベーションは、自社内のリソースだけでは導き出すことができない、革新的なアイデアを生み出しますが、新しいアイデアや発想を生み出すことを促す手法を導入したり、新しい視点を持った人材を探さなければなりません。

まだ日本ではそこまで成功事例が多くないオープンイノベーションですが、今後のD2C市場では確実に広まる考え方ですので、ぜひこの機会にしっかり知識を得てくださいね。