今、どの業界においても「サブスクリプションビジネス」は非常に注目度の高いビジネスモデルであると言えるでしょう。
消費者の「所有」することから「利用」することへ価値観の変化が生まれてきている今、サブスクリプションビジネスは今の時代に合ったビジネスモデルであると考えられていますので、大手企業をはじめ多くの企業がサブスクリプションビジネスの開始を始めています。
いわば継続課金型のビジネスモデルでありますので、動画や音楽、ソフトウェアなどのデジタル商材に関しては、もう「当たり前のサービス」になりつつあるのです。
特にデジタル業界でサブスクリプションビジネスが広がり、今では非デジタル業界にも消費者の購買行動に転換をもたらそうと、サブスクリプションが浸透しつつあるのです。
サブスクリプションビジネスでは、企業が安定した収益を得ることこそ最大のメリットですので、より多くのユーザーにサービスを契約してもらい、それぞれのユーザーにより長くサービスを利用してもらうことが大切です。
そこで今回は、サブスクリプションにおいて、非契約層がもたらす新たなマーケティングについてお話しさせていただきたいと思います。
サブスクリプションビジネスを行われている方、サブスクリプション業界への参入を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
サブスクリプションサービスの利用を検討するため、サイトに訪れたユーザーの分析を行う際、「いつ」「どんな人が」「何の商品(サービス)を」「どういった状況で」検討、購入、契約を行ったのか、ということに焦点を当てる分析をされている方が多いでしょう。
もちろんこの分析は非常に重要であり、実際にサービスを契約したユーザーがなぜ契約に至ったのか、という理由を知ることで、その利点をより改善し、より良いサービスの提供に繋がるでしょう。
ターゲットユーザーの絞り込みや、ユーザーニーズの把握は、多くのマーケティング手法でも重要とされていますし、特に最近ではマーケティングツールが多く普及していますので、購買層のニーズやターゲットユーザーの把握が容易になりましたので、購買層の分析を行いやすくなっています。
では、「契約されない商品(サービス)」「契約に至らないユーザー」の分析を正しく行えているでしょうか。
今、さまざまな形態で商品やサービスを提供できるようになっているからこそ、消費者行動も複雑化されています。
マーケティングにおける購買行動のプロセスモデルは「AIDMA(アイドマ)」⇒「AISAS(アイサス)」⇒「AISCEAS(アイシーズ)」に変わって来ており、従来では「AIDMA」が提唱されていたのですが、今では「AISAS」「AISCEAS」が主に提唱されております。
「AIDOMA」は、認知・注意(Attention)、興味・関心(Interest)、欲求(Desire)、記憶(Memory)、行動(Action)であったことに対し、「AOSAS」は、認知・注意(Attention)、興味・関心(Interest)、検索(Search)、行動(Action)、共有(Share)、そして「AISCEAS」は、認知・注意(Attention)、興味・関心(Interest)、検索(Search)、比較(Comparison)、検討(Examination)、行動(Action)、共有(Share)になっているのです。
消費者行動に伴い、検討ユーザーの性別や年齢層、サイト滞在時間の変化の把握も重要ですし、そこに新たな潜在ユーザーが存在しますので、今までとは違った角度から見た訴求が必要になるのです。
サブスクリプションビジネスは、今の時代に合った新たなビジネスモデルであるからこそ、現状のマーケティングでは分析しきれない領域があることでしょう。
サイトに訪れたユーザーの非契約層の分析が容易に行うことができれば良いですし、ひとつのサービス契約に対しそれが「10人中の1人」なのか、もしくは「100人中の1人」なのかを把握することができれば、提供している商品やサービスが訪れているユーザーのニーズに差を生んでいることがある場合もありますし、そうなると、商品やサービスそのものの改善ではなく、サイト内での接客や導線が、非契約の原因になっていることも考えられます。
このような懸念材料を改善することは、売り上げの向上にも繋がりますし、新規顧客獲得にもつながりますので、非契約層はビジネス戦略のヒントを持っているとも言えるのです。
契約しないユーザーを分析することは、マーケティングの幅を広げる重要なポイントなのです。
以上、サブスクリプションにおいて非契約層がもたらす新たなマーケティングについてお話させていただきました。
時代の流れと共にビジネスの方法が変わっていると、当然マーケティング手法も変えていかなければなりません。
サブスクリプションとして成り立たせるには、この非契約層を重視することも重要であることをお分かりいただけたでしょうか。
サブスクリプションビジネスを行われている方は、ぜひこの記事を参考に、新たなマーケティング戦略を考案してみてくださいね。