サブスクリプションサービスは、今や一般に広く普及し、利用者も増え続けています。
その一方で、サブスクビジネスに乗り出す企業も増加しており、顧客獲得の競争も激しくなっているのです。
その中で、多くのサブスクが顧客の維持に注力していますが、似たようなサービスが増えていることもあり、解約率を下げることは難しい状況となっているのです。
そこで今回の記事では、サブスクの解約率を下げる方法について説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
現在のサブスク市場は、あらゆる業種から続々と新たなサービスが誕生し、サービスが飽和状態となっています。
サブスクサービスの利用者も増えてはいますが、サービスの数が急速に増えすぎているため、顧客を奪い合うような状況となっているのです。
このような状況の中では、新規の顧客獲得は難しく、多くのサービスは既存の顧客の維持に力を入れています。
サービスの内容や価格設定、顧客のフォローなどを見直し、顧客の満足度を上げ、解約を防ぎ、顧客を維持しようとしているのです。
しかし、サブスクサービスを利用する顧客と言うのは、自身が契約してるサービスに愛着を感じているケースは少なく、サービスがお得であると言うことに惹かれて集まって来ている場合がほとんどです。
そのため、さらに自身にとってお得なサービスがあると思えば簡単に解約し、他のサービスへ移行してしまうのです。
そして、このように簡単に解約をしてしまう顧客の中には、特にサービス内容に不満はないけれど、他のサービスが気になって解約をするといった、積極的でない理由で解約をするケースも多いのです。
多くのサブスクサービスでは、解約を阻止するために様々な施策を行っていますが、このような積極的な解約理由がない顧客の解約を阻止するには、まず顧客の本当の解約理由を知ることが必要です。
この顧客の本当の解約理由とは、顧客自身も自覚していない奥に隠れている心理です。
この隠された心理を探り出し、それを解決に導くことで解約を阻止することができるのです。
しかし、なぜ解約するのか?と言ったような通り一遍の質問では、本当の解約理由を聞き出すことはできません。
この質問では、顧客がサービス内容が気に入らないと答えてしまえば、それで終わりとなってしまいます。
なぜ解約するのか?と言う質問はスタートであり、その答えに対し、あらゆる角度から質問をすることで、顧客自身も自覚していない解約の理由を探り出すことができるのです。
例えば、料金が高いと言う理由の場合、何に対して高いと感じるのかを探り出していくのです。
他の類似サブスクサービスと比べて高いと感じているのか、サブスクではない他のサービスと比べているのか、自身の契約しているサブスクサービスの中で高いと感じるのか、さらには、ではいくらなら安いと感じるのかといった具合に、角度を変えて質問を行うことで、その顧客の価値観が見えてくるのです。
そして、この顧客が他のサブスクサービスのが価格が安くお得だと感じている場合には、もう一度自社のサービスの魅力を強く訴求するのです。
具体的には、このようなサービスがありますが利用したことはありますか?といったような、他のサービスよりも魅力的な点を伝えるのです。
顧客の中には、サービスの内容を把握していないケースも多くあります。
少し利用した程度で、他のサービスの方が充実していそうだなどと目移りしてしまうのです。
この傾向は、類似のサービスが増えれば増えるほど高くなります。
自身の契約したサービスがどれほどのものかを正しく理解していないのにも関わらず、隣の芝生のほうが良く見えてしまうのです。
こういった顧客には、サービスの詳細な内容を提示することで、解約を思いとどまらせることが可能なのです。
上記のように、解約を阻止するには、あらゆる角度から質問を行い、顧客の隠された解約理由を探ることが重要です。
そして、この対応を効果的に行うためには、チャットボットの導入が必要となります。
この対応を行うのがオペレーターなどでは、顧客の本心を聞き出すことは困難です。
サブスクを頻繁に利用する世代は、対人間となった場合、苦手意識を持つ傾向が高いのです。
この傾向は年齢が下がるほど高くなります。その一方で、年齢が高い場合は、デジタルに対し苦手意識を持つ傾向が高くなるのです。
このような理由から、サブスクのターゲットとなる世代では、チャットボットの活用が効果的なのです。
実際に、このチャットボットを活用することで、解約率を大幅に下げたケースもあるのです。
その企業では、解約ページにチャットボットを設置し、解約を悩んでいる顧客との会話ができるようにしました。
その結果、解約を悩んでいる顧客の解約を4割程度阻止することができたのです。
この企業は、チャットボットの導入前には、解約時にアンケート調査を行っていましたが、このアンケート調査では解約防止に有効な情報を得ることができませんでした。
しかし、チャットボットの導入後は、解約率を下げるだけでなく、解約してしまった場合でも、有効な情報が得られるようになったのです。
そして、ここで得られた情報を基にサービス内容の改善を行い、解約の防止に役立てているのです。
サブスクが広く普及し、サービスが増加しているのは、顧客にとっては選択肢が増えるメリットとなります。
しかし、企業側からしてみれば、顧客の獲得が困難になり、解約が増えると言うデメリットとなるのです。
そして、多くの企業が現在顧客の解約率の向上に頭を痛めています。
そのような状況の中で、有効な方法が顧客の本当の解約理由を探り出すことであり、それに必要となるのが、今回説明したチャットボットなのです。
チャットボットを活用することで、顧客の本心を引き出すことが可能となり、それが結果として解約率を下げることに繋がっていくのです。