今、日本企業ではサブスクリプションビジネスの導入事例が非常に多くなっています。
サブスクリプションビジネスとは、商品を購入するよりも、体験することを優先する消費者をターゲットとしており、主にデジタル分野で広がりを見せていたのですが、今では車やアパレル、家具家電など、さまざまな業種への広がりを見せています。
企業が顧客に対し商品を売り切るのではなく、顧客がその商品やサービスを一定期間利用するための「権利」に対して対価を支払うという仕組みであり、顧客ニーズや顧客満足度を満たすことを目的としています。
サブスクリプションビジネスを導入し、事業を大きく成長させたい場合は、このデジタルの時代だからこそ、カスタマーサクセスの重要性を理解しなければなりません。
そこで今回は、サブスクリプションビジネスの成果を上げる、カスタマーサクセスへの取り組みについて、詳しくお話させて頂きたいと思います。
サブスクリプションビジネスにご興味を持たれている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
カスタマーサクセスは、ただ単に商品やサービスを購入してもらうということではなく、顧客が商品やサービスを購入した後、顧客が成功することに価値を置く考え方です。
今までであれば、いかに購入してもらうか、ということに注力していたのですが、カスタマーサクセスはいかに購入してもらうか、ということに注力し、顧客の成果を実現するため、そして成果を最大化するために、サポートや能動的なアプローチを行います。
カスタマーサクセスと似た言葉に、カスタマーサポートというものがありますが、カスタマーサポートは顧客のクレームや問い合わせに対し、より的確に問題を解決するサポートのことであり、顧客からのアクションに対するリアクションで、顧客の不満をいかに解消することができるか、ということがポイントです。
それに対しカスタマーサクセスは、顧客に対し、積極的にアプローチをして、顧客の趣味趣向をしっかり理解し、望んでいるものを確実に提供することがポイントです。
デジタル社会の進化と共に、どんどんビジネスモデルが変化し続ける中、リテンションモデルへとシフトしつつあります。
だからこそ、新しい商品やサービスを定期的に紹介し、顧客接点を維持し続け、良好な関係を築き、企業から離れないようにすることが非常に重要なポイントになるのです。
ここまでカスタマーサクセスが注目を集めるようになった背景には、サブスクリプションビジネスの台頭が大きく影響しています。
企業が顧客に対し、サブスクリプションサービスを提供し、月額課金で利益を上げるためには、いかに多くの顧客により長く利用してもらうことができるか、ということが重要です。
カスタマーサクセスを導入することで、顧客の成功体験の優先順位を上げることができますので、顧客満足度が上昇しやすくなり、結果的にカスタマーサクセスが高い継続率の実現に寄与するのです。
顧客が自社商品やサービスを利用していく中で、よりグレードの高い仕様に変更しようか、ということを考えることがあるでしょう。
この際、カスタマーサクセスにより、企業と顧客との関係性がしっかり築かれていれば、スムーズにアップセルやクロスセルに誘導することができます。
カスタマーサクセスは、クロスセルやアップセルに導く際に大きな力を発揮しますので、顧客にとっても大きなメリットと考えられるでしょう。
カスタマーサクセスにより、解約率を抑え、継続的に利用してくれる顧客を増やし、効果的にクロスセルやアップセルを行うことができれば、顧客生涯価値である「LTV」を向上させることができます。
LTVを向上させるためにも、自社サブスクリプションサービスそのものや、企業自体を好きになってもらわなければなりませんので、選ばれて利用され続けるような工夫は必要不可欠でしょう。
以上、サブスクリプションビジネスの成果を上げる、カスタマーサクセスへの取り組みについてお話させて頂きました。
テクノロジーの進化とビジネスモデルの変化により、企業と顧客のあり方も変わり続けているので、ただ顧客に商品やサービスを提供するだけではビジネスが成功しにくくなっています。
顧客が自社商品やサービスをどのように利用することで、目標を達成することができるのか、成功体験を得ることができるのか、ということを共に考えなければならない今の時代だからこそ、ビジネスにカスタマーサクセスの概念を取り入れることは非常に重要です。
サブスクリプションビジネスにも導入すべき考え方ですので、ぜひこの機会にカスタマーサクセスの知識を得てくださいね。