新規D2Cビジネスで知っておくべき「助成金」の知識

D2Cビジネスとは、Direct to Consumerの略称であり、ブランドやメーカーが消費者に対し直接商品を販売することを言います。

仲介業者を介さないことが特徴であり、Instagramを中心としたSNSやブログ、YouTubeなどのオンライン上で集客や販売をすることが容易にできるようになったため、無名メーカーであっても急速に伸びて注目を集めることが多くなっているのです。

D2Cビジネスは、広告に頼らなくても、そして実店舗がなくても売れるので、新しいビジネスの形として注目されており、今D2Cビジネスの展開事例がどんどん多くなってきています。

D2Cビジネスは、スタートアップ企業も多いのですが、新規事業立ち上げとなると、多くの場合は自己資金だけでなく、外部から資金調達をしなければなりません。

また、今はアフターコロナ禍であっても安定したビジネスを続けるためには、国や地方自治体、民間団体などの助成金の知識が非常に重要になってくるのです。

そこで今回は、新規D2Cビジネスで知っておくべき「助成金」の知識について、詳しくお話させて頂きたいと思います。

これからD2Cブランドの立ち上げを検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

新規事業立ち上げ時の資金調達手段

・助成金

助成金は、新規事業立ち上げにおいて、新しく雇用を行う場合、もしくは社内人材を育成する場合に受給できます。

厚生労働省、地方自治体、民間企業、公益団体などが実施しており、基本的に条件を満たしていれば受給することができますので、難易度はそれほど高くありません。

受給した金額の返済義務は特にありませんが、新規雇用を実施する前、人材育成を行う前など、基本的に事前需給をすることはできません。

このほかにも、経済産業省が中心となって実施している研究開発型助成金もあります。

・補助金

補助金は新規ビジネスや創業を行う際に受給することができるもので、経済産業省だけでなく、それ以外の団体も多く実施しています。

上記の助成金よりも利用することができる範囲が広く、さらに受給できる金額も幅広いのです。

ですが、申請をすれば必ず受給することができるというわけではありません。

公募期間そのものが短いことが多く、国や関連機関が推進したい事業に沿って容易されていますので、すべての事業において受給できるわけではなく、一部を除き、受給した金額の返済義務はありません。

・融資

融資は基本的に金融機関から受けるものであり、代表的なものをあげると、日本政策金融公庫の創業融資でしょう。

新規事業開業資金、新規事業活動促進資金、中小企業経営力強化資金などがあり、もうすでにビジネスを行っている企業であっても、審査に通ることができれば融資を受けることができます。

融資に関しては返済義務があるのですが、新規ビジネスの立ち上げや新規雇用の前に資金調達を行うことができます。

新規事業立ち上げ時活用できる助成金の種類

・キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、従業員の中でも有期雇用労働者や短時間労働者、派遣労働者などの非正規雇用の従業員に対し、企業内でのキャリアアップの促進を目的とした助成金です。

全部で7つのコースがありますので、どのコースにより助成するのかを判断しましょう。

・地域中小企業応援ファンド

地域中小企業応援ファンドは、中小機構と全国約30都道府県の公共団体、金融機関などの共同出資により助成される助成金です。

主に各地の農林水産物や伝統技術を活用する研究や商品開発、需要開拓などに関わる費用を受給することができます。

・三年以内既卒者等等採用定着推奨金

三年以内既卒者等採用定着推奨金は、学校の既卒者、中退者の応募機会拡大や、採用、定着を図ることを目的としており、このような人材が応募可能な募集を新しく行うことで、採用後一定期間定着させた場合、受給することができます。

コースは、既卒者等コースと高校中退者コースの2種類が用意されています。

・人材確保等支援助成金

人材確保等支援助成金は、国が主導となって進めている働き方改革に取り組んでいる中小企業が、新しく人材を雇用し、一定の雇用管理改善を図る場合に受給することができます。

人材確保等支援助成金の主な主要要件としては、雇用管理改善計画や計画達成助成、目標達成助成などがあります。

まとめ

以上、新規D2Cビジネスで知っておくべき「助成金」の知識についてお話させて頂きました。

アフターコロナの中、企業が継続的にビジネスを成長させ、利益を上げ続けるためには、今注目を集めているD2Cビジネスをスタートさせることもひとつの方法です。

助成金にはさまざまな種類があり、新規ビジネスの立ち上げにも効果を発揮しますので、しっかり計画を作成し、計画通りに実行していくことが重要です。

ぜひこの機会に助成金の知識を付け、今後のD2Cビジネスに活かしてくださいね。