「Warby Parker」から学ぶ、D2Cビジネス4つのポイント

製造者が直接消費者と取り引きを行うD2Cビジネスモデルが今、多くの注目を集めていることでしょう。

D2Cビジネスを展開することで、企業にとっては収益性が高く自由に売り方を選定することができますし、多くの顧客データを収集し蓄積することができますので、非常に多くのメリットを得ることができるのです。

今日本でも流行の兆しを見せているビジネスモデルでありますので、導入を検討されている企業も多いのではないでしょうか。

D2Cビジネスを展開する上では、さまざまな知識が必要になってくるのですが、特に意識しなければならないポイントは、「ストーリーテリング」と「ブランディング」でしょう。

成功しているD2Cブランドの中で、これら二つが逸材しているブランドとしては「Warby Parker」が挙げられるでしょう。

そこで今回は、「Warby Parker」から学ぶ、D2Cビジネスのポイントについてお話させていただきたいと思います。

今後D2Cビジネスの展開を検討されている方は、ぜひこの成功事例を元にD2Cビジネス4つのポイントを理解してくださいね。

ポイント1:メガネ業界をDisruptした

Warby Parkerは、ペンシルベニア大学のビジネススクールの4人によって設立された、メガネのD2Cブランドです。

なぜこのメガネブランドが生まれたのか、一見ビジネススクール出身者だからこそのビジネス視点かと思いきや、「旅行先でメガネを無くし新しく買おうとしたものの、高額で購入できなかった」というきっかけでWarby Parkerが生まれたのです。

誰しもが「メガネは高いもの」というイメージを持っている中で、あえてオンラインのみで販売し価格帯を一気に下げ、既存のメガネ業界や収益権益をDisruptしたのです。

自身が感じた課題を元にD2Cブランドを立ち上げたことこそ、非常に大きなポイントでしょう。

ポイント2:素晴らしいストーリーテリング

Warby Parkerの優位性は価格のみではありません。

上記で説明した「創業のきっかけ」も非常に重要なのですが、そもそもストーリーテリングが素晴らしいことも、Warby Parkerの特徴でしょう。

今の時代はSNSが浸透しているため、ビジネスの成長に直結するものは、プロダクトが良いか悪いかだけではありません。

もちろんプロダクトも重要なのですが、いかにユーザーが自身に紐づけて共感するストーリーを作ることができるかということが重要になってきているのです。

創業メンバーと周囲のアドバイザーがこのポイントの重要性を深く理解したからこそ、Warby Parkerはストーリーに思い切った投資をすることができたのでしょう。

ポイント3:ユーザー心理に寄り添っている

Warby Parkerを見ると、「ユーザー心理に寄り添っている」ということが非常にわかります。

今では日本でもオンラインでメガネを販売することは当たり前になっているものの、Warby Parkerが創業した2010年では状況が大きく違い、ユーザーはオンラインでメガネを購入することに大きな抵抗がありました。

そこでWarby Parkerは「Home-Try-On」というサービスを提供し始めました。

このサービスは、ユーザーが簡単な質問に答えた後Warby Parkerが提案する5つのメガネを自宅で5日間試着することができるのです。

自宅で試着と聞くとユーザーに孤独感を与えてしまうように思ってしまいますが、Warby Parkerではその試着体験をSNSでシェアしたくなるような仕掛けを積極的に行い、孤独感を与えないよう工夫しているのです。

これをユーザー視点から見ても高いハードルであったメガネの購入が、「体験」という形に代わることで、非常に低くなっていると考えられるでしょう。

ポイント4:社会貢献

Warby Parkerは、「BUY A PAIR, GIVE A PAIR」という社会貢献にも取り組んでいます。

この取り組みは、ユーザーが商品を1つ購入するごとに慈善団体を通じて発展途上国に寄付され、メガネを購入したくてもできない人に寄付金が活用されるというものです。

D2Cブランドを好むミレニアル世代はの特徴は「ソーシャルグッド」なのですが、自身がメガネを購入することで社会貢献に繋がることも、購入のための十分な理由になるでしょう。

Warby Parkerのメガネを購入しようかしまいか迷った際には、心理的にBUY A PAIR, GIVE A PAIRこそ、最後の一押しになっていることが多いでしょう。

まとめ

以上、「Warby Parker」から学ぶ、D2Cビジネス4つのポイントについてお話させていただきました。

お分かりいただけたかと思いますが、Warby Parkerはさまざまな視点からユーザーにとって魅力的なブランドを作っており、それらすべてに意味があります。

ユーザーに魅力的な体験を提供するには、このようにさまざまな角度からの視点が非常に重要なのです。

ぜひこの記事を参考に、D2Cビジネスのポイントをしっかり理解し、成功のための確実な道筋を作ってくださいね。