通販ビジネスではなくD2Cビジネスで成功するため、理解しておくべき3つの要素

ここ数年で、スマートフォンが多く普及し、そしてSNSの利用者が多くなったことにより、D2Cビジネスモデルが非常に多くの注目を集めています。

D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、自社内で製造した商品を直接消費者へ販売するという意味があり、消費者との直接的なコミュニケーションが重視されていますので、マーケティングやプロモーションにSNSを活用する、ということが前提とされています。

SNSを活用することで、タイムリーに直接顧客に対してアプローチをすることができますし、コミュニケーションを取り合うことができますので、ブランドとしては、自社の世界観を常に顧客にアピールし、ブランド力を強化することができ、存在感を高めることができるのです。

今後もさらにD2Cビジネスの市場が拡大することが考えられていますので、D2Cへのビジネス展開を検討されている方も多いのではないでしょうか。

今までのデジタルビジネスと言えば、「通販」を思い浮かべる方も多いかと思いますので、実際にD2Cビジネスと通販では何が違うのか、ということを考えられている方もいらっしゃるでしょう。

D2Cビジネスと聞くと、新しく出た言葉だと感じる方も多いかと思いますが、実際は通販ともまったく無関係ということではないので、関係性が分かりにくい、ということも事実でしょう。

そこで今回は、通販ビジネスではなくD2Cビジネスで成功するため、理解しておくべき3つの要素についてお話させていただきたいと思います。

今後D2Cビジネスの展開を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

通販ビジネスとD2Cビジネスの違い

まずは、通販ビジネスとD2Cビジネスの違いについて説明していきます。

ECサイト上で商品を販売するという手法を見ると、どちらも同じだと感じるかもしれませんが、このふたつのビジネスモデルは似て非なるものなのです。

通販の言葉の定義は、カタログやテレビ、ラジオ、インターネットなどの通信手段を用いて商品を販売することであり、今でこそインターネットを通じて通販を行うことが主流になっているものの、インターネットが普及する前から、通販は存在していたのです。

そしてD2Cビジネスは、ブランドの世界観をしっかり構築し、消費者に直接商品を販売し、その段階の中で必要であれば、カタログやテレビ、ラジオ、インターネットを活用します。

これが通販の定義と重複しますので、同様に考えてしまうのですが、あくまでもD2Cビジネスでのこれらはフレームワークのひとつです。

そして、自社ブランド独自の世界観を構築し重視することが、通販とD2Cビジネスでの大きな違いでしょう。

通販ビジネスではなくD2Cビジネスで成功するための3つの要素

ブランドの世界観

D2Cビジネスではブランドの世界観が何よりも重要になってきます。

たとえば、カミソリのD2Cブランド「Harry’s」は自社ブランドの世界観を、「シックでおしゃれ、洗練されたかっこいい大人」を全面に押し出しました。

これこそ、通販ではなくD2Cだからこそ成功したポイントと言えるでしょう。

日本国内での事例を上げてみても、「煎茶堂東京」は、分かりやすく、そして統一した世界観の中で、産地ごとに分けられたお茶をドリップ式で淹れるというライフスタイルを提案しています。

このように、顧客が求めているライフスタイルを提案し、そしてそのブランドの世界観を確立させることが重要なのです。

SNSの活用

今現代、さまざまなブランドが存在していますが、それらのブランドの世界観を届ける主な手法はSNSでしょう。

今SNSは消費者の一部ともなっているため、ただブランドから一方的に情報を発信するだけでは、多くの情報に埋もれてしまいます。

だからこそ、自社のターゲットとなるユーザーを定め、そしてそのユーザーに向けて必要な情報を発信しなければなりません。

たとえば、メンズ用オーダースーツを提供するD2Cブランド「FABRIC TOKYO」は、スーツの宣伝はもちろんなのですが、ビジネスウェアに関する情報も多く発信しています。

そしてSNSで顧客とコミュニケーションを取り、顧客の要望や意見をそのまま商品に反映することにも重要視しています。

このように、いかに顧客とのコミュニケーションを活性化させ、伝えたい世界観を伝える努力が重要なのです。

データドリブン

D2Cビジネスの大きな特徴は、ブランド立ち上げから商品販売、そしてCRMまでもデジタルで完結することです。

だからこそ、いかにデジタルを活用し、データドリブンによってビジネスを完結させることができるかが大事です。

さまざまな施策によって、多くのデータを収集し、そして得た情報を分析し、さらに改善後の施策を検討し実行するため、データドリブンによってPDCAを素早く回すことで、顧客体験価値を向上させることができるのです。

まとめ

以上、通販ビジネスではなくD2Cビジネスで成功するため、理解しておくべき3つの要素についてお話させていただきました。

これら3つの要素は、通販には不要だというわけではないのですが、D2Cビジネスにおいてはかなり重要な3要素になります。

今後D2Cビジネスに挑戦したいと思われている方は、ぜひこれらの要素をしっかり押さえて、ビジネスに取り組んでくださいね。