サプリメントD2Cブランド立ち上げ時、押さえておきたい開発ポイント

Direct to Consumerの略称であるD2Cは、企業やブランド自らが商品の企画や製造を行い、企業独自の販売チャネルを用いて直接顧客に商品を販売するビジネスモデルです。

このような直販型のビジネスモデルは過去にも多く存在していたのですが、ここ数年で非常に市場が拡大しており、特にアパレル業界美容業界健康食品業界を中心に、D2Cビジネスの展開が広がっています。

特に最近では、健康や美容を目的としたサプリメントが日々開発されており、D2Cビジネスにおいて「パーソナライズサプリメント」を提供することも主流になり、サプリメント業界もどんどん進化していますね。

だからこそ今、サプリメント業界でD2Cビジネスを成功させたいと思われている方も多いことでしょう。

そこで今回は、サプリメントD2Cブランド立ち上げ時、押さえておきたい開発ポイントについてお話させていただきたいと思います。

サプリメントD2Cビジネスにご興味を持たれている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

サプリメントの企画の考案

サプリメントを開発するには、OEMへ依頼する必要があるでしょう。

OEMへ依頼する際、まずはどのようなサプリメントを作りたいのか、という軸を定めなければなりません。

特にオンラインのみで商品販売を行う場合、顧客がECサイトでサプリメントと出会った際、明確で分かりやすく軸を作っておかなければ販売には繋がりません。

だからこそ、OEMの最初の段階で商品の軸を定めることは非常に重要なのです。

「訴求ポイント」「期待できる効果効能」「形状」「味」を明確に定めていきましょう。

またこの段階で、薬機法をしっかり理解し、意識しておくことで、その後のマーケティングでの壁にぶつかりにくくなります。

現実的には、薬機法を完全に配慮することは少し難しいのですが、成分の効果効能を上手く表現できるような企画を考案しましょう。

また、商品企画とは別に、簡単な販売計画を練っておくと、OEM業者からの信頼も得やすくなるでしょう。

処方案と原価算出

上記で仕上げた企画案を元に、PEM業者に処方案の作成を依頼しましょう。

効果効能に合った成分を洗い出し、実際の製造を想定した配合量とそのサプリメントのレシピを考えてもらい、使用する成分や製造工数を明確にし、大体の原価算出も行います。

サプリメントなどは、有効成分の配合率によって原価が大きく左右されることが多いので、あまりにも完璧な効果効能を求めすぎると、予想以上のコストがかかってくる場合もあります。

だからこそ、あらかじめある程度の妥協点を考えることも大切です。

OEM業者によっては、まったく同じ内容であっても若干の差が出てくることも理解しておかなければなりません。

サンプルの製造と原価調整

処方案が決まれば、サンプルを製造していきます。

この際出来る限りひとつでも多くのパターンの開発方法を依頼し、比較できる状態にしておくことをおすすめします。

そして、「顧客視点に立った商品開発」を忘れてはいけません。

顧客はこの商品を本当に求めているのかこれを本当に気に入ってもらえるのか、ということをしっかり考えましょう。

数字だけを見ると、原価が安ければ安いほど利益率は高くなりますので、原価を安くすべきだと思ってしまいますが、顧客視点では安いものが絶対的に正解とは限りません。

事業計画と原価算出が成り立っているのか、自社のターゲットユーザーやブランドイメージがマッチしているかということを考慮して、原価を調整することこそ、良い商品を作る近道なのです。

パッケージサンプルの制作と調整

商品の形状が決まれば、大体のパッケージを決めることができますので、商品サンプルの製造と同時進行で、パッケージの製作を行うことをおすすめします。

どのようなパッケージデザインにするか、ということはさまざまな選定方法があるのですが、実際にある商品を見比べたり、印刷業者に相談しながら検討すると良いでしょう。

最初からイメージの通りにサンプルを作ることができるよう、丁寧に進めることがポイントです。

本製造開始

処方案とパッケージデザインが確定すれば、いよいよ本製造が始まります。

パッケージが先に完成していることが大前提ですので、実質はパッケージデザインの入港が本製造開始のタイミングでしょう。

本製造を開始すると、イレギュラーなトラブルも起こりやすいので、OEM業者の担当者とスケジュールを合わせ、製造中の細かいスケジュールまでも把握できると良いでしょう。

工場出荷と倉庫納品

商品が完成すれば後は購入者の元に発送するだけなのですが、基本的には工場から出荷された状態のまま倉庫保管されますので、もしパッケージに賞味期限が記載されていても倉庫では判別できない場合があるのです。

倉庫側の作業を円滑に行うため、事前に工場出荷時の段ボールに賞味期限を記載するよう依頼しておくと良いでしょう。

また輸送中のトラブルもありますので、事前に倉庫側と正規の形状や色などを共有し、もしまだ余裕があるのであれば、
不良品の確認を行う作業を入れることをおすすめします。

まとめ

以上、サプリメントD2Cブランド立ち上げ時、押さえておきたい開発ポイントについてお話させていただきました。

今回お話させていただいたポイントは、あくまでも基本的なものであり、D2Cビジネスとしての今後の傾向を考えると、さらに配慮すべきポイントは多くなってくるでしょう。

ですがこれらの基本のポイントをしっかり押さえ、スケジュールを組むことで、サプリメントであってもスムーズに商品が出来上がりますので、サプリメントD2Cビジネスにご興味を持たれている方はぜひ参考にしてくださいね。