年々消費者系形態が変化していく中で、今D2Cビジネスが非常に大きな注目を集めています。
D2Cは、世界観を重視して構築しているブランドが多く取り入れている手法であり、ブランドや企業自らが企画生産した商品を、代理店や小売店を介さずに、消費者の直接商品を販売するビジネスモデルです。
特にアパレル業界や美容業界との相性が良いビジネスモデルですが、まだ日本では新しいビジネスモデルですので、ノウハウがあまりないことも現状です。
だからこそD2Cビジネスに取り組む多くの企業がさまざまな施策を生み出しているかと思いますが、D2Cビジネスには「リテーションマーケティング」が非常に重要であることをご存知でしょうか。
そこで今回は、D2Cビジネスに欠かせない「リテーションマーケティング」の基礎知識について、詳しくお話させていただきたいと思います。
今後D2Cビジネスの展開を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Contents
リテーションマーケティングとは、リピーターを生み出すため、一度商品やサービスを購入した顧客の購入頻度、来店頻度を高めるためのマーケティング活動です。
メールマガジンの配布、SNSなどを用いた情報発信、クーポンの配布などがリテーションマーケティングです。
マーケティングにおいては、新規顧客獲得は重要でありますが、コストの面から見ても、リテーションマーケティングにより既存顧客を維持することも重要であると考えられています。
リテーションマーケティングを理解するには、「1:5の法則」と「パレードの法則」を知っておきましょう。
「1:5の法則」は、マーケティングにおける基本的な考え方であり、新規顧客獲得と既存顧客維持にかかるコストを比較すると、5倍もの差があるというものです。
新規顧客獲得はコストがかかる上に利益率が低いのですが、既存顧客に関しては少ないコストでリピートして商品を購入してもらえる可能性が高いのです。
そして「パレードの法則」は、2:8の法則とも呼ばれており、全体の2割の要素が全体の8割の数値を生み出している、という考えです。
たとえば、売上の8割は全体の2割の顧客が占めている、Webサイトへの総アクセス数の8割は2割のページに集中している、などが例として上げられます。
企業としての売上を上げているのは2割の顧客であるからこそ、既存顧客に注力するためにもリテーションマーケティングが重要なのです。
リテーションマーケティングを成功させるためには、顧客のデータを収集、そしてしっかり分析を行い、顧客それぞれに合った施策を実施しなければなりません。
これを行うためにも、「CRM」を導入し、データ収集と分析を行うことをおすすめします。
CRMとは、SaaSのサービスとして提供されているクラウド上で顧客管理を行うことができるシステムのことです。
CRMを導入することで、顧客情報を一元管理して全社員で情報を共有することができること、さらに見込み顧客と既存国それぞれに対し、効率的なマーケティング活動を行うことができることが大きなメリットになるでしょう。
従来のマーケティングでは、どうしても画一的なものになってしまいがちでしたが、CRMを導入し情報を蓄積していくことで、良いことも悪いことも細かく原因分析を行うことができるのです。
マーケティング活動を行う上で、顧客分析は必須であるのですが、さまざまな顧客がいる中で、3つの指標から顧客をランク付けするために「RFM分析」というものも、リテーションマーケティングには大きなヒントになるでしょう。
特に店舗を持ってD2Cビジネスを行っている場合には、リテーションマーケティングの中でRFM分析を参考にすることができます。
RFM分析の3つの指標とは、「Rcency(いつ)」「Frequency(頻度)」「Monetary(購入金額)」です。
これら3つの項目に顧客をあてはめ、それぞれのデータに基づき「優良顧客」「非優良顧客」「新規顧客」「安定顧客」「離反顧客」などに分類していきましょう。
これらを分類することで、売上拡大や集客成功する顧客に対し、効果的なアプローチの施策を行うことができます。
リテーションマーケティングとRFM分析との相性は非常に良いと考えられますので、ぜひあわせて行ってください。
以上、D2Cビジネスに欠かせない「リテーションマーケティング」の基礎知識についてお話させていただきました。
D2Cビジネスでマーケティング施策を行う際、特にビジネス初心者の方であれば、何から始めれば良いのかわからない、どこに視点を置けば良いのか分からない、という方が多いでしょう。
D2Cビジネスを行う際はぜひ、リテーションマーケティングと並行してビジネスを進めることをおすすめします。
これからD2Cビジネスに取り組もうと思われている方は、ぜひ参考になさってくださいね。