アクセサリーD2Cビジネスの事例から学ぶこと

ここ数年で、D2Cというビジネスモデルを目にする機会が多くなったのではないでしょうか。

D2Cとは、ブランドや代理店が小売店を介すことなく、商品企画、製造から販売、そして販売後のフォローまでを一貫して消費者と直接取り引きを行うビジネスモデルです。

D2Cビジネスでは、ブランドが実店舗のみにとどまらず、SNSやECサイトなど、幅広いチャネルにて、消費者と直接コミュニケーションを取りながら、自社ブランドの商品を販売します。

さまざまな業界がD2Cビジネスを展開する中で、徐々に注目を集めている業界が、アクセサリー業界です。

アクセサリーD2Cブランドは、もう既に大手のブランドと比較してみると、高品質でありながらも低価格、そしてデザイン性が高く個々ブランドごとに異なる世界観を持っていることが特徴です。

今後もさらに多くなるであろうアクセサリーD2Cビジネスからは、学ぶことが多いことをご存知でしょうか?

そこで今回は、アクセサリーD2Cビジネスの事例から学ぶことについて、詳しくお話させていただきたいと思います。

D2Cビジネスに関する知識を増やしたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2C×アクセサリー

D2Cビジネスの先進国であるアメリカでは、スタートアップブランドとして「AUrate New York(オートレートニューヨーク)」が注目を集めています。

このブランドは2015年に誕生し、5,000円から購入することができるリーズナブルなアイテムから、数十万円ほどのジュエリーまで幅広いラインナップを揃えています。

このアクセサリー制作に用いられているものは、100%リサイクルされたゴールドであり、2019年には14億円の資金調達に成功したことで、一気に注目を集めました。

このような成功事例があると、アクセサリーD2C業界は今後さらに盛り上がりを魅せると考えられますよね。

日本国兄においても、アクセサリーD2Cブランドが少しずつ多くなっており、さまざまな取り組みが行われているのです。

国内D2Cアクセサリーブランドから学ぶ

SNSを有効活用する

国内D2Cアクセサリーブランド「ARTIDA OUD(アルティーダウード)」は、飲食業をメインとしている株式会社佐ザビリーグが展開した、D2Cビジネスです。

このブランドはEC限定ブランドとして立ち上げられ、ブランド立ち上げ以降すぐにSNSで多くの注目を集めました。

一般的に日本で取り扱われていることが多いアクセサリーは、フェミニンなデザインが非常に多いのですが、ARTIDA OUDは原石や金属が持つ美しさを活かすことをコンセプトとして掲げており、天然石が持つ個性的な味を活かした独創的なデザインが魅力的です。

この世界観をInstagramでも積極的にコンテンツの発信を行っていますので、より注目を集めることに繋がっているのでしょう。

価格帯も5万円以下のものが多いので、EC限定であっても、Instagramユーザーが手にしやすいと考えられているのです。

新しい出会いを提供する

20年以上、OEM・ODMビジネスに携わってきた株式会社サードオフィスが展開するアクセサリーD2Cブランド「ROOM」は、2017年に誕生しました。

日本では比較的早い誕生であると言われており、気軽に購入しやすい価格設定であることから、ブランド立ち上げから約1年半で4万個の販売数を記録したのです。

ROOMのブランドコンセプトは、「わたしらしいアクセサリーで部屋を埋め尽くしたい」というものであり、ほとんどのアイテムは5,000円以下で販売されており、若年層からも非常に人気を集めているのです。

価格設定を下げることで、より多くのアクセサリーを気軽に手にしやすいため、消費者にとっては常に新しいものと出会うことができますよね。

これこそまさにD2Cビジネスとして成功した秘密でしょう。

自社独自のこだわりを持つ

2020年に誕生したジュエリーD2Cブランド「MELE MELE(メレメレ)」は、メレダイヤモンドを用いたジュエリーを提供しています。

メレダイヤモンドとは、大きな宝石の傍に配置されている小さなダイヤモンドのことです。

ダイヤモンドと聞くと、特別な日だけに付けるというイメージを持たれている人が多い中、MELE MELEは毎日気軽にダイヤモンドを身につけることができるよう、全ての商品にダイヤモンドを使用しています。

使用されているダイヤモンドは、天然高品質で、職人によるカッティングが施されていますので、小粒でも強い輝きを持っていることが、このブランドの特徴であり、こだわりなのです。

また、ダイヤモンドの土台、地金にはサージカルステンレススチールが用いられていおり、サージカルステンレススチールこそ合金であるものの、金属アレルギーが出にくい素材で、価格を抑えることができますし、錆びにくく変形がしないことから、気兼ねなく日常的に使うことができることもこだわりの1つでしょう。

このようなそのブランド独自のこだわりを持つことも非常に重要なのです。

まとめ

以上、アクセサリーD2Cビジネスの事例から学ぶことについてお話させていただきました。

今回は今徐々に成長しているアクセサリーD2Cビジネスの事例を紹介しましたが、これらは他の業種のD2Cブランドでも同様のことが言えるでしょう。

これらの事例から学ぶことができることは、アクセサリーそのものを、それぞれのブランドにまつわるブランドストーリーや社会的運動を発信するためのツールとして活用し、アピールすることで、新しい価値を生み出すことができるのです。

ぜひこれらの事例を参考に、今後のD2Cビジネスの役に立ててくださいね。