2010年代より、アパレル業界や生活用品業界を中心に、徐々にD2Cビジネスを導入する事例が多くなっています。
D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、製造者であるメーカーやブランドが、消費者に直接商品を販売するというビジネスモデルです。
従来までは、もっとも影響力のあるメディアはテレビであり、商品をPRしたい場合には最優先で活用されていたのですが、今どんどんインターネットにシフトしていく中で、顧客の行動履歴や属性に合わせて広告を表示することができるようになっています。
さらにSNSが誕生したことで、インフルエンサーである影響力を持つ人が広告媒体として機能し始めており、このような状況がD2Cビジネスの追い風となっているのです。
ビジネスにおけるマーケティングと言えば、大企業がテレビCMを十分に活用したり、橙的なプロモーションを行い、認知度を急激に向上させ、購入へと繋いでいたので、マーケティングに多くのコストを費やせない中小企業は同じ土俵に立つことすらできなかったのですが、今はSNSなどを駆使することで、低コストで十分なマーケティングを行うことができるようになっているのです。
そこで今回は、中小D2Cブランドだからこそ勝てる「マーケティング戦略」について、詳しくお話させて頂きたいと思います。
D2Cビジネスを効率よく成長させていきたいと思われている中小事業者の方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
大企業と比較すると、中小企業に圧倒的に不足しているものは「ヒト」「カネ」「モノ」です。
従来までであれば、これら3つを大量に使うことで、競合他社と圧倒的な差別化を図ることができていたのですが、インターネットが進化している今は、「ヒト」「カネ」「モノ」を使わなくても、情報収集とデータの分析を徹底し、アイデア次第では、十分にマーケティングを実施し戦うことができるので、決してマーケティングを後回しにしてはいけません。
中小ブランドであってもマーケティングを行いやすくなったとは言え、当然のことながら大企業と同じようなマーケティングでは勝つことはできません。
中小ブランドだからこその特徴を活かしたマーケティング戦略が重要です。
テレビCMや大規模プロモーションは、インターネットの進化があったため効果が弱まっているとはいえ、やはりその力が大きいので、このような分野で大手企業に挑むことは変わらず難しいでしょう。
ですが、大手企業はニッチ市場は狙わない傾向にありますので、このニッチ市場に注目することで、活路を見出すことができます。
検索連動広告では、大手企業が積極的に活用しているビックワードではなく、スモールワードに注目して、そのスモールワードに合わせた広告を出稿していきましょう。
またSNSを活用し、積極的にコミュニケーションを取りながら、顧客が解決したい課題を丁寧にすくい上げていくことで、他社がまだ気付いていない新しいニーズをつかむことができるでしょう。
中小企業は「ヒト」「カネ」「モノ」が不足していますので、意思決定のスピード感を最大の武器としましょう。
基本的に大企業の場合は意思決定に時間をかけてしまいやすいので、その大企業に対抗する上でもスピード感を持つことが非常に重要です。
中小ブランドが大企業に勝つためには、先発優位性の状況を作り出さなければならないので、出来る限り意思決定のスピードは素早い方が良いでしょう。
中小ブランドであっても大企業と戦うことができるようになった今だからこそ、それを実践するための手法をより考える必要があります。
マーケティングを行おうとした場合、インハウスとアウトソーシングのどちらかを決めることがあるかと思いますが、この際、ターゲット市場を見極め、スピード感を持った施策の実行となると、インハウスが理想化と思いますが、必ずしもその選択が成功だとは限りません。
インハウスはコストを削減することができ、社内にマーケティング施策のノウハウを蓄積することができますし、スピード感を持って取り組むことができますが、専門の人材がいなければ大きな失敗になる可能性がありますし、外部ノウハウが中々入ってこないことも考えられます。
臨機応変に使い分けていきましょう。
以上、中小D2Cブランドだからこそ勝てる「マーケティング戦略」についてお話させて頂きました。
D2Cビジネスはスタートアップが多いとは言っても、大企業が参入している市場で戦おうとすることは、どうしても難しいことがあるでしょう。
ですが、しっかり戦略的にマーケティングを実行していけば、十分に自社D2Cブランドが勝ち抜いていくことができますので、この記事を参考にマーケティング戦略を考案してくださいね。