サブスクがコロナ禍に苦しむ業界の救世主となる？！

サブスクビジネスは、このコロナ禍においてさらに注目を集め、利用者を増やし続けています。

一方、このコロナ禍では、多くの業界が打撃を受けており、その代表的とも言える業界が、宿泊業界です。

宿泊業界は、観光客をターゲットとしていることが多く、全国のホテルや旅館がこれまでにないほど厳しい状況に置かれているのです。

そして、その状況を打破するために、多くの宿泊業が注目したのがコロナ禍においても成長し続けるサブスクビジネスなのです。

そこで今回の記事では、宿泊業を救うサブスクビジネスについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

コロナ禍でも成長するサブスクビジネス

ソフトウェアや音楽、動画などの配信サービスから人気に火が付いたサブスクサービスは、近年では、他の業態へも広く波及しています。

現在では、あらゆる業界から多くのサブスクサービスが提供されており、もはやサブスク化されていなサービスはないと言われているほど、普及しているのです。

さらに、サブスクは、昨年より続く新型コロナウイルスの感染拡大の中でも、順調に成長を続けています。

このコロナ禍は、多くの業界にダメージを与え、業務を縮小する企業や、倒産する企業も増えています。

しかし、外出自粛の影響からEC市場の利用者は大幅に増加しており、サブスクなどのインターネットを利用したサービスの人気も高まったのです。

宿泊業界に広まるサブスクサービス

そして、このコロナ禍におけるサブスクサービスの人気に目を付けたのが、コロナ禍で最も影響を受けた宿泊業界です。

このコロナ禍の宿泊業界への影響は計り知れません。

外出の自粛により国内の観光客が激減しただけでなく、国外からの観光客が全くないと言っても良い状況となったのです。

大手のホテルであっても、空室率が過去最高を記録するなど、これまでにないほど苦しい状況へと追い込まれたのです。

そして、少しでも、この苦境を抜け出すために、宿泊業界が目を付けたのが、宿泊サブスクサービスです。

これは、緊急事態宣言の発令を発端として増加しているリモートワークに対応したサービスです。

いくらリモートワークが推奨されたからと言って、自宅では仕事ができない人もいますし、緊急事態宣言により、学校も休校となり、子供を含む家族全員が自宅に籠ることになった人もいます。

そういった人達の中には、レンタルオフィスを利用する人や新たに部屋を借りると言った人も多く存在しているのです。

そのような需要を取り込むために、提供され始めたのが、宿泊サブスクなのです。

この宿泊サブスクは、定められた料金で一定の期間ホテルや旅館を利用できるサービスです。

多くの大手ホテルでも導入されているところは多く、京王プラザホテル、ホテルニューオータニ、帝国ホテルなどが、この宿泊サブスクを提供しています。

これらのサービスは、連泊するよりも格段に価格が安いのが特徴であり、なかなか利用する機会のない大手ホテルを手の届く価格で利用できるとして、高い注目を集めているのです。

この宿泊業界におけるサブスク導入の流れは、大手ホテルや、都市部のホテルだけにとどまるものではありません。

最近では、仕事と休暇を合わせた、ワーケーションと言う新しい生活様式が消費者の注目を集めています。

これは、仕事のワークと、休暇のバケーションを合わせて作られたもので、自宅ではなく、観光地やリゾートなどのホテルや旅館においてリモートワークをすると言うものです。

日中は、ホテルや旅館の部屋で仕事をし、その後は温泉やリゾートなどの非日常を楽しむことができるとして、リモートワークが増えるとともに、このワーケーションの需要も高まってきているのです。

この需要を取り込むために、地方においてもサブスクを導入するホテルや旅館が増え始めているのです。

宿泊サブスクの問題点

しかし、この宿泊サブスクには、問題点も多くあるのです。

ソフトウェアなどの配信サブスクは、コンテンツを提供すれば良いわけですから、利用者が増えてもコストが大きく増えることはなく、利用者が増えれば増えるほど収益は上がっていきます。

一方、宿泊サブスクは、利用者が増えればそれだけコストも増え、利用回数が増えると収益性が悪化してしまうのです。

そのため、サービスに制限を設けるケースも増えており、さらに早期に撤退するケースもあるのです。

また、ブランド力の低下も大きな問題となっています。

先ほども述べたように、この宿泊サブスクは、通常の宿泊料金と比べ、格段に安い価格で提供されています。

これにより、本来の顧客層とは異なる客層を取り込むことが可能となりますが、その一方で、本来の顧客層に不快感を与える可能性があり、これまで培っていたブランドのイメージが低下する恐れがあるのです。

このような理由から、この宿泊サブスクは、コロナ終息後も続く長期的なビジネスとなるかは疑問視されており、一時しのぎにすぎないとも言われているのです。

まとめ

サブスクビジネスは、コロナ禍においても順調に成長しています。

その一方で、コロナかで苦しむ業界も多く、その代表的な業界が宿泊業界なのです。

そして、その宿泊業界が苦境を乗り切るために縋ったのがサブスクビジネスなのです。

しかし、この宿泊サブスクは、配信サービスのように収益性が高いわけではありません。

また、これまでの培ってきたブランドイメージを低下させてしまう可能性も高いのです。

このことから、この宿泊サブスクは、長期的に継続できるサービスではないとも言われているのです。