サブスクリプションビジネスでの広告、広報、PRの違いと、PRの重要性

効率良く収益を得るための手段として、今注目を集めているビジネスモデルが、サブスクリプションビジネスです。

サブスクリプションとは、定期的に何かを購入するということであり、所定の料金を支払うことで、定められた期間内はその商品やサービスを自由に利用することができる「権利」を得ることができる仕組みです。

このように聞くと、定額制サービスと同類のようにも思えますが、定額制はただ料金を支払われてモノを提供する、ということに対し、サブスクリプションサービスは、顧客との関係性をいかに長く継続させるか、ということを重視していますので、そもそものビジネス概念が大きく異なっているのです。

サブスクリプションビジネスで、自社商品やサービス、自社ブランドを知ってもらうために、広告や広報PRを行うことは非常に重要なマーケティング活動です。

ですがそれぞれの目的やアプローチ方法は異なっているにも関わらず、1人の担当者や1人の部署が行っていて、同じような方法で進めているため、なかなか結果に繋がらない、ということもあるでしょう。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスでの広告、広報、PRの違いと、PRの重要性について、詳しくお話させていただきたいと思います。

サブスクリプションビジネスにおけるマーケティングに課題を持たれている、という方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

「PR」は関係性を築くもの

広告と広報、PRの意味と役割について説明していきます。

まず、広告は広告料を支払い、メディアの広告枠や広告商品を購入すること、広報は企業が社会に向けて情報を発信すること、そしてPRはパブリックレーションズの略称であり、公共との関係作り、ということにあるでしょう。

広報に関しては、商品やサービスに関する情報をメディアに共有したり、依頼に応じて商品を貸出したり、サービスや企業の情報を提供しますので、取材や撮影を通じてメディアが消費者のもとへ情報が届きます。

その企業を代表して取材に対応したり、メディアによる反響や意見の対応を行ったりと、外部との伝達窓口になりますので、自社内での意見とまとめ、リスクを避け、いかに企業にメリットをもたらすか、ということに迅速に対応するのです。

PRは広報と比較すると、「商品やサービスなどの情報を提供する」という点においては同じなのですが、企業内外との関係作りを行います。

消費者の自社商品やサービスが良い、購入したいと思ってもらうことができるように、そのメディアに情報の価値を見出してもらうために紹介することに繋げていき、共感を生むことを目的としています。

結果的に消費者が自発的に発信する機会が生まれますので、その企業やブランド、商品、サービスの認知向上と、信頼や世界観、好感度が高まるのです。

広告や広報、PRの違いを簡単に説明するのであれば、まずはコストがかかるかかからないか、という点でしょう。

PRに関してもコストがかかってしまうケースがあるものの、基本手kいにメディアにコストが掛かることはありませんので、メディアは独自の判断のもの、情報を発信していきます。

それに対し広告は、企業が発信する情報の内容やタイミング、発信先やボリュームなどを決め、メッセージを画一化するための深いコミュニケーションは難しいものの、即効的に一定の認知度を高めることができます。

戦略PRが求められる

ここ数年で消費者の消費スタイルが大きく変わっており、消費者の購買のきっかけや意識も大きく変わっていますし、社会事象や経済状況にも変化が見え、従来までのPRでは効果が中々出にくくなってしまっているのです。

さらに、SNSの普及により、SNSでのインフルエンサーが大きな影響力を持っているため、大きなメディアにもなっており、そのインフルエンサーのコミュニティなどによる繋がりが多く生まれ、誰もがメディアになるという、新しい時代になっているのです。

この新しい時代に対応するPRこそ、戦略PRなのです

PR担当者はいかにメディアが価値を見出すことができる情報であるか、ということを選び、そしてベストなタイミングで適切なメディアに働きかけているのですが、戦略PRはもう一歩踏み込んだものであり、自社商品やサービスのターゲットとなるユーザーは今、何を考えているのか、ということを考えていきます。

どのようなニーズを持っているのか、どのようなメッセージが好みで、どのようなメッセージを好まないのか、どのような目線でどのような人の発信であれば共有されるのか、どのような価値があれば回りにおすすめしたいと思うのか、ということをアンケートなどでデータを得ていきます。

つまり、企業起点に立った情報発信をするのではなく、消費者の価値を起点として自社商品やサービスのアピールすべきポイントを作り、それを情報として提供していくのです。

そして、伝えてほしい内容やイメージに誤解が生まれないよう、メディアと価値を共有することができる関係性を築くことも、欠かせないポイントでしょう。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスでの広告、広報、PRの違いと、PRの重要性について、詳しくお話させていただきました。

サブスクリプションビジネスでは、PRに関する理解が非常に重要であり、さらに戦略PRに関する意識を高めることこそ、ビジネスの成功に繋がるのです。

サブスクリプションビジネスでのマーケティングに課題を持たれている方は、ぜひこれらを参考に、戦略PRを考案してくださいね。