サブスクリプションは、今や誰もが知るサービスとなっており、日々続々と新たなサービスが誕生しています。
しかし、その中で成功しているのはほんの一握りのサービスです。
ほとんどのサービスは苦戦し、撤退する企業も増えているのです。
サブスクサービスを成功させるためには、この一握りの成功の事例を参考にすることが重要です。
そして、その代表的な成功事例が家具を取り扱うサブスクサービス「Subsclife(サブスクライフ)」なのです。
そこで今回の記事では、サブスク成功例から学ぶ成功の秘訣について説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Subsclife(サブスクライフ)は、家具と家電を扱うサブスクリプションサービスです。
デザイン家具や人気の最新家電などの商品を、月額500円という低価格から利用することができるため、ライフスタイルの変化に合わせて、家具や家電を選択することが可能となります。
このサービスは2018年に誕生し、現在においても成長を続け人気を集めています。
このサービスが誕生した2018年頃は、サブスクリプションビジネスが日本に進出し始めたばかりでした。
サブスクリプションという名前もそれほど広まっておらず、提供されているサービスの数もそれほど多くなかったのです。
その中で、このSubsclifeは、サブスクビジネスにいち早く目を付け、これまでにないサービスを提供し始めたのです。
Subsclifeが取り扱う家具や家電という商品は、従来では購入し所有するのが当然と考えられていました。
特に、こだわりの家具や価格帯の高めの家電類は、一度購入したら長く所有することが当たり前であり、簡単に買い替えることなどなかったのです。
そして、これらの家具や家電を所有することは、一種のステイタスとも捉えられていました。
しかし、時代は流れこのような消費者の考え方にも変化が訪れます。
現在消費の中心となる世代は、このようにモノを所有することにステイタスを感じるどころか、所有すること自体に関心がなくなっているのです。
これらの消費者の考えは合理的であり、モノをわざわざ所有しなくても、必要な時に利用すれば良いと考えるようになっているのです。
特に家具や家電と言った比較的高価格で、大きな商品は一度購入すればなかなか買い替えることはありませんし、処分するにも手間やコストがかかります。
そのため現代の消費者は、そのようなモノを所有してしまうことを嫌がるのです。
Subsclifeが提供するサービスは、この消費者のニーズに変化に上手く合致し、多くの支持を得ることができたのです。
サブスクが登場する以前の家具業界は低迷し、良い商品を創り出しても全くと言っていいほど売れない時代が続いていました。
これは、前述のように消費者のニーズの変化が背景にありますが、家具業界にもZSPAといった新しいビジネスモデルが台頭し、大量生産された安価な家具が流通するようになったことも理由の一つです。
品質の良い家具を購入し、長く所有するということにこだわりのなくなった消費者は、手軽に購入できるこれらの安価な家具を購入するようになります。
安価に手軽に購入できる家具は、処分するのも従来の家具よりも手軽に行うことができます。
そのため、多くの消費者がこのような家具を支持するようになり、本来の家具業界は苦境に立たされていたのです。
そこに登場したのが、サブスクビジネスであり、このビジネスの波に上手く乗ったのがSubsclifeなのです。
しかし、家具を取り扱うサブスクがすべて成功しているわけではありません。
Subsclifeが成功したのは、いち早くサービスをスタートしただけでなく、消費者のニーズの変化に常に対応するというサブスクの本質を正しく理解していたからなのです。
サブスクは、消費者それぞれが求めるモノやサービスを常に提供し続けていくサービスです。
いくら品質の良い商品だからと言って代わり映えの無い商品やサービスを取り扱っていては、消費者に長く利用してもらうことはできないのです。
Subsclifeは、スタート時点では自社製の家具のみを取り扱っていました。
しかし消費者のニーズは多様化しており、自社製品だけではそのニーズに対応するのには限界があったのです。
そこで、Subsclifeは自社製品だけを取り扱うことを止め、様々な家具メーカーから商品を仕入れる事を決断します。
このとき前述のように家具業界は低迷し、家具が全くと言って良いほど売れていない状態でした。
そのため多くの家具メーカーがこのSubsclifeに賛同し、協力してくれたのです。
そしてこの決断が功を奏し、Subsclifeは成功することができたのです。
このSubsclifeの成功の事例は、取り扱う商材に関係なくサブスクで成功するために参考にすべき好事例です。
Subsclifeは消費者が何を求めているか、どのような商品やサービスを提供すれば消費者の支持を得ることができるかを見極め、その時に最も適したサービスを提供しているのです。
この見極めができるかどうかが、サブスクサービスの成否を分けるのです。