今、大手企業やスタートアップ企業をはじめ「D2C」ビジネスモデルが大きな注目を集めています。
D2Cビジネスモデルが注目される背景には、インターネットの普及に伴い、EC市場が拡大していることが挙げられます。
Direct to Consumerの略称であり、従来までのように問屋や卸売業者を介すことがなく、メーカーやブランド自らが、企業内で企画、製造した商品を自社ECサイトを用いて直接消費者に販売するという仕組みです。
インターネットの普及により、消費者が世界中の情報を瞬時に検索できるようになったこと、スマートフォンによりいつでもどこでもインターネットにアクセスできるようになっていること、さらにSNSの普及により画像や動画をベースとしたコミュニケーションが可能になっていることが、D2Cのビジネスモデルを後押し、強力なビジネスモデルとなっているのです。
ですが実際、D2Cに対して概念的な部分があったり、抽象的な内容で理解をしてしまう場合も多いかと思います。
そこで今回は、よりスタイリッシュなD2Cブランドを求めている「若年層」にスポットを当て、若年層が求める、究極にユニークな海外D2Cサービスをご紹介していきたいと思います。
海外D2Cブランドは基本的にレベルが高いので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
ニューヨーク発のアイウェアD2Cブランド「Warby Parker」は、高品質で低価格な眼鏡を提供しています。
創業者が旅行先で眼鏡を失くしてしまい、新たに購入しようにも高価で購入することができなかったことがきっかけとしてブランドが立ち上げられ、この創業ストーリーは数多くのメディアに取り上げられ、認知度が高まりました。
特にD2Cブランドにとって、ブランドストーリーの良し悪しはビジネスの成功に大きく関係するからこそ、他のブランドを圧倒しているのでしょう。
さらに今後、新しいコンタクトレンズブランド「Scout(スカウト)」を立ち上げ、日本企業と提携する予定でありますので、今後もさらに注目を集め続けるD2Cブランドになるでしょう。
ミレニアル世代から絶大な支持を誇るアウトドアD2Cブランド「Cotopaxi」は、今徐々に認知を広げ続けています。
アウトドアブランドと言えば、パタゴニアやノースフェイスなどの老舗ブランドがありながらも、なぜここまで多くの支持を得ることができたのでしょうか。
その理由には、社会貢献を目的としてスタッフを雇用している国内工場にこだわっていること、売上高の1%を貧困撲滅や教育支援に関わる、非営利組織に寄付していること、ゾルトレイクシティでクラス難民が書いた感謝状を添えて発送することなど、実際の行動に裏打ちし、「貧困を救うビジネス」こそ消費者の共感を多く集めているのです。
海外D2Cブランドを語る上では「Bonobos」も外せないブランドの一つでしょう。
2007年に創業し、創業当初はアメリカ発のメンズアパレルブランドとして、多彩なメンズのカラーパンツに絞り、ファンを多く集めていました。
当初、男性のファッションと言えば、ジーンズが主流であったのですが、それ以外の選択肢が充実していないという不満から立ち上げられたのが、Bonobosなのです。
市場が見逃していた、そして避けていたニーズを自らが発掘したことで、潜在的に同じ思いを持っていたユーザーの心に響いたのでしょう。
「ありそうでなかったコンセプト」と「秀逸なブランディング」により、D2Cブランドの旗手として10年以上最前線を走り続けているのです。
ニューヨークのブルックリンで誕生したドリンクD2Cブランド「Dirty Lemon」。
一番売れているチャットボットECを展開していることで知られています。
すべてのプロモーションはすべてInstagramで行われており、購入はテキストSMSという選択がされ、かなりユニークな顧客体験が提供されていることが分かります。
仕組みとしては、ユーザーがドリンクが欲しくなったとき、テキストSMS上でチャットを行い、クレジットカードナンバーを入れることでそのまま購入することができます。
専用のアプリやWebサイトに訪れなくても気軽に購入することができると、多くの注目を集めました。
D2Cビジネスでは一貫した顧客体験を提供することが大切ですが、Dirty Lemonのようにチャットボットを有効活用すれば、オンラインやオフライン問わず、一貫した顧客体験を提供することができるでしょう。
以上、若年層が求める究極にユニークなD2Cサービスをご紹介させていただきました。
若い世代にとっては「ユニークな顧客体験」こそ求めているものであり、そのブランドからモノを買う大きな理由が必要なのです。
顧客が求めているモノを的確に察知し、その理想に沿って進化を遂げるD2Cブランドであることこそ、D2Cビジネスが成功するポイントになるのです。
ぜひこれらの成功事例を参考に、自社D2Cビジネスを成功させてくださいね。