定期購読を意味する「サブスクリプション」が今、私たちの生活に定着しつつあります。
従来までであれば商品やサービスは、その都度購入することが基本であり、買い取り式が一般的でした。
ですがサブスクリプションではその商品やサービスに対して一定額の利用料金を支払い、期間契約をすることが一般的です。
買い取り式よりもサブスクリプションのほうがイニシャルコストが低いことが特徴で、利用者はそのぶん手軽に商品やサービスを使うことができるでしょう。
サブスクリプションビジネスを開始し、少し経ち、順調に販売をすることができてきた、広告出稿も上手くいき、会員獲得が一気に進み少しずつ売上が伸びてきた、このような状態になると非常に喜ばしいことですよね。
ですが会員数が増え、売上が伸びていくと、当然のことながら顧客からの問い合わせも増加していくでしょう。
問い合わせに対する対応の体制をしっかり確立しておかなければ、顧客からの問い合わせはクレームとなり、せっかく獲得した会員も離れていってしまいます。
そこで注目したいのが「コールセンター」ですよね。
もし自社スタッフだけでは顧客対応が難しくなったり、今よりさらに会員獲得を進めたいとなると、コールセンターを外注しようか検討されることでしょう。
そこで今回は、サブスクリプションビジネスのコールセンターは外注すべきなのか、詳しくお話させていただきたいと思います。
今現状サブスクリプションビジネスにおけるコールセンターに課題を持たれている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
まず結論から言うと、コールセンター業務は外注すべきだと考えてください。
サブスクリプションビジネスを開始した初期は特に、顧客対応担当者の教育などに時間を割くことが難しかったり、そもそも企業内に経験者がいなかったり、十分な設備が整っていないなどの理由がありますので、コールセンターへ外注すべきだと考えられるでしょう。
内製化すべき条件はその逆で、コールセンター経験者がいてEC知見が十分にある、設備や人材が整っている、自社内で問い合わせを受ける明確な目的がある、といった場合には、コールセンターを内製化すると良いでしょう。
これを判断基準として覚えておいてください。
コールセンターを外注することで企業が得られるメリットは大きく2つあります。
1つ目は「専門企業としての高い知見を活用することができる」ということです。
サブスクリプションビジネスを始めて間もない場合、企業内には人的リソースが少ないですし、経験者も少ないことがほとんどですので、顧客対応はプロに任せるべきなのです。
特にオンラインでのビジネスの場合、解約抑止やクロスセル、アップセルなどの施策を行ってもらうことができますので、LTVの向上も狙えるでしょう。
そして2つ目は、「拡大や縮小を簡単に行うことができる」ということです。
ビジネスの売上が向上した際、その規模に応じた人員配置が重要になるのですが、適切な人員と設備を容易しておかなければ、十分な顧客対応ができず、クレームに繋がり、最終的には解約に繋がってしまうこともあるでしょう。
このような不要なクレームを減らし、解約抑止も行うためにも、コールセンターは外注すべきなのです。
コールセンターを外注する際、もちろんデメリットも理解しておかなければなりません。
そのデメリットは、「自社運営担当者との連携体制を構築する必要があること」「柔軟性に欠ける場合があること」でしょう。
自社の運営担当者との連携体制構築に関しては、外注先のコールセンターは、さまざまな企業やショップとの連携を構築してきた経験がありますので、それぞれに応じた連携体制を提案してくれるでしょう。
ですが、コールセンターによっては対応可能な業務範囲が限られてしまいますので、業務外の依頼を行った場合には断られてしまう場合があるのです。
どちらの場合においても、業務委託前にしっかり打合せを行うことが重要ですので、しっかり相談をしながら進めましょう。
よくある相談の中に「コールセンターを外注することで顧客情報の漏洩が起きないか」ということがあります。
コールセンターによって、個人情報に関して徹底的なルールが設けられていたり、業務場所には電子機器を持ち込むことができないなど、通常の企業よりもかなり厳しく個人情報の管理を行っている企業が多いので、もし心配ならば、事前に管理体制を確認、相談をしたり、実際にそのコールセンターの見学をさせてもらうことをおすすめします。
以上、サブスクリプションビジネスのコールセンターは外注すべきかどうか、ということについてお話させていただきました。
今現状、何とか自社内で顧客からの問い合わせ対応を行っている企業も多いかと思いますが、顧客の声を分析するにはその分野に特化したノウハウがありますので、「顧客の声を自社内で共有し、商品開発や改善に活かす」というような明確な目的がない限りは、コールセンターの外注を是非検討してください。
サブスクリプションビジネスの本来の目的である「会員数を増やす」「売上を伸ばす」ということを第一に考え、ビジネスをすすめてくださいね。