ここ数年で、D2Cという言葉をよく耳にするようになりました。
もうすでに、アメリカや中国では多くの成功事例があり、日本国内でもさまざまなD2Cブランドがビジネスを成功させているストーリーが見られます。
D2Cは、Direct to Consumerの略称であり、顧客とのタッチポイントでのデザインやコミュニケーションを重視して、ブランド独自の世界観を構築していくことが重要であると言われています。
そして近年、プロダクトライフサイクルが年々速くなり、スピーディなビジネス経営が求められるようになっています。
だからこそ、実現スピードを高めるために、経営戦略に合わせた人事施策を考える戦略人事の必要性が高まっているのです。
そしてこの戦略人事を牽引する役割が「CHRO」です。
CHROはまだ日本ではポジションとして設けている企業は少ないのですが、今後のためにもGHROの理解は必要不可欠です。
そこで今回は、D2Cビジネスで戦略人事を実行する「CHRO」について、詳しくお話させて頂きたいと思います。
今後企業内にCHROのポジションを設置しようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
戦略人事とは、戦略的人的資源管理のことであり、ビジネス戦略を実現するため、経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を最大限に活用するマネジメントです。
従来までの人事であれば、それぞれの事業部の異動や体制が決まり、その結果を人事が発令をかけたり手続きを行います。
採用に関しては、人材要件に合った人材を獲得するために、採用ブランディングや母集団の形成を行い、それぞれの事業の責任者が決定するのですが、戦略人事では、ビジネス戦略を実現するために最適な人材要件を定義し、その実現に向けた人事戦略を計画し、実行します。
なぜ戦略人事が注目されているのか、それは従来までのようなビジネス環境の変化が緩やかではなくなっている今の時代だからこそ、変化の激しい時代における市場優位性を確保するために、変化に柔軟に対応することができるスキルや知識、経験を持つ人材を獲得することが重要です。
これを間違えて人材を獲得してしまうと、スムーズに経営戦略を実現することができず、時代のニーズ、そして競合他社に遅れを取ってしまい、この遅れこそ今の時代は致命的になってしまうのです。
このような状況にならないためにも、人事が積極的に経営を理解し、企業のベクトルと合わせた戦略的な人事施策が大切なのです。
CHROは企業内のポジションのことであり、人事関連におけるすべての業務に責任を持ち、経営陣の1人として戦略人事を実行します。
目まぐるしい変化が起きる現代社会において、企業を存続させるためには、素早く、そして適正な人材配置が求められています。
そして、この環境を担うポジションこそ「CHRO」なのです。
今の日本は労働人口の減少や人材の流動化の加速など、状況が大きく変わっているため、今後の日本のビジネスにはCHROの導入が必要不可欠だと言われているのです。
CHROは人事のプロフェッショナルですので、人事に関する経験が豊富であることが絶対的条件です。
また、人事部門の中でも、社員の育成や配置などの人材管理の経験が豊富であるとより良いでしょう。
最近ではCHROの求人を出している企業も多くなってきて、その際の必要スキルとしても、人事以外のビジネス面にかかわった経験や、マネージャーの経験、リーダーシップの経験、コンサルティングの経験などが書かれているケースが多くあります。
人事管理だけでなく、幅広い経験とスキルがあると、なお良いでしょう。
特に今後急拡大を目指しているベンチャー企業が多いD2Cビジネスでは、このCHROのポジションに立つことができる人材が必要です。
CHROが必要とされる社会的背景は、日本の少子高齢化と時代の変化に臨機応変に対応することができる企業作りが求められていること、そして企業によっては海外に拠点を持っていたり、将来的に海外進出を目指している場合、現地でいかに優秀な従業員を集めることができるか、いかに多くの労働力を集めることができるか、ということが重要です。
このような課題に取り組むためには、人事業務だけでなく、経営視点からどのような人材が必要なのか、という分析をすることができる責任者が求められているのです。
人事のプロであり、経営層に対してもスムーズに課題と解決策を提案することができるCHROの存在が求められているのです。
以上、D2Cビジネスで戦略人事を実行する「CHRO」についてお話させて頂きました。
CHROは少し馴染みのない言葉かもしれないですが、今後ビジネスを行う上ではCHROへの理解は非常に重要です。
今後もD2CビジネスでのCHROの重要性は、ますます高くなることが予想されており、ポストも増加することが考えられますので、ぜひこの機会にCHROへの理解を深めてくださいね。