サブスクリプションの経理上の処理の特徴と正確に計上するポイント

今どんどん注目度が高まってきているビジネスモデルと言えば、「サブスクリプションビジネス」でしょう。

音楽や動画、電子書籍などのデジタル領域で非常に盛り上がりを見せているサブスクリプションですが、今ではアパレルや飲食業界においてもサブスクリプションが拡大しており、導入する企業が続々と多くなってきています。

日本国内において、大流行の兆しを見せているといっても過言ではないでしょう。

サブスクリプションの料金体系は企業によって異なるものの、その多くはひと月ごと、半年ごと、年間払いなどの数種類のプランを用意して、ユーザーの希望に応じて課金体系を選定するようにされているでしょう。

サブスクリプションサービスの仕組みは、ユーザーの利用期間に応じて継続課金をすることでありますが、継続課金だからこそどのように数字の管理をするべきなのかを悩まれている経理担当者や経営者の方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、サブスクリプションの経理上の処理の特徴と正確に計上するポイントをお教えしたいと思います。

今後サブスクリプションビジネスの展開を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

サブスクリプションの経理計上処理の特徴

まずはサブスクリプションビジネスの経理計上処理を特徴を知り、理解度を高めましょう。

まず一つ目の特徴は、顧客によってサービス内容と料金が異なっていることでしょう。

顧客一人一人の支払う料金額が異なってきますので、どうしても経理上処理が複雑になってしまうのです。

また期間限定の割引サービスなどを設けている場合でも、整数になりにくく悩ましいポイントになりますし、そもそも月額の料金請求である場合は、毎月大量の請求書や領収書を発行しなければなりませんので、それだけでもかなりの労力を費やすでしょう。

二つ目の特徴は、同じ顧客であってもオプションや従量課金によって料金が異なってくることです。

サブスクリプションサービスだからこそ、すべての顧客が申込時の内容のまま利用し続けるとは限りません。

途中からオプションを追加したり、特定期間のみ必要な機能を利用するため、重量課金を行う場合がありますので、顧客一人がの支払い額が一定とは限らないのです。

三つ目の特徴は、途中で契約内容を変更する顧客もいるということです。

特に選択の自由度が高いサービスを提供している場合、今まで使用していたオプションをやめ、別のオプションを追加したりすることがありますので、それらの変更を正しく計上しなければなりません。

上記のような特徴をしっかり理解した上で、毎月の請求書は間違わずに発行していきましょう。

顧客にとって請求書は重要な書類でありますので、もし間違った請求書を発行してしまえば企業としての信用を失ってしまうこともありますので、細心の注意を払い、請求書を発行しましょう。

正確に計上するポイント

サブスクリプションビジネスでは、売上を正確に計上し、間違いのない請求書を発行することが最重要であります。

このような作業を正確に行うためには、要所要所のコツとなるポイントを覚えておくと良いでしょう。

まず一つ目のポイントは、「ルールを固めて明確にしておくこと」です。

正確で正しい計上と請求を行うには、まずは明確なルールをしっかり固めておきましょう。

支払い形態が多くある場合、プランを数種類用意している場合であっても、月ごとに計上するのか、それとも年ごとに計上するのか、ということを統一しておくことが大切です。

企業内でルールを統一しておくことで、もし経理担当者が変わり、新しい担当者になったとしても、すぐに会計の方法をマスターすることができますので、円滑に業務を進めることができるでしょう。

二つ目のポイントは、「人力による工程を減らし、ヒューマンエラーを防止する」ことです。

人が計上を行う場合、どれだけ確認を徹底していたとしても、どうしてもヒューマンエラーをなくすことができませんし、エラーが発生する可能性はゼロではありません。

サブスクリプションを導入している多くの企業は、人によるミスを最小限にするべく、AIシステムなどを用いて業務の自動化を行っています。

AIを利用することで、人の手をほとんど介すことなくプランや請求書の管理、売上や請求書発行までのほとんどを行うことができます。

AIを導入するには初期コストが大きくかかってしまうものの、今後の売上を見込むことができるのであれば、必ず導入すべきだといえるでしょう。

まとめ

以上、サブスクリプションの経理上の処理の特徴と正確に計上するポイントについてお話させていただきました。

サブスクリプションビジネスというものは、従来の売り切り型ビジネスと比較すると、数字の管理はかなり複雑であるからこそ、今回お話したポイントを参考に、可能な限り簡潔で正しく形状を行っていきましょう。

自動化するためのシステムなども活用し、正確な請求書を発行して顧客からの信頼得ることも大切ですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。