近年、日本国内で大きな盛り上がりを見せているD2Cビジネスモデルは、仲介業者を介すことなく、自社商品を消費者に対し直接販売する仕組みです。
2000年半頃より、日本でもD2Cビジネスを採用する企業が多くなり、どんどん市場が拡大しています。
デジタルネイティブ世代が増加したこと、そして消費に対する考え方が、モノ消費からコト消費へ変化し、ブランド独自の世界観のファンを獲得すること、サプライチェーンが進化したことにより、D2Cビジネスが普及しているのです。
D2Cビジネスを行う上では、顧客のブランドイメージを変化させることができる「リブランディング」の知識は欠かせません。
自社ビジネスを拡大させるためには、常に進化し続けることが重要なのです。
そこで今回は、D2Cビジネスを行う上で知っておくべき「リブランディング」について、詳しくお話させて頂きたいと思います。
D2Cビジネス市場で他社に負けずに勝ち抜いていきたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
リブランディングとは、「Re-(再び)Branding(ブランディングする)」という意味を持ち、企業のマーケティングとしては、自社商品やサービスの競合他社と差別化をするためにあります。
そもそもブランディングとは、自社商品やサービスと競合他社の商品やサービスを差別化するためにあり、企業のマーケティング戦略においても、商品名やロゴマーク、プロモーションなどを組み合わせ、消費者にブランドコンセプトを理解してもらう、という手法が用いられています。
このような活動を行い、消費者とコミュニケーションを取ることで、消費者にブランドが受け入れられ、リピート率や顧客ロイヤルティの向上などのメリットに期待することができます。
なぜリブランディングを行うのか、一度ブランドを構築することができたと言っても、そのままにしておくと、顧客はすぐに飽きてしまいます。
リブランディングを行うことで、新しいブランドイメージにより、新商品をアピールすることができますし、売上が落ちてきている場合はテコ入れをしたり、ターゲット顧客を変えたりと、既存ブランドを生まれ変わらせるために行われます。
リブランディングの最大のメリットは、何もない状態からブランドを構築するコストを削減することができる、ということでしょう。
まったく新しいブランドを立ち上げる際には、基本的にその新しいブランドの名前やイメージがすぐに消費者に定着することがありませんので、多くの時間とコストが必要です。
消費者も慣れ親しんだもの、もしくは愛着があるものを選ぶ傾向にありますので、新しいブランドの新奇性、物珍しいというだけでは、消費者になかなか浸透しません。
ですが、リブランディングにより、既存ブランドをブラッシュアップさせることは、消費者にとっては非常に受け入れやすい変化でしょう。
そしてリブランディングのデメリットは、既存ブランドに慣れ親しんだ顧客が離れてしまう可能性がある、ということです。
「今までの世さを残したままブランドを新しくする」と聞くと、簡単そうにも思えるのですが、本質的には矛盾したことをしなければなりませんので、非常に難しいことなのです。
リブランディングを行うと、前の方がよかったと感じてしまう顧客は必ずいますので、あまりにもイメージからかけ離れ過ぎたものになってしまっては、長年構築してきたブランドイメージの意味がなくなってしまうことを忘れてはいけません。
既存ブランドの存在をもとに、再定義するという意識を持ちましょう。
実際にリブランディングを行うポイントは、いかに既存ブランドを客観的に把握することができるか、ということでしょう。
既存ブランドで積み上げてきた成果や、顧客からの評価、顧客ニーズ、マーケットの変化などの外部要因を含め、自社ブランドがどのように認知されているか、ということを客観的に分析していきます。
そのための代表的なマーケティングのフレームワークとして「3C分析」「4P分析」「SWOT分析」が有効です。
これらを効率よく活用し、リブランディングを行っていきましょう。
以上、D2Cビジネスを行う上で知っておくべき「リブランディング」について、詳しくお話させて頂きました。
リブランディングは、会社が新たに生まれ変わるきっかけとなるものであり、いかに自社や自社商品を客観的に認識することができるか、ということが重要になってきます。
客観視するために外部人材を活用するなどの方法もありますので、自社にとってどうすれば効率よくリブランディングを行うことができるか、ということを考え、D2Cビジネスを加速させてくださいね。