D2Cとは、自社内で企画し、開発した商品を直接消費者に販売するビジネスモデルのことです。
独自の世界観を構築し、ブランドストーリーを基にプロダクトを開発し、ブランドファンとなる顧客を獲得しています。
アパレルやコスメ、食品、飲料、など、様々な領域でD2Cブランドが登場しています。
D2Cビジネスはスタートアップ企業が多いことが特徴であり、実店舗がなくてもオンライン上でブランドを立ち上げることができますので、中間マージンを削減し、高品質な商品を低価格で消費者に提供することができ、顧客情報を自社内に蓄積させることができるということが特徴です。
新規ビジネスとしてD2Cブランドを立ち上げる場合、中々アイデアが生まれない、ビジネスモデルを作ることができない、リソースが十分になく、グロースができないなど、さまざまなステップにより壁に当たってしまうことがあるでしょう。
そんな中で、新規ビジネス開発成功のための分岐点となるステップが「PoC」なのです。
そこで今回は、新規D2CブランドがPoCを行う上でのポイントについて、お話させて頂きたいと思います。
これからD2Cブランドを立ち上げようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Contents
PoCとは、Proof of Conceptの頭文字を取った略称であり、新しい技術や理論、原理、手法、アイデアなどに対し、実現することができるのか、自社の目標の効果や価値を認めることができるのか、ということを確認するために、実験的に行う検証工程のことを言います。
メーカーなどが行う試食会や、先行販売など、テストマーケティングのことを言います。
PoCを回すことで、リスクマネジメントに繋がります。
PoCは、ビジネスの成功確率を上げることが目的であり、PoCの階数をより多く実施することで、不確実性や失敗のリスクを下げることができます。
そして限られたコストの中でPoCのプロセスを回すことで、1回あたりのPoCコストを下げることができ、PoCを重ねる中で確かめたいニーズの解像度や提供価値にも磨き上げていくことができるので、ビジネスは着実に成功に進むのです。
また、全体のコストや工数削減にも繋がります。
もしアイデア段階での評価が良かったとしても、そのアイデアが実際の世の中にリソースされた場合、利用してもらうことができるかということは分かりません。
ですので、しっかりと検証を行わずに進めてしまうと、リソース直前で失敗してしまい、それまでかかった多くの時間とお金が無駄になってしまうのです。
ですがPoCを回し続けることで、もし失敗しても大きく後戻りをする必要がありませんので、最小コストで成功確度の高いビジネスを作ることに期待することができます。
開発段階で、ターゲットがお金を払うという行動を起こすと、そのプロダクトの価値が認められたと判断して良いでしょう。
そのために、開発段階からターゲット本人に検証の協力を依頼し、そこから得ることができたデータを反映することができれば、自然とプロダクトが作られます。
PoCを実施する場合には、必ずターゲットと共に実行しましょう。
実際PoCを回し始めても、一度で何かを分かることはありませんし、一度で価値を伝えることも難しいでしょう。
対象者の本音を聞き出すことも、中々上手くいくとは限りません。
少しずつ微調整を加え、何度も何度も回し、試行することで、理想のプロダクトが少しずつ見えてくるのです。
そのためには、コストを抑えることが重要なのです。
そもそもPoCの段階で失敗はありませんし、PoCの目的は新しい気付きを得たり、間違いを見つけるようなものなのです。
実行した側にとっては、満足な反応を期待しているので、思うような反応が帰ってきてしまうと失敗してしまったと思いますが、これを失敗と捉えてしまってはいけません。
「新しい気付きを得ることができた」と思い、それを次のPoCに繋げることが大切なのです。
失敗を失敗だと思わず、次へと繋げるということが、最も重要なのです。
以上、新規D2CブランドがPoCを行う上でのポイントについて、お話させていただきました。
プロダクトのライフサイクルがどんどん短くなる今の時代、新規としてD2Cブランドを立ち上げの際のデータ収集の手段は非常に豊富になっており、このような環境下においては、スピーディで確度の高いプロダクトの開発が求められます。
ですので、PoCは非常に重要なプロセスですので、新規D2Cブランドを立ち上げる場合は、ぜひこれらのポイントを参考に、より効率的にD2Cビジネスを成功へと導いてくてくださいね。